スリップステッチとはネクタイの裏にある糸(ほつれ糸)ですが、このスリップステッチは絶対に切ってはいけないし引っ張ったりもしてはいけないとされています。
スリップステッチ(ネクタイ)とは?裏の糸を切る・引っ張ると?
ネクタイの裏にある輪状の糸スリップ ステッチ(slip stitch)と呼ばれるものでハンドメイドのネクタイのみに見られるもの。
ネクタイの裏側を縫い合わせた糸の余り部分にあたり、縫い目が緩んだり、全体が型崩れ起こしたりした時に、この糸を引っ張って直すこともできますが、一本の糸で縫っているので、これを切るとネクタイがバラけてしまいます。
万が一、スリップステッチを切ってしまった場合、すぐにバラバラになるようなものではないので、大きめに玉結びを作っておけば大丈夫です
逆にだんだんネクタイが開いてきてしまって困る場合には、縫い直すしかありません。
そのままにしているとどっちみちネクタイが使えなくなってしまいます。
ネクタイはほとんどが正バイアスで(生地の糸の方向が×)裁断されており、それに締める度にかなりのストレスがくりかえし加わるため、裏側中央の縫い目は、かなりの弾力性が要求されます。そのためミシンのようにしっかりかたく縫ってしまうと糸や生地に無理な力がかかってかえって問題が起きやすくなります。
それで、高級品ですと手縫い、機械縫いであっても手縫いのような広い針目で縫うわけです。
さらに糸の両端もしっかりとめつけるのではなく、ある程度糸をたるませて留めている製品も見受けられます。(ネクタイの裏側の、筒のようになった中から環状に糸が出ていたり、糸が垂れ下がっていてその先で玉止めされていたりします)