シフォンケーキを作るときサラダ油をいれますが、油は何の役目を果たしているのでしょうか?
シフォンケーキにはなぜバターではなくサラダオイルを入れるのですか?
シフォンケーキはなぜサラダ油?
フワフワ感のあるシフォンケーキにはサラダオイルが適しています。バターで作るとフワフワ感というより、シフォンケーキにしてはちょっと硬いかな?という感じに出来上がります。
スポンジケーキでは、動物性油脂であるバターが使われているのに対し、シフォンケーキに使われているサラダ油は植物性油脂で、液状の形で存在します。
バターは冷やすと固まってしまうのに対して、サラダ油は冷えても固まらないためケーキが柔らかくなります。
また小麦粉に含まれるたんぱく質は水を加えてこねることによって粘弾性を持った「グルテン」というたんぱく質を作り出します。
スポンジでも、クッキーでも、タルトでも、こねすぎると、焼きあがったときにカチカチになってしまうのはグルテンの量が関係しています。
グルテンがつながるとシフォンケーキでは硬くなります。
バターやマーガリンなどのの動物性油脂はこのグルテンをバラバラする性質があるのに対して、サラダ油等の植物性油脂はグルテン同士をなめらかにつなげる性質を持っています。
いずれの油脂ついても、ミキシング時に発生するグルテンのつながりを抑えて柔らかい食感に効果を発揮します。
サラダ油を使ったケーキは、バターを使った時の香りはありませんが、その分柔らかい優しい感じの生地を作ることができます。
シフォンケーキ代用はオリーブオイル?
あと砂糖も重要な役割を果たしています。
砂糖はメレンゲの気泡を安定させてくれる性質を持っています。
なのでまず卵白をしっかり泡立て、それから砂糖を加えてメレンゲを安定させるようにしましょう。
泡立ちが不十分のまま砂糖を加えるとそれ以上泡立たなくなってしまいます。
またクリームをたっぷりつけて食べるから等の理由で砂糖をレシピよりも大幅に減らしたりするとあまり膨らまない仕上がりになります。
サラダ油の代用としては、オリーブオイルやごま油などの「常温で液体」の油(低コレステロールの油)はなんでもかまいません。(出来上がりの香りに影響が出る可能性はありますが)
油脂なしでシフォンケーキを焼くノンオイルのレシピについてですが、ノンオイルで作ってもフワフワ感はありますが、しっとり感と、食べた時の口溶け感が悪くなり油気が抜けた、ドライな感じの食感のシフォンケーキになります。
クリームをたっぷりつけて食べるのであればいいかもしれませんが、純粋に「シフォンケーキ」を求めて作った場合は物足りなく感じるかもしれませんね。
もともと油には気泡を消す作用もありますので、ボリュームは大きくなる傾向になります。