ライチといえば以前は海外産の冷凍ライチで輸入されたものを口にすることがほとんどでしたが、今では日本でもライチが栽培されるようになり生ライチを食べられるように。
とれたての新鮮なライチを味わうことができるようになったものの、その反面、生ライチは食べ方を気を付けないと危ない食べ物でもあります。
生ライチは危ない?
ライチとはムクロジ科の果樹レイシになる果実。
楊貴妃が好んで食べたとされ、日本でも昔からライチ風味のスイーツやリキュールは人気があります。
ライチにはビタミンC、葉酸、ポリフェノールなどが豊富に含まれているので美肌にも健康にも良い食材。
葉酸といえばビタミンB12とともに赤血球の生産を助けるビタミンで妊娠初期には欠かすことができないし、ポリフェノールは体の抗酸化作用を高め老化を食い止めるアンチエイジング効果が期待できます。
美味しくて美容にも健康にも良いライチですが、危ない点が2つ指摘されています。
1つは生ライチでも輸入された冷凍ライチにも関わらず食べ過ぎないこと。
ライチにはヒポグリシン(とその類似物)という毒素が含まれています。
これらの毒やその代謝物は体内で“糖新生”という血糖値を安定化させるメカニズムを阻害します。
つまりライチを食べ過ぎると代謝異常を起こし、急激な低血糖による体調不良を招く危険性があります。
特に生ライチに関しては、未熟な実には特に多くのヒポグリシンが含まれているそうなので要注意です。
個人差はありますが1日の目安は主に大人であれば10個まで、子供や高齢の方は5個までが目安となります。
念のため、血糖値が低くなりがちな空腹時は避けてライチを食べるようにすると安心です。
ライチが危ないとされる2つ目の理由は虫です。輸入された冷凍ライチではあまり心配はありませんが生ライチになると要注意です。
ライチは実は非常に傷みやすいフルーツで、収穫から2~3日もすると外見は黒ずんでいき触った感触もブニブニと柔らかくなっていきます。
傷んだライチには虫が入ることも多いようで、ネットでは主に生ライチから虫が出てきた!という声が多くみられます。
生ライチに虫がいるかどうか確かめるには、へたの部分をよく見ることです。
皮を剥いた時に、ヘタが黒いと実に虫が入っている可能性が高く、種のあたりにアニサキスのようにウニョウニョ動くものがみられることがあります。
強烈な食中毒を起こすほど人間にとって有害な虫ではないようですが、収穫してからすぐに冷凍したりせず放置して日がたった生ライチを食べる際には虫にも十分に気を付けなければいけません。
生ライチの食べ方は?
生ライチの食べ方は通常の解凍した冷凍ライチと同じです。
生ライチを真上からみて二等分する感じでへたから皮に切れ目を入れます。
まずヘタを取って真っ二つに割っていくとライチの皮を上手に向くことができます。
この時へたの真ん中を見てみて虫がいないかどうかも合わせて確認しておきましょう。
生ライチの保存方法・賞味期限は?
ライチはこれまで南アフリカやインドが主な生産でしたが、日本でも鹿児島県や宮崎県で多く生産されるようになりました。
旬の時期は6~7月頃で生ライチだと皮の色がまばらだったりしますが、痛み始めるとすぐに黒ずんだ色になってくるので収穫後は早いうちに食べてしまうのが賢明です。
ライチは枝を離れた瞬間から鮮度の低下が始まっています。緑色だとまだ未熟で赤色が濃いものを選ぶようにすると良いです。
賞味期限は保存環境の整い具合や気候によっても多少前後しますが、冷蔵で1週間ほど、生ライチだと2~3日ほどが美味しく食べられる期間になります。
常温保存:4日~5日
冷蔵保存:1週間程度
冷凍保存:最低1年
冷凍保存をする場合は、『急速冷凍』すると鮮度を保つことができます。
急速冷凍機能が付いてない場合は、金属製のステンレスなどに寝かせましょう。