タキサイキア現象(タキサイキアげんしょう)とは、交通事故など突発的な危険状態に陥った際に、一瞬がスローモーションのように感じる現象のこと。
タキサイキア現象とは?
タキサイキア現象という名前の由来はギリシャ語で「頭の中の速度」という意味の「ταχυψυχ?α」
発音は古典式なら「takʰypsyːkʰía」(タキュプスューキアー)で、現代語式なら「taçipsiˈçia」(タヒプスィヒーア)である。
ただ、スローモーションに見える原因は脳の誤作動で、怪我による出血を最小限におさえて命を守るために、脳がそれ以外の機能を低下させることで目から入った情報もうまく処理することができずにコマ送りみたいな映像でしか処理できなくなってしまい、スローモーションのように”錯覚してしまう”だけなんだそうです
脳の画像処理の遅延によって起こるもので、脳の処理速度が上昇したわけではなく、実際には視覚に既に入っている情報がゆっくり再生されているだけです。
タキサイキア現象の条件は?意図的な起こし方は?
タキサイキア現象の条件、意図的な起こし方としては90デシベル以上の音を聞くと本能的に恐怖を覚えるという人間の性質が使えそうです。
90デシベル以上の音を浴びせると人間は危険回避のために、脳が働き結果的にタキサイキア現象を引き起こします。
恐怖のシグナルが、神経を通じて脳へと伝わり脳幹に達すると、扁桃体へと伝わります。すると、大量の出血を防ぐように血管が収縮し、血液中の化学物質は出血しても凝固しやすい成分へと変化するそうです。
以下は関連する情報
・タキサイキアは、危険な状況、極限状況下などで起こるので、このような状況をイメージしたり再現してみる。ある研究によると、バンジージャンプ中に主観的時間が遅くなる?といった報告がある。
・タキサイキアは、『フロー体験』の一部として起こる。フロー体験とは、俗に言う『ゾーン』のことである。ゾーンを体験できればタキサイキアも体験できる可能性がある。タキサイキアの研究は皆無であるが、フロー体験に関する研究は無数に行われているので参考にできる。簡単に言えば、ゾーンは過集中や没入体験と関係があり、スポーツや仕事などに没頭するときゾーンに入れることがある。
・不思議現象や異常な心理精神現象というのは、一度でも体験できれば二度目はさらに容易に体験できる傾向がある。一度目は故意でも偶然でも良いので、とにかく一度タキサイキアを経験できれば感覚的にコツをつかめる可能性はある。