「タバスコ」ってNHKではなぜ発言NG？
平野レミさんがNHK「平野レミの早わざレシピ！2024夏」で「タバスコ」と口にすると出演者たちが慌てる場面がありましたが、安藤佳祐アナウンサーが「商品名はお控えください！ホットペッパーソースです」と注意し手いあmした。
タバスコなぜNHKで発言禁止？平野レミの早わざレシピ！2024夏
NHKで「タバスコ」と発言することがNGなのは、それが特定の企業の商品名であり、NHKの放送ガイドラインにおいては、特定の企業や商品を宣伝するような表現を避ける必要があるからです。
公共放送であるNHKは、特定の企業や商品を優遇しているという印象を与えることを避けるため、番組内では商品名ではなく一般名称を使用するよう心がけています。 そのため、「タバスコ」は「ホットペッパーソース」と言い換えられます。
しかし、このガイドラインは、商品名が一般名称として広く浸透している場合に、どこまで厳密に適用されるべきかという議論も呼んでいます。 例えば、「セロテープ」「タッパー」「マジックテープ」「ボンド」なども、本来は商標登録された商品名ですが、一般的にはその種の製品全体を指す言葉として使われています。
「タバスコ」についても、アントニオ猪木氏が経営する会社が販売権を取得し、広めたという歴史があります。
「商品名（登録商標名）と販売会社（商標登録者）が同一」な例として、「アートネイチャー」「アクアラング」「アデランス」「シャチハタ」「ゼライス」「フマキラー」「ヘチマコロン」「ホチキス」「ポラロイド」「ヤクルト」が挙げられています。
これらの例を見ると、NHKのガイドラインが、すべてのケースにおいて一貫して適用されているわけではないことがわかります。
例えば、NHKラジオの料理番組で「ミツカン酢」という商品名が放送されたという事例があります。
これらのことから、NHKにおける商品名の扱いについては、状況に応じて判断が分かれる場合もあることがうかがえます。
NHKの放送倫理と商品名
NHKは、公共放送として中立性と公平性を保つため、特定の企業や商品を宣伝することを禁じています。これは、視聴者に特定の製品やサービスを推奨するような誤解を招くことを避けるためです。
そのため、NHKでは原則として商品名を言わず、一般名詞やカテゴリ名で代用するようにしています。例えば、以下のような商品名が使えません。
タバスコ → ペッパーソース
セロテープ → 粘着テープ
ホチキス → ステープラー
ウォッシュレット → 温水洗浄便座
ポカリスエット → スポーツドリンク
シャーペン → メカニカルペンシル
宅配便 → 宅配
クッキングシート → オーブンシート
ティッシュ → ペーパータオル
レゴ → 組み立てブロック
タバスコは商品名ではなく一般名称？
しかし、中には例外もあります。例えば、「ナイロン」や「コピー機」などは、商品名として誕生しましたが、長年使用される中で一般名称として定着しています。
では、タバスコは一般名称と言えるのでしょうか？
タバスコは、マキルヘニー社が製造・販売する唐辛子ソースの商標登録された商品名です。しかし、日本では「タバスコ」という言葉が一般的に唐辛子ソース全般を指す言葉として使われており、必ずしもマキルヘニー社の製品を指すとは限りません。
つまり、 strict にはタバスコは商品名であり、NHKでは言及すべきではないと言えます。
NHK平野レミの早わざレシピ！2024夏でのタバスコ発言について
「平野レミの早わざレシピ！2024夏」は、2024年7月15日午前8時15分からNHKで放送された番組です。
この番組は、料理愛好家でタレントの平野レミが生放送でたくさんの料理を作るという、季節ごとに放送されるNHKの人気シリーズです。
番組内では、平野レミの斬新な盛り付けや大胆な調理法が話題になることがあります。
2024年夏の放送では、70分間で13品の料理が作られました。 ゲストには女子レスリング五輪3連覇の吉田沙保里が出演し、 その他出演者にハライチ澤部佑と中山秀征がいました。
今回の放送で特に話題となったのが、平野レミが「タバスコ」という商品名を連呼してしまったことです。
NHKでは、特定の商品名を放送で発言することを避けるという方針があるため、アシスタントの安藤佳祐アナウンサーが「ホットペッパーソースです」と訂正する場面が複数回見られました。
平野レミは「復活そうめんピザ」という料理の仕上げにタバスコをかけようとした際、「タバスコって言っちゃいけないの知ってる？」と発言し、その後も「ホットペッパーソース。絶対“タバスコ”じゃない」と繰り返しました。 これらの発言に対して、視聴者からは「放送事故(笑)」「レミさん通常運転ｗｗｗ」「タバスコって、あれ、商品名だったの」といったコメントが寄せられました。
「タバスコ」は、アメリカのルイジアナ州エイブリー島に本社を置くマキルヘニー社が製造・販売する辛味調味料（チリペッパーソース）の商品名です。 主原料はメキシコ・タバスコ州原産の唐辛子の一種である「チレ・タバスコ（タバスコペッパー）」で、岩塩と酢を加えて作られます。 日本には第二次世界大戦後に入ってきたとされ、 1970年代にアントニオ猪木氏が経営していたアントン・トレーディング社が代理店契約を結び、日本での知名度が上昇しました。
アントニオ猪木とタバスコ
アントニオ猪木氏がタバスコを日本に広めたという話はよく聞きますが、これは誤解です。
タバスコは、1970年代後半から日本に輸入されていたので、猪木氏がタバスコ製造販売会社「アントン・トレーディング」を設立した1981年よりも前から日本に入っていました。
しかし、猪木氏は「アントン・トレーディング」を通じてタバスコの知名度を大きく向上させたことは確かです。猪木氏は、テレビCMやプロレスラーとしての活動を通じて、タバスコを積極的にPRしました。
まとめ：タバスコなぜNHKで発言禁止？平野レミの早わざレシピ！2024夏
タバスコがNHKでNGな理由は、商標登録されている商品名だからです。
NHKでは、番組の中で特定の企業や商品を宣伝することを避けるため、一般名称で呼ぶようにしています。
タバスコは、マキルヘニー社が登録商標を持っているため、NHKでは「ペッパーソース」と呼んでいます。
その他にも、以下のような商品名がNHKでNGとなっています。
シャーペン（シャープ）→ メカニカルペンシル
ポリバケツ（積水化学）→ プラスチックバケツ
ゴールデンウィーク（映画業界）→ 大型連休
テトラポッド（日本テトラポッド）→ 消波ブロック
ボンド・セメダイン → 接着剤
破魔矢（破魔矢寿製作所） → 縁起物の矢
マジック（内田洋行） → フェルトペン
ジェットスキー（川崎重工） → 水上バイク
ウォッシュレット（TOTO） → 温水洗浄便座
セロテープ（ニチバン） → 粘着テープ
ドライアイス（ドライアイス） → 固体炭酸
万歩計（山佐時計） → 歩数計
ピアニカ（東海楽器） → けん盤ハーモニカ
シーチキン（はごろも） → マグロの油漬け缶詰
オセロ（ツクダ） → リバーシ
テフロン加工（デュポン） → フッ素樹脂加工
エレクトーン（ヤマハ） → 電子オルガン
サランラップ（旭化成） → 食品包装ラップ／ポリラップ
クレパス（サクラクレパス） → パステルクレヨン
ジープ（ダイムラー・クライスラー） → オフロード4WD車
宅急便（ヤマト運輸） → 宅配便
味の素（味の素） → 化学調味料／うまみ調味料
ただし、これらの商品名が一般名称として広く定着している場合は、例外的に使用することがあります。
例えば、「セロハンテープ」は本来ニチバンの登録商標ですが、一般名称として広く定着しているため、NHKでも使用することがあります。
