スキャムベイターが日本のテレビ番組「世界まる見え!テレビ特捜部」で紹介されました。
ネット詐欺を企てる犯罪者に対する自警団というのがスキャムベイターの始まりとされますが、現在はスキャムベイターの行き過ぎた行為が問題視されることもあるようです。
スキャムベイターとはscambaiting!スキャムベイターとはネット詐欺の自警団取り締まり
スキャムベイティング(scam baiting)の「スキャム(Scam)」とは直訳すると「詐欺」という意味。
インターネット上で横行する詐欺に対する自警活動の一形態を意味するのがスキャムベイティングで、前受金詐欺、国税庁のなりすまし詐欺、テクニカルサポート詐欺[1]、年金詐欺[2]、消費者金融詐欺など詐欺師が本当の被害者を騙そうとするのを防ぐ人たちのことを指します。
スキャムベイティングを行う人たちのことを「スキャムベイター(Scambaiters)」、詐欺行為を行う人をスキャマー(scamer)」と呼んだりします。
スキャムベイティングでは潜在的な被害者を装い、詐欺師(スキャマー)のスキャマーの時間やリソースを無駄にすることが最も基本的なスタイル。
最低でも、スキャマーに無数の質問に答えさせたり、無意味でランダムな作業をさせるように働きかけます。
詐欺師を忙しくさせることで、詐欺師が本当の被害者を騙すのを防ぐ他、当局に有用な情報を収集したり、詐欺師の正体を公に暴露したりします。
詐欺師のツールや方法を記録したり、潜在的な被害者に警告を発したり、ディスカッション・フォーラムを提供したり、詐欺師のウェブページを削除したりすることもあります。
スキャムベイティングをする人たちの中には、市民としての義務感から行動している人もいれば、単に自分の楽しみのために参加している者、人種差別から動機づけられている者、あるいはその3つが組み合わさった者もいます。
スキャムベイター(scambaiting)がなぜ問題視?
スキャムベイティングを行うスキャムベイター(Scambaiters)は、時にはリモート・アクセス・トロイの木馬やコンピュータ・ウィルスを使って詐欺師のデバイスやシステムを混乱させることもあるとのこと。
詐欺師のコンピュータから機密情報を取得したり、コンピュータに損害を与えたりすることができるようにします。
詐欺師のセッションをライブストリーミングすることで、詐欺師に公然と恥をかかせることもあるなど、スキャムベイターの行き過ぎた行為が問題視されているようです。
実際にスキャムベイターが集うとされる「419eater」というwebコミュニティの一部では、主に西アフリカ人をターゲットに人種的偏見を持って接しているようで、こうした行為を非難するのではなく、むしろ報いるようなコミュニティになっています。
スキャムベイター(scambaiting)の具体的な事例
2004年5月、Something Awfulフォーラムの投稿者が、eBayのバイヤーからの偽装エスクロー詐欺への対処法についてアドバイスを求めた。
そのeBayオークションがApple PowerBook G4のものであったため、419eater.comフォーラムの投稿者が段ボールでPowerBookのレプリカを作ることを提案しました。
419eater.comのメンバーは、コモドール64の木製のレプリカを送るように詐欺師を説得することができました[9]。
2011年2月、ベルギーのテレビ番組「Basta」は、実施のスキャムベイティングが行われる様子を隠しカメラで撮影しました。
最終的には、警察の襲撃を装い、囮捜査官は見かけ上は逮捕され、詐欺師はお金を捨てて逃走しています。
2014年1月、テレビ番組に419eater.comのメンバーが出演すると、女性詐欺師がトラファルガー広場で被害者を装った2人のスキャムベイターと会い、偽の小切手を渡します。
この詐欺師はその後、警察から取り調べを受けることになりました。
2020年3月、YouTuberのJim Browningが、同じYouTubeのパーソナリティであるKarl Rockの協力を得て、コールセンターでの詐欺行為を撮影したドローンやCCTVの映像を潜入させています。
イギリスのドキュメンタリー番組「Panorama」の協力を得て、このドキュメンタリーが警察の目に留まると捜査が行われ、「Faremart Travels」の名で詐欺的な旅行代理店も運営していたコールセンター運営者のAmit Chauhanの逮捕につながりました。