「烏に単は似合わない」のあせびについて。
あせびは「八咫烏シリーズ」の第一作目「烏に単は似合わない」の主人公兼メインヒロイン。
あせびはなぜサイコパスで怖いと言われるのでしょうか?可哀想?
烏に単は似合わないネタバレ|あせびについて
「烏に単は似合わない」であせびは、物語の中心に位置する重要なキャラクター。
あせびは、物語において多くの事件の引き金となる存在であり、その行動が大きな波紋を呼び起こします。
あせびは東家の二ノ姫として生まれましたが、幼少期は病弱であったため、母親の浮雲や女房のうこぎと共に別邸で隔離されて育ちました。このため、一般的な教養や世俗の常識に欠けています。しかし、その音楽の才能は卓越しており、特に琴の演奏が得意です。
■性格と人間関係
あせびは非常におっとりした性格で、周囲からは「世間知らず」と見られています。彼女は大勢の東家の下人たちから愛されており、登殿する際には多くの人々に見送られました。また、内親王の藤波とは親しい関係で、藤波はあせびのことを「おねえさま」と呼び慕っています。夏殿に仕える宗家の女房の早桃とも仲が良く、早桃もあせびを信頼していました。
烏に単は似合わないネタバレ|あせびは事件の元凶
『烏に単は似合わない』の物語では、あせびが引き起こした事件が多くの悲劇を招きます。彼女の無邪気な行動が、結果的に周囲の人々を破滅へと導くのです。
■早桃と嘉助の死:
あせびの本質に気づいた早桃は藤波に相談し、追い出されましたが、藤波は誤って早桃を殺してしまいました。
嘉助はあせびに呼び出され、桜花宮に侵入した罪で斬首されました。あせびは、この行為がご法度であることを知っていたにもかかわらず、嘉助を誘導しました。
■若宮との関係:
あせびは自分の幸せのために他人を利用し、結果として多くの人々を破滅させました。若宮からもその行動を非難され、「あなたのことが嫌い」と言われるほどです。
■登殿の理由:
あせびの登殿は、腹違いの姉の事件が元々の理由でした。しかし、実際にはあせびが嘉助を利用し、姉を傷物にしたことが原因でした。
烏に単は似合わないネタバレ|あせびはサイコパスで怖い?可哀想?
あせびの純粋な愛らしさに惹かれる者たちは、最終的に自らの劣等感や心の隙間に苦しみ、破滅していきます。彼女の無意識の行動が、結果的に多くの人々を不幸にしました。
■結末と再登場
あせびは『烏に単は似合わない』の結末において、一切の音沙汰がなくなります。しかし、シリーズ第二部『追憶の烏』で息子の凪彦を連れて再登場します。この息子は若宮の父である今上陛下との間に生まれた子供でした。
まとめ:烏に単は似合わないネタバレ|あせびはサイコパスで怖い?可哀想?
【八咫烏シリーズ】の第一作目で物語の主人公兼メインヒロイン「あせび」について、以下に彼女の特徴と物語での役割をまとめています。
■人物像と性格:
あせびは東家の二ノ姫で、18歳です。桜花宮に登殿した際は春殿を預かりました。
箱入り娘で世間知らずのため、非常におっとりとした性格です。うこぎは「おっとりしすぎて、はらはらして見ていられない」と評しています。
登殿前に大勢の東家の下人から見送りをされていたため、うこぎ以外の働き手にも老若男女問わず慕われています。
■音楽の才能:
あせびは音楽の才能に長けており、特に琴が得意です。藤波には難しい楽器である「長琴」を気負いせずに弾きこなしていました。
■友情と悲劇:
内親王の藤波とは仲良く、藤波もあせびを「おねえさま」と呼び慕っています。
また、夏殿に仕えている宗家の女房の早桃とも仲が良く、彼女を信頼していました。
しかし、あせびは「悪意が無ければ全てが許される」と信じており、彼女の幸せのために働いてくれる者の人生を最終的に破滅させてしまうことがあります。
■事件の元凶:
あせびは「烏に単は似合わない」で起きた全ての事件の元凶となっています。
仲良しだった早桃や自分に好意を持っていた嘉助を死に追いやり、物語の展開に大きな影響を与えています。
■その他の要点:
あせびは東家当主の計らいで別邸に軟禁されていたが、その常識や道徳的な論理に欠けていました。
彼女の純粋な愛らしさに酔いしれる者が多い一方で、最終的には必ず破滅する運命にあることが描かれています。