ポゼストハンドとは「触覚」を伝達する技術「ハプティックデバイス」を応用した製品で米TIME誌の「世界の発明50」に選出されました。
ポゼストハンド(Possessed Hand)とは?
ポゼストハンド(Possessed Hand)とは日本語にそのまま訳すと「操られる手」という意味を持つ装置で簡単に言うと『コンピュータで人の手を操る』ことができます。
コンピューターからの信号によって使用者に手の動き(ハンドジェスチャー)で情報提示することができます。
ポゼストハンド(Possessed Hand)を応用させた製品として、ゲームの中の世界に“触る”ことができる世界初のゲームコントローラー「Unlimited Hand(アンリミテッド ハンド)」もすでに開発されています。
コンピュータとの双方向通信が可能でVRの世界に触感型の機能を加えることで、行った事のない場所の触れた事のない物まで、体感する事することができます。
ポゼストハンド(Possessed Hand)の仕組み
ポゼストハンド(Possessed Hand)では筋肉に電気刺激を与え、手指の動きを制御します。
腕に巻く2枚のベルトから発した電気刺激が、前腕の筋肉からつながる手指の腱を緊張収縮させることで、手指を動作させています。
ポゼストハンド(Possessed Hand)の技術を活用すれば、楽器を弾けない人の手が、勝手に動いて、演奏することも可能になります。
電気刺激によって脳が筋肉にどういう動きをさせようとしているかを推定するのが「筋電」と呼ばれる技術です。
ポゼストハンドはアウトプット機能のみ(コンピューターの指示通りに動くだけ)でしえたが、アンリミテッドハンドでは筋電によってインプット機能も備わっています。
ただ触覚を忠実に再現するには筋電のノイズが多く、技術的にはほぼ不可能という結論から、アンリミテッドハンドでは新たに筋肉が通す光に注目。
筋肉が緊張・収縮して大きさや形が変わると、当然、光の反射する角度や光の量が変わります。
そこで、光の強さによって力の強さやジェスチャーを推定するという機能をアンリミテッドハンドに追加されています。。
他にもアームバンド型のコントローラーを腕に巻くだけの「ファーストVR」という技術も開発されていて、手の動きだけでVRやARを自在に操作できるようになっています。
ポゼストハンドがボディーシェアリングの活路に
ポゼストハンドによって時間・身体・空間という3つの制約がなくなり、「ボディーシェアリング」(身体共有)の今後ますますの普及・発展が見込まれています。
■時間の制約がなくなる
過去を追体験できるようになることを意味しています。起きたことを口頭で伝えたり、文字にして書籍にまとめたり、映像にまとめてYouTubeにアップしたり。これらは今でも行われていることですが、そんな追体験が「時間的制約がなくなる」という意味です。
■身体の制約がなくなる
バーチャル・リアリティー(VR)の中で、美少女のキャラクターになっていろんな経験をするようなことを指します。そういうふうに他の体を使って何かを体験することもできるようになってきました。
■空間の制約がなくなる
例えば1カ所で生活しないといけない人が、一瞬で遠隔地の沖縄にいるような状態になることを意味します。
引用:https://blog.goo.ne.jp/yoroshiku109/e/87678360a82ac07a25a0a64ec21e4029
ポゼストハンドの開発者は玉城絵美さん
ポゼストハンドの開発者は玉城絵美さんという方です。
名前:玉城絵美(たまき えみ)
生年月日::1984年1月
年齢:37歳
出身:沖縄県北谷町
出身高校:沖縄県立球陽高校
最終学歴:琉球大学工学部情報工学科→東京大学大学院博士課程
職業:H2L株式会社 代表取締役、早稲田大学創造理工学研究科准教授
大学在学中からジェスチャー入力に関する研究に取り組んでいて、ジェスチャー出力をコンピューターから表現する分野は未開拓。
回路設計やプログラミング、機械学習など複合的な知識が必要となる分野だったことから、効率という点で考えるとあまり研究向きではなく研究者が誰もいな飼ったそうです。
玉城絵美さんの場合、高校時代に長い入院生活を経験しており、ポゼストハンドのように外部と関われる装置を当時から強く望んでいたことが、研究に取り組むきっかけになっています。