「手紙をしたためる」という表現について、どうして「認」という字を使って認める(したためる)となるんでしょうか?
日本語の(したためる)という言葉は、漢字で表記すると(認める)となる理由は?
したためるの漢字は?認める?由来は?
「認める」の「したためる」という読みは常用漢字表にない読みかたです。したがって、新聞などの一般のマスコミでは漢字で表記していないと思われます。
「認」と言う文字に、和語の(みとむ)(したたむ)をあてたために、発生した違和感でしょう。
逆に、そのせいで「したためる」と読めるひとが少なくなっているのかもしれません。
個人で「手紙を認める」と書くのはもちろん自由です。
まとめ:したためるの漢字は?認める?由来は?
昔、お殿様とかえらい人は自分で手紙を書く事はめったになくたいてい、祐筆等の書記が書いていたそうです。
殿様等えらい人たちは、口述筆記された手紙を確認してサイン(花押)するだけでした。
そこから、手紙の内容を確認する、という「認(みと)める=認(したた)める」という意味で「認」という字が用いられるようになったものと考えられています。
手紙をしたためる(認める)というのは敬語ではなく単に「書く」という意味の動詞です。
‘認める’のように同じ漢字に同じ送り仮名で複数の読み方がある言葉には、
誘う(さそう、いざなう)
解く(とく、ほどく)
退く(しりぞく、ひく、どく、のく)
咳く(せく、しわぶく)
嗄れる(かれる、しわがれる)
吐く(はく、(嘘や溜め息を)つく)
見える(みえる、まみえる)
塗れる(まみれる、(可能動詞)ぬれる)
などがあります。