いかにとやせむ|意味は?浅野内匠頭の辞世の句

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「風誘う 花よりもなお 我はまた 春の名残を いかにとやせん」の「いかにとやせむ」の意味は?

浅野内匠頭の辞世の句の最後の(いかにとやせん)とやせんにはどんな意味・思いが込められているんでしょうか?

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いかにとやせむ|意味は?浅野内匠頭の辞世の句

「いかにとやせむ」は、古語の終助詞「いかに」と、動詞「やすむ」の連用形「や」からなる表現です。

「いかに」は、驚きや疑問、反語などを表す終助詞です。

「やすむ」は、やむ、終わる、なくなるなどの意味を持つ動詞です。

「いかにとやせむ」を直訳すると、「どうしたらやむのだろうか」となります。

この句では、春の終わりに風に散っていく花よりも、この春に名残惜しさを感じてしまう自分を嘆き、どうしたらこの心残りを消せるのかと問いかけています。

忠臣蔵・浅野内匠頭たちの辞世の句

大石内蔵助良雄 おおいしくらのすけよしたか 忠誠院刃空浄剣居士 あら楽し 思いははるる 身は捨つる 浮世の月に かかる雲なし
吉田忠左衛門兼亮 よしだちゅうさえもんかねすけ 刃仲光剣信士 君がため 思ひぞ積もる 白雪を 散らすは今朝の 嶺の松風  
原惣右衛門元辰 はらそうえもんもととき 刃峰毛剣信士 かねてより 君と母とに 知らせんと 人より急ぐ 死出の山路 
片岡源五衛門高房 かたおかげんごえもんたかふさ 刃勘要剣信士
間瀬久太夫正明 ませきゅうだゆうまさあき 刃誉道剣信士 雪とけて 心に叶ふ あした哉
小野寺十内秀和 おのでらじゅうないひでかず 刃以串剣信士 忘れめや 百に余れる 年を経て 事へし代々の 君がなさけを
間喜兵衛光延 はざまきひょうえみつのぶ 刃泉如剣信士 草枕 むすび仮寝の 夢さめて 常世にかえる 春のあけぼの
磯貝十郎左衛門正久 いそがいじゅうろうざえもんまさひさ 刃周求剣信士 若水の 心そむかぬ 影もりかな
堀部弥兵衛金丸 ほりべやひょうえあきざね 刃毛知剣信士 忠孝に 命をたつは 武士の道 やたけ心の 名をのこしてん
近松勘六行重 ちかまつかんろくゆきしげ 刃随露剣信士
冨森助右衛門正因 とみのもりすけえもんまさより 刃勇相剣信士 先立ちし 人もありけりけふの日を 旅の旅路の 思ひ出にして
潮田又之丞高教 うしおだまたのじょうたかのり 刃窓空剣信士 もののふの 道とばかりに 一筋に 思いたちぬる 死出の旅路
早水藤左衛門満尭 はやみとうざえもんみつたか 刃破了剣信士 地水火風 空のうちより いでし身の たどりて帰る 本の住家に
赤埴源蔵重賢 あかばねげんぞうしげたか 刃広忠剣信士
奥田孫太夫重盛 おくだまごだゆうしげもり 刃察周剣信士
矢田五郎右衛門助武 やだごろうえもんすけたけ 刃法参剣信士
大石瀬左衛門信清 おおいしせざえもんのぶきよ 刃寛徳剣信士
大石主税良金 おおいしちからよしかね 刃上樹剣信士 あふ時は かたりつくすと 思へども 別れとなれば のこる言の葉
堀部安兵衛武庸 ほりべやすびょうえたけつね 刃雲輝剣信士 梓弓 ためしにも引け 武士の 道は迷はぬ 跡と思はば
中村勘助正辰 なかむらかんすけまさとき 刃露白剣信士
菅谷半之丞政利 すがやはんのじょうまさとし 刃水流剣信士
不破数右衛門正種 ふわかずえもんまさたね 刃観祖剣信士
千馬三郎兵衛光忠 せんばさぶろうびょうえみつただ 刃道互剣信士
木村岡右衛門貞行 きむらおかえもんさだゆき 刃通普剣信士 思いきや われ武士の 道ならで かかる御法の 縁にあうとは
岡野金右衛門包秀 おかのきんえもんかねひで 刃回逸剣信士 その匂い 雪の下の 野梅かな
貝賀弥左衛門友信 かいがやざえもんとものぶ 刃電石剣信士
大高源五忠雄 おおたかげんごただたけ 刃無一剣信士 梅で香む 茶屋もあるべし 死出の山
岡嶋八十右衛門常樹 おかじまやそえもんつねしげ 刃袖払剣信士
吉田沢右衛門兼貞 よしださわえもんかねさだ 刃当掛剣信士
武林唯七隆重 たけばやしただしちたかしげ 刃性春剣信士 仕合や 死出の山路は 花ざかり
倉橋伝助武幸 くらはしでんすけたけゆき 刃煆練剣信士
間新六郎光風 はざましんろくろうみつかぜ 刃模唯剣信士 思草 茂れる野辺の 旅枕 仮寝の夢は 結ばざりしを
村松喜兵衛秀直 むらまつきひょうえひでなお 刃有梅剣信士 命にも 易えるひとつを 失わば 逃げ隠れても 此れを遁れん
杉野十平次次房 すぎのじゅうへいじつぎふさ 刃可仁剣信士
勝田新左衛門武尭 かつたしんざえもんたけたか 刃量霞剣信士
前原伊助宗房 まえばらいすけむねふさ 刃補天剣信士 春来んと さしもしらじな 年月の ふりゆくものは 人の白髪
小野寺幸右衛門秀富 おのでらこうえもんひでとみ 刃風颯剣信士 今朝も はやいふ言の葉も なかりけり なにのためとて 露むすぶらん
間十次郎光興 はざまじゅうじろうみつおき 刃沢蔵剣信士 終にその 待つにぞ露の 玉の緒の けふ絶えて行く 死出の山道
奥田貞右衛門行高 おくださだえもんゆきたか 刃湫跳剣信士
矢頭右衛門七教兼 やとうえもしちのりかね 刃擲振剣信士
村松三太夫高直 むらまつさんだゆうたかなお 刃清元剣信士 極楽を 断りなしに 通らばや 弥陀諸共に 四十八人
間瀬孫九郎正辰 ませまごくろうまさとき 刃太及剣信士
茅野和助常成 ちのわすけつねなり 刃響機剣信士 天地の 外にあらじな 千種だに もと咲く野辺に 枯ると思へば
横川勘平宗俊 よこかわかんぺいむねとし 刃常水剣信士 まてしばし 死出の遅速は あらんとも まつさきかけて 道しるべせむ
三村次郎左衛門包常 みむらじろうざえもんかねつね 刃珊瑚剣信士
神崎与五郎則休 かんざきよごろうのりやす 刃利教剣信士 梓弓 春近ければ 小手の上の 花をも雪の ふぶきとや見ん
寺坂吉右衛門信行 てらさかきちえもんのぶゆき 遂道退身信士

まとめ:いかにとやせむの意味|浅野内匠頭の辞世の句

この句の「いかにとやせん」の意味を考えると、風に誘われて散る花の悲しみもあるだろうが、それよりもなお、春が去ってしまうことの名残をどうしたら良いか、という葛藤や切なさを表現しています。

言葉を解釈すると、風に誘われて散る花は風の力に押されて散る様子を指しており、それに対して作者は、春が去ってしまうことへの寂しさや名残惜しさを表現しています。この句は、物事の変化や終わりに対する切なさや喪失感を表しています。

また、この句は作者の永遠の別れや未練を含んでいる可能性があります。花が風に誘われて散るように、人生の終わりや別れも自然の流れの一部であり、それに対する切なさを歌ったものかもしれません。

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