一級建築士は、建物の設計・工事監理を行うことができる国家資格であり、その業務範囲はあらゆる建築物を網羅することが要求されます。
2024年の一級建築士試験(学科)は下記のような日程・内容で行われました。
■一級建築士試験(学科)の日程・時間
2024年7月21日(日)9時30分~17時55分
一級建築士試験(学科)解答速報2024
一級建築士は、資格試験は学科試験と設計製図試験に分かれており、合格率は例年10%程度と非常に狭き門となっています。合格には、建築基準法などの関連法規、構造力学、施工、計画、環境・設備など幅広い知識を習得し、高度な設計スキルを身につけることが求められます。
2024年の一級建築士試験も、例年通り下記のような手段で解答速報を知ることができます。
twitterのハッシュタグ「#一級建築士試験解答速報」
5ch
twitterのハッシュタグでは他にも「#一級建築士試験」や「#建築士解答速報」で解答が続々と投稿されるし、5ch掲示版にも解答がドンドン投稿されていきます。
最終的に完成度の高い解答速報が出来上がるスピードで言えば、例年だと5ch掲示版が最も速くなります。
なお正式な解答は公益財団法人 建築技術教育普及センターのホームページに後日、「過去の試験問題等」のページで掲載されます。
一級建築士試験(学科)の合格率,合格基準は?
合格率と合格基準について詳しく説明します。
一級建築士試験の合格率
- 一級建築士試験は、「学科試験」と「設計製図試験」の2つからなり、両方に合格する必要があります。
- 学科試験の合格率は15%~20%の間で推移し、設計製図試験の合格率は35%前後です。
- 設計製図試験は学科試験合格者のみが受験できるため、受験者のレベルが高く、合格率も高めです。
- 学科試験と設計製図試験の両方を合わせた総合合格率は、例年10%程度です。
一級建築士試験の合格基準
- 学科試験は125点満点で、5つの科目と総得点のそれぞれに合格基準点が設けられています。
- 各科目は概ね半分程度の得点が必要となります。
- 合格基準点は試験回ごとに変動します。
- 科目ごとに基準点を下回ると、総得点が合格点に達していても不合格になります。
- 国土交通省は合格基準点について「各科目は過半の得点、総得点は概ね90点程度を基本的な水準」と公表していますが、想定合格率とのずれが生じた場合、合格基準点が補正されることがあります。
- 設計製図試験は、ランクI~IVの4段階で評価され、ランクIのみが合格です。
- ランクIVになる原因として、「要求図面のうち1面以上欠けるもの」「計画の要点等が完成していないもの」「面積表が完成していないもの」などが挙げられます。
- 試験内容は、課題文で指定された内容を満たしているか、階段の有無、建築面積、床面積、要求された部屋や施設が設計されているか、法令に適合しているかなどで評価されます。
一級建築士試験の難易度
- 一級建築士試験は合格率が低いことから難易度が高い試験と言えますが、記念受験者が合格率を下げている可能性もあります。
- 一級建築士試験は、科目数が多く、それぞれ難易度が高いため、十分に試験対策を行うことが難しいという側面もあります。
- 製図試験は、時間内に図面を描き上げ、計画の要点を記述する必要があるため、時間管理が重要です。
一級建築士試験(学科)の難易度は?
一級建築士試験の難易度は非常に高いと言えるでしょう。
- 合格率は学科試験で15%~20%、設計製図試験で35%前後と低い水準で推移しています。
- 特に学科試験は10人受験して合格者が2人程度という狭き門となっており、国家資格の中でも難易度が非常に高い試験です。
- 設計製図試験は学科試験合格者のみが受験できるため、受験者のレベルは高くなりますが、それでも半数近くが不合格になることを考えると、決して容易な試験とは言えません。
一級建築士試験が難しいとされる理由は、以下が挙げられます。
- 網羅的な知識と理解が必要: 一級建築士試験は、「計画」「環境・設備」「法規」「構造」「施工」の5科目から構成されており、建築に関する幅広い知識と理解が求められます。 単に暗記するだけでは対応できず、個々の論点を正しく理解し、関連知識まで発展的に学習する必要があります。
- 試験範囲が広く、学習量が膨大: 5科目全てをカバーするには、膨大な量の学習が必要となります。 初学者の場合、1,000時間程度の学習時間が必要と言われています。
- 法改正への対応: 建築基準法などの法改正に伴い、試験内容も変更される可能性があります。 最新の情報や改正点を押さえておく必要があり、受験者にとって負担となっています。
- 設計製図試験における時間制限: 設計製図試験は6時間30分という限られた時間の中で、課題文を読み解き、設計条件を満たす建築物の設計図書を作成しなければなりません。 計画力、図面力に加えて、時間内に仕上げるための時間配分や作業スピードが求められます。
一級建築士試験は難易度が高い試験ですが、適切な対策を講じることで合格の可能性を高めることができます。合格率の低さに惑わされず、十分な学習と対策を行いましょう。
一級建築士試験の出題範囲
一級建築士の試験は、「学科試験」と「設計製図の試験」の2つに分かれています。 設計製図の試験を受けるには、まず学科試験に合格する必要があります。
学科試験
学科試験は、マークシート方式の四肢択一問題で、5科目合計125問が出題されます。 試験時間は科目ごとに異なり、計画と環境・設備を合わせて2時間、法規は1時間45分、構造と施工を合わせて2時間45分です。 合格するためには、総得点の合格基準点と、科目ごとの合格基準点の両方をクリアする必要があります。
試験科目
- 計画(20問)
- 環境・設備(20問)
- 法規(30問)
- 構造(30問)
- 施工(25問)
合格基準点
合格基準点は毎年変動します。 例えば、2023年の試験では、合格基準点は125点中88点でした。 科目ごとの基準点も定められており、例えば2023年の場合、計画11点、環境・設備11点、法規16点、構造16点、施工13点が科目基準点でした。
出題範囲
- 計画: 建築物の屋根や庇、採光などに関する知識が問われます。
- 環境・設備: 光・熱・空気などの自然条件が建築物に与える影響や、快適な室内環境を計画するための知識、空気調和設備、給排水設備、電気設備、防災設備などに関する問題が出題されます。
- 法規: 建築基準法などの法令に関する問題が出題されます。試験会場に法令集の持ち込みが認められています。
- 構造: 木造、鉄筋コンクリート造、鉄骨造などの構造方式や、構造力学に関する計算問題などが出題されます。
- 施工: 各種工法の特徴や手順、数値など、建築工事の実務に関する知識が問われます。
設計製図試験
設計製図試験は、事前に発表された課題に基づいて、図面と「計画の要点」を作成する試験です。 試験時間は6時間30分です。
試験内容
- 課題文の読み取り: 試験当日配布される課題文には、設計する建築物の条件や要求事項が記載されています。
- 図面の作成: 課題文に基づいて、平面図、断面図、立面図などの設計図を手書きで作成します。
- 計画の要点の記述: 設計意図や設計の根拠などを文章で記述します。
合格基準
採点結果は4段階に区分され、「ランクI」のみが合格となります。 ランクIVになる原因として、「要求図面のうち1面以上欠けるもの」、「計画の要点等が完成していないもの」などが挙げられます。
採点基準
- 空間構成
- 建築計画
- 構造計画
- 設備計画
攻略のポイント
- 作図対策: 試験時間内に図面を描き上げられるように練習しておく必要があります。
- 時間対策: 試験時間内に図面作成だけでなく、課題文の読み取りや計画の要点の記述も完了させるための時間配分が重要です。
- 建物用途研究: 事前に課題発表が行われるため、出題された建物用途について事前に調査しておくことが有効です。
一級建築士試験(学科)の難易度,受験生感想まとめ
随時更新
一級建築士は、建物の設計・工事監理を行うことができる国家資格です。 一級建築士試験に合格し、国土交通大臣の免許を受けることで、一級建築士になることができます。 建築士には、他に二級建築士や木造建築士がありますが、一級建築士はあらゆる建築物を扱うことができます。 一級建築士と二級建築士では、設計できる建物の規模や構造、免許交付元が異なります。
一級建築士試験について
一級建築士試験は、毎年多くの受験者が挑戦する難しい試験として知られています。 試験は学科試験と設計製図試験に分かれており、両方に合格する必要があります。 合格率は、学科試験で15%~20%、設計製図試験で35%前後と低い水準で推移しています。 試験の難易度が高い理由としては、試験範囲が広く、暗記すべき内容も多いことや、実務経験が必要とされることが挙げられます。
一級建築士の仕事内容は、設計業務と工事監理業務の2つに大別されます。 設計業務では、構造設計、設備設計、意匠設計などを行い、顧客の要望を踏まえながら、安全で快適な建物を設計します。 工事監理業務では、設計図面通りに工事が進められているかを確認し、施工を監督します。
一級建築士の資格を取得することで、建築業界のあらゆる分野で活躍することができます。 就職先としては、設計事務所、ゼネコン、ハウスメーカー、インテリアデザイン事務所、PM/CM企業、官公庁などが挙げられます。 一級建築士の平均年収は、約700万円で、会社規模や年齢によって異なります。