「波」と「うねり」の違いは?
波の高さ1mではなく1mうねりを伴うと言った場合、どんな波なのでしょうか?
波・うねりの違い
「波」と「うねり」の違いについて、まず、「波」には「風浪」と「うねり」の2つの種類があります。一般的な波はこれらの組み合わせで構成され、「風浪」は吹いている風によって発生する波、「うねり」は風浪が遠くまで伝わったり風が弱まった時に残る波です。
「風浪」は、海面で風が吹くことによって生まれ、波は風の強さや方向によって形成されます。波が発達していくと、不規則で尖った形状となり、強風の場合には白波が立ちます。波の高さや周期、波長が大きくなり、スピードも速くなります。
一方で、「うねり」は、発達してきた風浪が風の吹かない領域に伝わったり、風が弱まった際に残された波です。うねりは風浪と比較して波の高さが低く、波の形は丸みを帯びています。波が規則的で、波の峰が横に長く連なっているため、沖合いでは穏やかに見えることがあります。
波やうねりは、海の状態によって異なる特徴を持っていますが、一般的に「波」は波のてっぺんが崩れて白波になっていることが多く、例えば富嶽三十六景の絵に描かれているような大きな波がこれに該当します。一方で「うねり」は波のてっぺんが崩れておらず、丸みを帯びている特徴があり、サインカーブの形状に似ています。
天気予報などで言われる「波の高さ1m」と「うねり1m」は同じく海面の上下動の大きさを指し、例えば船に揺れを感じるときなどに影響を及ぼします。
台風でうねりの危険性はいつまで?
台風でうねりの危険性は、台風の中心が陸上に移動してから、約半日~1日で消えると考えられます。ただし、台風の規模や強さ、海岸線の形状などによって、うねりの消えるまでの時間は変わってきます。
具体的には、以下のようになります。
台風の中心が陸上に移動した場合
台風と目的地との間に島が存在する場合
海岸線の形状が複雑な場合
また、うねりが消えても、海中はひっかきまわされたような状態になり、透明度が低下します。透明度が完全に回復するまでには、1週間ほどかかると言われています。
したがって、台風の直後は、うねりや透明度の低下による危険性があるため、海水浴やダイビングなどの海のレジャーは控えた方が良いでしょう。
台風の中心が陸上に移動した場合
台風の中心が陸上に移動すると、うねりを生じさせる風が弱まり、うねりが消えていきます。この場合、うねりが消えるまでの時間は、約半日~1日程度と考えられます。
台風と目的地との間に島が存在する場合
台風と目的地との間に島が存在する場合、島によって風が遮られ、うねりが弱まります。この場合、うねりが消えるまでの時間は、さらに長くなることがあります。
海岸線の形状が複雑な場合
海岸線の形状が複雑な場合、うねりが反射や屈折によって、長い時間残ることがあります。この場合、うねりが消えるまでの時間は、さらに長くなることがあります。
波・うねりの違いまとめ|台風でうねりの危険性はいつまで?
「波」と「うねり」は、どちらも海面の上下運動によって生じる現象ですが、その発生原因や形状、性質などに違いがあります。
「波」とは、風や地震などの力によって海面が上下運動する現象です。波の形は、風の強さや吹き方によって変わります。風が強く吹き続けると、波は大きくなり、白波が立つようになります。
「うねり」とは、風浪によって起こった海面の振動が遠くまで伝わるものです。うねりの形は、波よりも丸みを帯びており、波の高さも波浪よりも低くなります。
お風呂に浸かっているときに、水面に息を吹きかけてみましょう。息を吹きかけると、水面に小さな波が立ちます。この波が「波」です。
次に、お風呂の水面にゆっくりと足を動かしてみましょう。水面に大きく丸い波が立つでしょう。この波が「うねり」です。
台風でうねりの危険性はいつまでかというと、まず、「うねり」は台風が通過した後、海の状態に影響を与える可能性があります。状況によりますが、一般的にはうねりの危険性が消えるまでには時間がかかります。実際の経験に基づいた情報から得られるところによれば、台風が通過した場合、うねりが消失するまでにはいくつかの要因が影響します。
台風の進路: 台風の中心が海上から陸上に移動すると、うねりは比較的早く消失する傾向があります。
地形の影響: 台風と目的地の間に島が存在する場合、うねりの影響が軽減され、消失が早まることがあります。
時間経過: 台風が通過してからの経過時間も影響します。通常、うねりが消えるまでには2~3日かかることが一般的です。