山月記の意味調べ!甘んずる,恃む,そらんずる,鈍物

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「山月記」は国語の現代文の授業で習うことが多い小説。

「山月記」に出てくる語句の意味調べについて。

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山月記の意味調べ!甘んずる,恃む,そらんずる,鈍物

・補せられる:役人として役職に任じられる、江南尉(田舎の警察官)の仕事につかせられる

・自ら恃む:自分の力に自身を持つ(自負する)

・賎吏:低い地位の下級役人

・潔し:「潔しとしない」そのように行動するのを正しいと考えられない

・いくばくもなく:そんなに時間のたっていないこと。どれほどの時間もなく

・官:役人

・帰臥する:役人を辞めて、故郷に帰って静かに暮らす

・交わりを断つ:交際をやめる

・ひたすら:それだけに集中する

・詩作にふける:詩を作ることに専念する

・下吏 :賤吏と同じで、地位の低い下級役人

・ひざを屈する:ひざをつく。下手に出る、相手の下につく、頭を下げる。ここでは俗悪な上司の下で働くこと

・俗悪:下品なこと。質が低くて、ろくでもない

・大官:地位の高い役人

・名を残す:有名になって、将来歴史に名前が出る

・文明:明らかなこと

・容易:かんたん(簡単)

・焦燥に駆られる:あせって、気持ちが追い立てられる

・容貌:容姿、顔の様子

・骨秀でる:骨があどばる、痩せこけて骨っぽく見える

・眼光:目の輝き。ここでは痩せこけて目だけがぎらぎらする様子

・いたずらに:空しく、何もせずに

・豊頬:ふっくらとした頬(ほお)つまり、痩せていない、健康な様子

・貧窮にたえない:貧乏にたえられない、貧乏に負ける、貧乏なのがいやになって金がほしくなる

・節を屈する:信念を曲げる、方針を曲げる、決めたことをしかたなくやめる

・奉ずる :仕事をもらうこと。ここではその職につくこと

・故山:故郷

・登第:合格すること

・鈍物:頭の働きのにぶい人

・歯牙にもかけない:問題にしない。無視して相手にしない

・下命を拝する:上司から部下へ下された命令(下命)を 畏まって、恭しく受ける(拝する)ことです

・往年:過ぎ去った年。昔。むかし、 勅命:(日本では天皇の命)王の命令

・はたして:思ったとおり。案の定。やはり

・あわや:あやうく。危険などがその身に及ぶ寸前である

・驚懼:(きょうく)おどろきおそれること

・久闊を叙す:久し振りに友情を温める。無沙汰をわびるあいさつをする

・おめおめと:恥ずべきことと知りながら、そのままでいるさま

・あさましい:ひどく嘆かわしい有様。みじめだ。さもしい。いやしい

・畏怖嫌厭の情:(いふけんえん)おそれいやがる気持ち

・図らずも:思いもかけず。意外にも、醜悪:顔かたちや心・行いが醜い事

いとわず:不愉快、いやである、わずらわしい、と思わず

・超自然:自然を超越して神秘的なこと

・怪異:道理では説明がつかないほど不思議で異様なこと。ばけもの

・消息:たより。手紙。知らせ。人や物事の動静。状況。事情

・隔て:物を隔てる仕切りや境。分け隔て。差別

・覚えず:無意識のうちに。知らず知らず、無我夢中:何かに心を奪われ、われを忘れること

・茫然:気ぬけがして、ぼんやりとしたさま、所行:好ましくない行い、しわざ

・語るに忍びない:話すことが耐えられない。平然と話せない

・残虐:殺したり非常に苦しめたりするような、ひどくむごいこと

・憤ろしい:憤りを覚えるさま。腹立たしい、埋没:うずもれて見えなくなること

・元来:最初からそういう状態・性質であることを表す。もともと

・もとより:言うまでもなく。もちろん、遺稿:未発表のまま死後に残された原稿

・巧拙巧みなことと拙いこと。うまいへた

・執着:ある物事に強く心がとらわれること、朗々と:音声が澄んでよく通るさま

・格調高雅:(詩歌の)風格や調子が気品に富み、優雅であること

・意趣卓逸:心の向かう先が非凡なこと。意向が抜きんでていること

・非凡:一般の人よりずっとすぐれていること、感嘆:感心して、ほめること

・漠然:ぼんやりとして、はっきりしないさま

・嘲る:人を軽蔑して悪く言ったり笑ったりする

・風流人士:風流の趣味を解する人々。風流を好む人々。粋人

・自嘲癖:自分で自分のことを馬鹿にする癖、即席:その場ですぐにすること。即座

*眼光のみ徒に炯炯として=眼光だけが無駄に光かがやいて

*進士登第:科挙の登第者(合格者)、

「袁もまた涙を浮かべ、欣んで李徴の意に添いたい旨を答えた。」という文章がありますが、

今のところ理由を確定することはできませんが有力な説は主に二つあります。
1つは当時の文学の風潮。
近代文学と現代文学のちょうど狭間にあたるこの時に書かれた『山月記』にはそのふたつの特徴が混ざり合い顕著に現れていました。
近代文学の特徴としては書き言葉がそれまでの伝統である漢文と切り離され「だ・である」調と、「です・ます」調という現代の日本語の書き言葉に直接連なる文体が確立されました。(『山月記』の場合は「だ・である」調)
そして重要なのは現代文学の特徴です。
現代文学(終戦前後)において日本には欧米の文化が流れ出し始めました。当時の文学の特徴として英語の代名詞のように主語(目的語)が明確である時その後の一部を省略するものがありました。これが袁と記した一つの説と言われています。

もうひとつの説として山月記の元になった『人虎伝』から派生した説がありおそらくこちらの方が有力です。
『人虎伝』にて「袁もまた涙を浮かべ」の部分は、白文では「?亦泣曰」、書き下し文では「?も亦泣きて曰はく」というように「袁?」が略されて書かれており、そこから「袁」と書いたという説があります。(結局のところ、何故『人虎伝』のその記述を中島敦が『山月記』で採用したのかは分かりません。)

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