スパムは体に悪い?
スパムはベーコン、ソーセージ、ハムなどと同じく加工して精製された肉類の「加工肉」
スパムは体に悪いと言われる理由はなぜなんでしょうか?
スパムは体に悪い?危険?健康に良くない?
スパムとは、豚肉を加工して作られる缶詰のランチョンミートの一種です。日本では特に沖縄でよく食べられています。スパムは手軽に食べられ、様々な料理に使えるため人気がありますが、その一方で健康に悪影響を及ぼす可能性が指摘されています。
以下に、スパムが体に悪いと言われる主な理由をあげます。
添加物が多い(亜硝酸ナトリウムなど)
脂質が高い
塩分含有量が多い
添加物が多い(亜硝酸ナトリウムなど)
スパムには保存性を高めるためや、色や味を良くするために多くの添加物が含まれています。以下に主な添加物とその健康リスクについて説明します。
加工でん粉: 天然のでん粉に化学薬品を混ぜたもので、食感を良くするために使用されます。しかし、この添加物はアレルギーを引き起こす可能性があります。
亜硝酸ナトリウム: スパムの色を良くし、菌の増殖を抑えるために使われますが、魚や肉、卵に含まれるアミンと反応して発がん性物質に変化する可能性があります。
塩化カリウム: 減塩のために使用されることがありますが、摂り過ぎると高カリウム血症を引き起こす可能性があります。
添加物は一度に大量に摂取しなくても、長期間摂り続けることで体内に蓄積し、生活習慣病やがんのリスクを高める可能性があります。したがって、添加物の少ない食品を選ぶことが健康維持には重要です。
脂質が高い
スパムは非常に高カロリーで、高脂質な食品です。具体的には、スパム1缶(約340グラム)には約1088kcalが含まれています。このカロリーは、例えば高カロリー食品として知られるカツカレーとほぼ同等です。また、スパム100グラムあたりの脂質は29グラムもあります。
飽和脂肪酸: スパムに含まれる動物性脂肪は主に飽和脂肪酸であり、これが悪玉コレステロールを増加させます。悪玉コレステロールが増えると、動脈硬化や高血圧、心臓病などのリスクが高まります。
脂質の摂り過ぎは、肥満だけでなく、様々な健康問題を引き起こす可能性があるため、スパムのような高脂質食品は控えめに摂取することが望ましいです。
塩分含有量が多い
スパムには非常に多くの塩分が含まれています。スパム100グラムあたりの塩分含有量は2.2グラムです。これは、例えばベーコン(2.0グラム)やソーセージ(1.9グラム)よりも多い値です。
高血圧のリスク: 塩分の摂り過ぎは高血圧を引き起こしやすく、高血圧は動脈硬化や心臓病、脳卒中などのリスクを高めます。また、長期間にわたり塩分を多く摂取することで、腎臓に負担がかかり、腎臓病を引き起こす可能性もあります。
厚生労働省のガイドラインによると、成人男性の1日の塩分摂取目標は7.5グラム未満、女性は6.5グラム未満とされています。スパム1缶を食べると、これらの目標量を簡単に超えてしまうため、塩分摂取量に注意する必要があります。
スパムは発がん性の危険で体に悪い?
スパムは、発がん性のある「加工肉」に分類されています。
2015年、国際がん研究機関(IARC)は、加工肉を「人に対して発がん性がある」グループ1に分類しました。これは、アルコールやピロリ菌、喫煙と同レベルのリスクです。
スパムを食べる量が増えると、結腸がんや直腸がんのリスクが上がることが研究でわかっています。
具体的には、毎日50グラムのスパムを食べるごとに、結腸直腸がんのリスクが約18%増加すると言われています。これは、1日にタバコ10本吸うのと同じくらいのリスクです。
ただし、スパムの発がん性リスクは「軽度」と考えられています。
年間3万4000人の人がスパムによる癌で死亡しているのに対し、年間60万人がアルコールによる癌で死亡しています。
また、日本人は欧米の人と比べて肉類の摂取量が少なめです。そのため、スパムを食べる量を減らせば、発がん性リスクを大幅に下げることができます。
国立がん研究センターでは、「肉を極端に多く食べ過ぎるような習慣は控える」よううながしていますが、「スパムをゼロにするべき」とは結論づけていません。
スパムのおすすめの食べ方
スパムは、手軽に使える便利な食材ですが、食べ過ぎると体に悪い影響を与える可能性があります。
スパムを安全に食べるためには、以下の点に注意しましょう。
食べ過ぎない
スパム1缶(340g)を食べると、カロリーは約1088kcal、塩分は約2.2gになります。これは、1日の推奨摂取量の半分以上にあたります。
スパムを食べる場合は、1日1/3缶(約113g)を目安にしましょう。
調理方法に工夫する
スパムは、脂質が多い食品です。調理する際は、油を使わずに焼く、煮る、蒸すなどの方法を選びましょう。
また、野菜と一緒に調理することで、栄養バランスを整え、食物繊維を摂取することができます。
まとめ:スパムは体に悪い?危険?健康に良くない?
スパムは、手軽に食べられる便利な食材ですが、食べ過ぎると体に悪い影響を与える可能性があります。
スパムが体に悪いと言われる理由には、主に以下の3つが挙げられます。
■添加物が多い
スパムには、保存性を高めたり、色や味を調整したりするために、様々な添加物が含まれています。代表的な添加物としては、以下のものがあります。
加工でんぷん: 天然のでんぷんに化学薬品を混ぜたもので、アレルギーを引き起こす可能性があります。
亜硝酸ナトリウム: 防腐剤として使用され、魚肉や肉、卵に含まれるアミンと反応して発がん性物質に変化する可能性があります。
塩化カリウム: 天然塩の代用品として使用されますが、摂り過ぎると高カリウム血症を引き起こす可能性があります。
これらの添加物は、少量であれば問題ありませんが、長期的に大量に摂取すると、健康被害につながる可能性があります。
■塩分が多い
スパムには、味を調えるために多くの塩分が含まれています。100gあたりの塩分量は約2.2gで、これは厚生労働省が推奨する1日あたりの塩分摂取量(男性7.5g、女性6.5g)の約30%に相当します。
塩分の摂り過ぎは、高血圧や動脈硬化、脳梗塞や心筋梗塞、腎臓病、胃がんなどのリスクを高めます。
■カロリーと脂質が高い
スパムは、高カロリーで高脂質の食品です。100gあたりのカロリーは約320kcal、脂質は約29gで、これはショートケーキ1個分とほぼ同じカロリーです。
カロリーや脂質の摂り過ぎは、肥満や糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病のリスクを高めます。
■スパムを健康的に食べるために
スパムは、便利な食材ですが、食べ過ぎには注意が必要です。健康的に食べるためには、以下の点に気を付けましょう。
食べ過ぎない: 1回あたりの摂取量は、100g程度にとどめましょう。
調理方法に工夫する: 油で揚げたり炒めたりするのではなく、焼く、煮る、蒸すなどの調理方法で脂質を抑えましょう。
野菜と一緒に食べる: 野菜と一緒に食べることで、栄養バランスを整え、食物繊維を摂取することができます。
塩分を控える: 塩分の少ないスパムを選ぶか、調理時に塩分を控えめにしましょう。
運動する: カロリーや脂質を摂取した場合は、運動をして消費するようにしましょう。