「鋼の錬金術師(ハガレン)」で 人体錬成に必要な材料は何だったのでしょうか?
また人体錬成が禁忌の理由は?
人体錬成の材料の値段・セリフは?鋼の錬金術師(ハガレン)
鋼の錬金術師で人体錬成に必要とされる材料は
水35リットル
炭素20kg
アンモニア4リットル
石灰1.5kg
リン800g
塩分250g
硝石100g
硫黄80g
フッ素7.5g
鉄5g
ケイ素3g
その他少量の15の元素
細胞66%、細胞外液24%、細胞外固形物10%
その他少量の15の元素のマグネシウム、亜鉛、銅、ヨウ素、マンガン、モリブデンなどです。
人体に必要とされている元素の種類は完全に解明されているわけではないのではっきりといくつあるのかはまだ分かっていません。「15の元素」というのは実際には「15ぐらいの種類の元素」と考えた方がいいと思います。
あとは錬成対象の「情報」です(トリシャ錬成時、エドとアルは自身らの血液を加えていましたね)
それは人体の構成物質であって、個人を構成するものではないですから、「情報」を以って個人を特定しなければ、ロイ・マスタング大佐がマリア・ロスの代わりとして作り、焼いた「人のようなもの」になってしまいます。
ちなみに現実世界の錬金術(ヨーロッパ・ルネサンス期)における、人体錬成の材料と作り方はこうです(Wikipedia『ホムンクルス』参照)
、蒸留器に人間の精液を入れて(それと数種類のハーブと糞も入れる説もある)40日密閉し腐敗させると、透明で人間の形をした物質ではないものがあらわれる。それに毎日人間の血液を与え、馬の胎内と同等の温度で保温し40週間保存すると人間の子供ができる。
そしてこの行為で生まれる、「人間の子供」が「ホムンクルス」なわけです。
人体錬成が禁忌の理由は?鋼の錬金術師(ハガレン)
「鋼の錬金術師(ハガレン)」でアメトリクス王国が人体錬成が禁忌の理由は倫理的にダメ!というのは表向きの理由。
人を作れるということは無限に武力を作れるということであるので、個人が巨大な力を持たないように人体錬成は禁忌とされています。
「倫理など基準は変化しうるし特定のものでは無い。個人が(人体錬成により出来た兵士をかき集める事によって)強力な軍隊を持たないようにする為だよ」と作中に記述もみられました。
一個人が人形兵(人形に人の魂を乗せて軍事力として用いる兵器)のような人造の軍隊を勝手に製造して保有する事を防ぎつつ、同時に軍部上層部(正確にはそれを裏で操るホムンクルス達)が、不死の軍団の技術を独占する為に制定されたものです。
その一方で、人柱を確保するためには人体錬成を経て真理の扉を開けさせる必要があります。
人体錬成を禁じている中で、それを実行に移す者は稀なので、国家錬金術師として首輪をつけたり、スカウトという形を取って動向を監視したりしています。
人体錬成で失敗の代償は?鋼の錬金術師(ハガレン)
人体錬成で扉を開けたものは、必ず「代償」を支払わされます。それはその本人の体であったり、または「別のもの」であることもあります。
エドワード・エルリックの場合、持って行かれたものは「左脚」です(厳密にいえば右腕も)。
イズミ・カーティスは「内臓」で、アルフォンス・エルリックは「全身」でした。
イズミ・カーティスは子供を練成しました。なので真理は、もう子供を作れない体、つまり内臓の一部を持っていったのです。
これらは扉を開けた通行料であり、禁忌を犯した罪の証でもあります。
人体練成によって持っていかれる場所が違うのは真理=神と呼ばれる存在が「人間が思い上がらないように『正しい絶望を与える』為です。
原作コミックスの第11巻の第44話「名前の無い墓」の中でエドと電話で話した後のイズミが夫のシグとこんな会話をしています。
イズミ「救われた気がするんだ。私はあの子を二度殺してはいなかった、、。それでも私達のしでかしたことは許されるものじゃない。(略)私は二度と子供を望めぬ身体にされ、家族のぬくもりを求めたあの兄弟は、アルは何も無い孤独の世界に全てを持っていかれ、エドはただひとりの家族と立ち上がる足を持っていかれた。真理は残酷だが正しい」
シグ「だがあいつは立ち上がった」イズミ「そうだね、、。あの子ならいつか真理に打ち勝つかもしれない」
あと原作コミックスの第19巻でもホーエンハイムがイズミに対して「持っていかれた臓器は貴女の罪の証だから戻せない」と言っています。
原作の第102話「扉の前」で、もうひとり人体練成によって体、というか身体能力を持っていかれる錬金術師がいます。その時に今のお父様(その段階でお父様の姿ではなくなっていますが)が言った台詞がこれです。
「真理は残酷だ。亡き家族を蘇らせ、母の温もりを求めた者は、立ち上がる為の足とただ一人の家族を持って行かれ、もう一人は温もりすら感じられぬ姿にされた。失くした子を求めた者は、二度と子を与えられぬ身体にされた。人間が思いあがらぬよう正しい絶望を与える。それこそが、人間が神とも呼ぶ存在、「真理」だ。」
もう一人人体練成の代償で身体の能力を奪われる錬金術師についての説明は省力しました。さすがにそこまでネタバレしてしまってはこの先「鋼の錬金術師」を読む楽しみが無くなってしまうと思います。誰がどうして体の能力を失い、そこにどんな意味があるのかまでお知りになりたい、と言う事でしたら、補足を使われてその旨を仰って頂ければ、編集してお伝え致します。
ガンガン4月号第105話「神の御座」で、エドは宿敵のホムンクルス(お父様)と真理の両方と対峙する展開になってます。
原作本編とは違いますが「パーフィクト・ガイドブック」①に「盲目の錬金術師」という話が収録されています。人体練成に成功して亡くなった人を生き返らせた錬金術師がいると言う話を訊いたエドとアルが、その錬金術師ジュドーを訪ねるというストーリーです。結末は、、。アル「みんな良い人だね」エド「ああ、、だが誰も救われない、、」エドの台詞の通りでした。アニメFADVD第1巻に特典映像として収録されています。