ナメクジに塩をかけたらどうなる?なぜ溶ける?浸透圧?

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ナメクジに塩をかけ続けると最後はどうなるんでしょうか?ナメクジは塩をかけても死なない?

ナメクジ 塩かけてどれくらい経ったら小さくなる?塩をかけたあと水をかけると元に戻ったりする?

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ナメクジに塩をかけたらどうなる?なぜ溶ける?浸透圧?

ナメクジに塩をかけるとなぜ死ぬのかと言いますと、「浸透圧」というものです。

浸透作用とは、「半透膜(はんとうまく)」という、小さい分子は通すけれども大きい分子は通さない膜(まく)をさかいに、こさのちがう液体を入れると、うすい液体がこい液体のほうへうつってしまう働きです。

塩をかけたとき、ナメクジのからだの中と外では、こさがちがってしまいます。すると、ナメクジのからだの表面の膜が、半透膜の役わりをして、からだの水分が中から外に、一気に流れ出てしまうのです。

ナメクジに塩をかけると、ナメクジの持つ水分でナメクジの外側に高濃度の食塩水ができます。そうすると、ナメクジの中には水分がたくさんありますから、外と中とで濃度差が生じます。ここで、中と外の濃度を同じにしようとする力が働きます。これが浸透圧なんですね。これによって外側の食塩水の濃度を薄めようとして、ナメクジの体内の水分が奪われます。水分が奪われたナメクジは縮んで死んでしまうというわけです。ですから水に溶ける砂糖なら同じことが可能です。

また、完全に死ぬ前に水をかけると膨らんで復活したように見えますが、ナメクジにかかる負担が大きすぎるため、その後放っておけば死にます。

ナメクジに塩をかけるとなぜ溶ける?浸透圧?

ナメクジが小さくなるしくみは、ナメクジのからだの表面には、ぬめぬめした粘液があり、ナメクジに塩をかけると、塩が粘液に溶けて濃い食塩水ができることになります。

この濃い食塩水が、最終的にナメクジを殺すことになるのです。

ナメクジの皮ふをはさんで、濃い食塩水(塩が溶けた粘液)と薄い食塩水(体液)があります。

体液は、どんどん外に吸い出されてしまい、からだの大部分が水でできているナメクジはどんどん小さくなってしまい、そして最終的に死んでしまうのです。

実はナメクジにかけるのは食塩でなくてもかまいません。
同じ理屈で水を吸い出すなら、むしろ砂糖の方が効果的です。

まとめ:ナメクジに塩をかけたらどうなる?なぜ溶ける?浸透圧?

塩でナメクジが溶ける、というのは「浸透圧」の問題です。
簡単にいえば、「薄い方から濃い方へ水分が移動する」現象です。
(浸透圧はその強さですが)

塩分の濃いヌカや塩に野菜をつけておくと、
野菜の水分がヌカや塩の方に移動するのと同じ現象です。

ナメクジに塩をかけると、ナメクジの水分が塩の方に移動します。
ナメクジはほとんどが水分なので、
水分が抜けるとほとんど見えなくなり、「溶けた」ように見えます。

塩をかけて死にかかったナメクジを救うことも可能です。
死ぬ前にたくさん水をかければ、逆に皮ふの外側から体内に水を吸い込むことが出来るので、ナメクジは死なずに済みます。

また、塩で死ぬのはナメクジのみならず、人間も例外ではありません。
体重が50kgの人であれば、一気に150gも塩を食べると命が危ない状態になります。
塩でなく、食塩水を飲み続けても命が危ない状態となってしまいます。
海難事故にあって海をさまようことになっても、海水を飲んではいけないとされるのは「しょっぱいから飲まない」などの理由ではなく、そういった意味があってのことです。

過去に戦争中の日本で、徴兵を免れるため身体検査の前にしょうゆを一升飲み、体調不良で徴兵を免れたと言う話もあります。

補足:ナメクジに塩をかけたらどうなる?なぜ溶ける?浸透圧?

浸透圧の定義自体は「溶液に溶媒が侵入するのを防ぐために溶液に加える力」です。言い換えれば「溶媒が溶液に侵入しようとする力」です。この両者が釣り合うので溶液の高さは同じにとどまります。

液面の高さを元に戻すために、溶液側にかかる圧力が浸透圧と解釈するのも間違いではありませんが、間違ってはいませんが(元に戻った時浸透圧とつり合うため)、そもそも動かないように、というのがもとの定義です。

水面差をなくしている時に、加えた力の圧力とその時の浸透圧は一致

水面差がある時に、上に飛び出た液体の重さの圧力とその時の浸透圧は一致

つまり、その時の濃度次第で浸透圧が決まるため、水面差がある時の濃度で、水面差をなくした時の浸透圧を求めたいなら,濃度の補正が必要になります。

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