生理バッジなんていうものが登場する背景には日本独特の価値観・考え方があるのは否定できないでしょう。
この記事を執筆しているのは男性ですが、姉が学校を頻繁に休んだり就職するも退職を余儀なくされるほど重い生理痛に悩まされ続け、
社会復帰するまでに10年以上もかかった様子を間近で見ているので、女性の生理の辛さはちょっとは理解しているつもりです。
女性ではなく男性の立場から見ても、生理バッジには少々、疑問を感じずにはいられません。
大丸梅田店のミチカケ(MICHIKAKE)の生理バッジ(画像)とは?
11月22日にオープンとなった大丸梅田店のミチカケ(MICHIKAKE)は、
「女性のリズムに寄り添う」というコンセプトのもと、女性の生理に関連した商品を扱う専門フロアとなっているとのこと。
ミチカケはこれまでに生理を擬人化した人気漫画「生理ちゃん」とコラボ企画したり、
オリジナルグッズを販売をしてきたので満を持してのオープンといった感じで、
生理日予測アプリの「ルナルナ」と協業して、女性の生理周期を
- ブルー期(生理中)
- キラキラ期(生理後)
- ゆらゆら期(不安定な時期)
- どんより期(生理前)
の4つに分けて、それぞれのタイミングに適した商品を提案するということですが、
接客する店員に対しても自分の現在の生理周期を明示する「生理バッジ」を試験的に着用させるとしています。
生理バッジを着用する目的は「社内や来店客とのコミュニケーションツール」と発表されているものの、
ネットの意見は「生理バッジなんてものが必要なのか?」と否定的な意見が多く見られます。
大丸百貨店によると、
日本では女性の性と生理は”触れてはいけないこと”という風潮があり、全てのお客さまが肯定的に受け入れられるものではないが、昨今のフェムテックブームの広がりもあり、その価値観は若い人を中心に変わりつつある。大げさなことを言うが、女性のデリケートな悩みのソリューションとなる売り場となり、市場に寄与できるのではないかとワクワクしている
ということですが、最後の「ワクワクしている」という点が致命的に不要なのかもしれませんね。
ちなみに、フェムテックブームという言葉を初めて聞いたんですが、
どうやら「女性に特化したヘルスケア分野」という意味のようですね。
生理バッジに関するツイッターの感想
ミチカケ(MICHIKAKE)ではどんな商品が販売されているのかというと、
台湾発の経血吸水パンツ「ムーンパンツ(MOON PANTS)」や月経カップ
美容脱毛サロン「ミュゼプラチナム」による光脱毛器やスキンケア製品
コスメブランド「Amuse Beaute」のアユーラシリーズ
サプリメント専門店「HEALTHY-One」によるサプリメントのコンサルティング
といったものがあります。
生理バッジのミチカケに関して、生理を商売にしてしまう点については特に良いとも悪いとも感じないものの、生理バッジまで着用する必要があるのか?という点がやはりどうしても引っかかってしまいます。
「女性のリズムに寄り添う」ということですが、生理以外にも様々な体内リズムはあるわけですから、あえて生理だけを強調させる必要もないし、店員に対して生理リズムの公開を迫るのは、ある意味ではプライバシーの侵害にも当たる気がします。
もし生理バッジなるものが許されるのならば、たとえばボディショップなどの店員が「○月○日にお風呂に入りました。」みたいなことをバッジで知らせることもOKになってしまう気がします。