田園風景が広がる田舎であれば、タヌキやキツネ、イノシシが山から下りてきて畑の作物を狙う鳥獣被害は日常茶飯事だし、
山間部ともなると熊の出没にも気を付ける必要があり、過去に熊の目撃情報があるエリアでは熊除けの鈴の携帯は必須。
ただ獣が出没するのは何も田舎に限った話ではなくて都会にも姿を現してメディアを賑わせることがありましたが、
最近は「アーバンイノシシ」なるものが増えているようで、NHKのクローズアップ現代でも特集が組まれていたようですね。
アーバンイノシシとは?意味は?アーバンイノシシが増えた原因は?
アーバンイノシシの意味はそのネーミングの通り「都会に出没するイノシシ」のこと。
畑や果樹園などが存在しないエリアにもイノシシが出没するようになり、
その数は国の調査によると30年で3倍に増え、アーバンイノシシとして社会問題化しているそうです。
イノシシがなぜ緑豊かな土地を捨ててアーバンイノシシとなったのかというと、
理由はやはり、食料が豊富だからというのが最大の要因。
農作物の場合、冬になれば当然、収穫なんてできなくなりますから、冬眠をしないイノシシにとって冬場の食糧確保は死活問題に直結します。
寒い地域には基本的にイノシシは生息しておらず、温暖な南部にイノシシは多く生息していると言われていますが、
それでも夏は北部ですごし、寒くなるにつれて次第に南下して食料を確保する個体もいるはずです。
さらに近年はイノシシが住める山間部・森林が年々減少しているといった要因も重なって、
イノシシがどんどん都会へと進出し、アーバンイノシシとなってしまうのは当然の帰結と言えるのかもしれません。
アーバンイノシシの目撃例は国立駅(立川市,国分寺市)や府中市,八王子市など多摩地方、荒川河川敷(足立区)など
東京でのアーバンイノシシの出没例を調べてみると、
- 国立駅(立川市,国分寺市)
- 府中市,八王子市など多摩地方
- 荒川河川敷(足立区)
といったエリアが報告されています。
住宅街の間を縫うようにしてアーバンイノシシが逃げ回る様子はメディアでもたびたび報道されています。
足立区に出没したアーバンイノシシは、荒川河川敷で発見されると
一時は堀切橋付近で警察官らによって捕獲網で生け捕りを試みるも失敗。
他にも、埼玉県南部の志木市や富士見市といったエリアでアーバンイノシシも目撃例が報告されています。;