電車(列車)はなぜ警笛(汽笛)を鳴らすんでしょうか?警笛の意味は?
電車(列車)はトンネル入る前に警笛を鳴らしているようですが、タイミングはいつ?鳴らし方は?
電車の警笛の意味はなぜ?いつ鳴らす?鳴らし方は?
電車(列車)はいつ警笛(汽笛)を鳴らすのかというと、まずトンネル進入時に汽笛を鳴らすのはトンネル内に侵入してるかもしれない人や動物に列車が近づいてるのを知らせる為です。
詳しくは以下のような感じですが、カーブや見通しの悪い踏切で注意を促すためということが一番多いようです。
・鳴らすように標識・指示がある場所ではいつも、必ず鳴らします。(車でも「警笛鳴らせ」の道路標識は存在するが、これと同様)
・線路や線路にある柵の内側など立ち入り禁止・立ち入りが危険な場所に許可を得ずに入っている人や動物がいたり、線路上に障害物がある場合は必ず・鳴っている踏切の中にまだ入っている人がいる場合、必要に応じて。衝突しそうなら必ず。
・駅のホームで端の黄色い線・白線の外側に出ている人がいるなど危険な場合、必要に応じて
・線路上の保線作業員などに注意を促す場合は必要に応じて
・列車がカーブ、トンネル、橋など見通しの悪い区間や見通しの悪い踏切、また線路脇の退避スペースが狭かったりなかったりする場所にさしかかる場合は必要に応じて
・見通しの悪い駅やホーム上が混雑して人があふれている駅に列車が入線する時、注意を促す場合は必要に応じて(地下鉄などの地下駅では地上の駅より見通しが悪いことが多いので良くある)
・列車が、警報機や遮断機のない踏切やそういった踏切がある区間を通過する場合必要に応じて(結構事故があって危険です)
・その列車が止まらない位置で待っている乗客に入線を知らせる場合、必要に応じて(例えば10両編成が止まれる長いホームに6両編成の短い列車が入ってくると、止まらない位置で待っている乗客が乗り遅れることがあります。)
・記念列車などが出発する場合、お祝いの意味で必要に応じて
・その他危険があったり、列車の通過を知らせる必要があったりする場合運転士の判断で必要に応じて
まとめ:電車の警笛の意味はなぜ?いつ鳴らす?鳴らし方は?
運転士は、列車接近を知らせるため、様々な対象相手に警告のため警笛を鳴らします。
これは、事故防止のため避ける事の出来ない行為の一つです。
「見通しの悪い踏切などの危険指定箇所」では必ず鳴らします。
それ以外でも、「運転手が危険を察知した場合は鳴らします」。
例えば保線点検の事前調査で線路内に保線員がいる事があります。
この人たちに列車が接近している事を知らせるために、特に退避場所が限られるトンネルや鉄橋で警笛を鳴らします。
また警報機と遮断機がある踏切ではあまり鳴らしませんが、遮断機のない踏切(特に標識だけの踏切)では必ず鳴らします。
運転取り扱いの規則上では
「汽笛吹鳴標識のある箇所」
「列車監視者から合図(列車の接近を感知し、退避が完了したという合図です)があったとき」
「線路内に立ち入っている人がいるなど危険を感知した時」
「その他注意喚起や警告を必要とする場合」
などに汽笛を吹鳴することになっています。
鉄道車両は普通電車でも時速80kmを越える速度で走る事もありますし、フルスピードで走っている場合には非常ブレーキをかけても停止するまでに400~600m(新幹線ならば1000mを越えます)もの距離を必要とします。「車は急に止まれない」どころの話ではなく、衝突事故ともなればぶつかってこられた方はひとたまりもありません。
汽笛は相手に「列車の接近を知らせる」事故防止の目的が一番大きいのです。