24日を「にじゅうよっか」と言うのは、日本語として正しい?「にじゅうよんにち」が正しいのでしょうか?
同じく12日は”じゅうににち”、13日は”じゅうさんにち”と読むと思うのですが、なぜ14日は”じゅうよっか”と読むのでしょうか?
24日/14日の読み方|「よっか」「よんにち」どっちが正しい?
日本語の数詞の数え方は、もともとあった日本語(和語)を用いる場合と、中国の発音を基にした漢語を用いる場合の二通りがあります。
和語=ひとつ、ふたつ、みつ(みっつ)、よつ(よっつ)、いつつ、むつ(むっつ)、ななつ、やつ(やっつ)、ここのつ、とお…
漢語=イチ、ニ、サン、シ、ゴ、ロク、シチ、ハチ、ク(キュウ)、ジュウ…
現代では、和語で数詞を読むのは一般的には十まで。十一より大きな数字は「ジュウイチ」「ジュウニ」と漢語で読むのが原則です。
ところが「四」と「七」だけはこの原則からはずれていて、大きな数字でも「シ」「シチ」と言わずに「よん」「なな」と和語で読むほうが一般的なのです(『よん』は『よ』が撥音化したもので、漢音ではありません)。
「十四」「十七」を「ジュウヨン」「ジュウナナ」と読むのはいわゆる重箱読みで本当はおかしいのですが、誰も違和感を感じません。
「三百七十」は「サンビャクナナジュウ」。「サンビャクシチジュウ」でも通じますが少し違和感があります。
「四百」は「ヨンヒャク」。「シヒャク」とは言いません。
「四」を「死」に通じる「シ」と読むのを忌んで「よん」と読んだという説もあります。それもあるでしょうが、やはり「シ」と「シチ」の聞き間違いを防ぐために、「四」と「七」だけは和語で発音して区別をはっきりさせたものと思われます。
「一日」を「ツイタチ」というのは数詞とは無関係(月の始まりを意味する『月立ち』に由来)ですが、二日から十日までは和語で「ふつか」…「とおか」と読み、十一日以降は「ジュウイチニチ」と漢語で読みます(ただし二十日だけは『はつか』と和語で読むのが普通、三十日を慣習的に『みそか』と呼ぶことはありますが『はつか』ほど一般的ではない)。
「十四」+「日」と助数詞がつく場合は「ジュウシ」と読まず「ジュウヨン(またはジュウヨ)」と読むことは先に述べたとおりです。
「十四日」を「ジュウヨンニチ」と言っても問題はないのですが、「四」を「よん(よ)」と和語で発音する以上、「四日」の延長線上で「じゅうよっか」と言っても違和感がないことになるのです。
「十七日」は「ジュウシチニチ」でも「ジュウナナニチ」でもよく、さらにいえば「ジュウナノカ」でも通じます
まとめ:24日/14日の読み方|「よっか」「よんにち」どっちが正しい?
『NHK ことばのハンドブック』 (NHK放送文化研究所編)
http://www.nhk.or.jp/bunken/book/irregular/kotoba_handbook.html
これに、NHKの放送で使う「数字の発音」の一覧があります。
「日、日目」については、「ジュウヨッカ」となっていて、カッコつきで「ジューヨンニチ」も認めています。
これから類推して、日付・日数の「ニジューヨッカ」、日数の「サンジューヨッカ」などは“あり”でしょう。実際に聞きます。
「日、日目」の数字の読み方
イチニチ、フツカ、ミッカ、ヨッカ、イツカ、ムイカ、ナノカ (ナヌカ)、ヨウカ、ココノカ、トーカ、ジューイチニチ、ジューニニチ、ジューサンニチ、ジューヨッカ (ジューヨンニチ)、ジューゴニチ、ジューロクニチ、ジューシチニチ、ジューハチニチ、ジュークニチ (ジューキューニチ)、ハツカ (ニジューニチ)、ヒャクニチ、センニチ、マンニチ、ナンニチ(何日)
ナナニチ、ジューナナニチ、ジューナノカはありません。
1日~10日:ついたち(月立ち・朔)、ふつか、みっか、よっか、いつか、むいか、なのか・なぬか、ようか、ここのか、とうか
14日:じゅうよっか
24日:にじゅうよっか
17日:じゅうしちにち
27日:にじゅうしちにち
20日:はつか
30日:みそか(晦日)
「じゅうなのか」「にじゅうなのか」というのを聞くこともあります。