大雪注意報と着雪注意報の意味の違いは?
着雪注意報が出されたら、何に注意したらいいのでしょうか?どの程度の積雪のことなんでしょうか?
大雪注意報と着雪注意報の違いは?
大雪注意報と着雪注意報の違いについて、雪国ではだいたい大雪注意報と着雪注意報はセットで発表される場合が多いです。
ただし、着雪注意報とは水分を多く含んだ湿った重たい雪がたくさん降ることを注意することを表しています。
雪の重みで主に電線が切れたり、樹木が倒れたり、ビニールハウスが倒壊することが起こる可能性があります。
乾いた雪ではこのような災害は発生しないので発表されません。
大雪は単純に積雪量です(降水量と同じ)。着雪は主に船、電線などに雪が付くと重さで転覆・断線しますよ、という注意で、比較的気温が高く、ぼた雪といいべとつく雪が降るときに出ます。家などにも貼りつきます。
まとめ:大雪注意報と着雪注意報の違いは?
注意報 警報 予想される災害 心がけること
大雪 大雪 大雪による高速道路の通行止め、鉄道の遅れ・運休、空港の閉鎖、家屋の損壊、路面 の凍結による交通事故・転倒事故 不要な外出、車の運転を控える。外出の際は、靴底に溝のあるスニーカーなどを着用する。時間に余裕をもって外出する。
風雪 暴風雪 雪を伴った強い風による、視界不良、交通事故・交通機関の遅れ運休、家屋の損壊、看板などの落下物による事故、転倒事故 不要な外出、車の運転を控える。風にあおられて転倒する危険があるので、傘は使用ぜずレインコートなどを着用する。風で飛ばされそうなものを早めに家の中にしまう。
大雨 大雨 大雨による洪水、山崩れ・がけ崩れなどの土砂災害、鉄道の遅れ・運休、高速道路の速度規制・通 行止め 増水した川に近づかない。渓流などで水が濁って水量が減っている川は、土石流の危険があるので川のそばからただちに離れる。山のレジャーは控える。
洪水 洪水 川の増水による低い土地の浸水、河川のはんらん、ダム・堤防などの損壊 増水した川に近づかない。避難指示があった場合、すみやかに従う。地下に留まらず地上に移動する。
強風 暴風 強い風による家屋の損壊、看板などの落下物による事故、お年寄りの転倒事故 風で飛ばされそうな物を早めに家の中にしまう。不要な外出を避ける。雨戸を閉める。
波浪 波浪 高い波やうねりによる船舶の転覆・遭難、沿岸での海のレジャーの事故 海水浴、つり、サーフィンなどのマリンレジャーは控える。海岸・桟橋などに近づかない。
高潮 高潮 台風・異常潮などが原因の海面の異常上昇による低い土地の浸水、堤防・港湾施設の損壊、船舶の流出 海水浴、つり、サーフィンなどのマリンレジャーは控える。海岸・桟橋などに近づかない。
雷 — 落雷による感電・停電、ひょうによる農作物への被害・家屋の損壊、突風による転倒 すみやかに屋内等に避難する。ゴルフ、つりなどは、クラブや竿に雷が落ちることがあるので特に注意。木に雷が落ちて感電することもあるので木陰は、あまり安全ではない。
乾燥 — 空気の乾燥による火災 たき火・花火・たばこの吸い殻などの火の始末に気をつける。段ボール、新聞紙など燃えやすい物を家の外に放置しない。
濃霧 — 濃い霧による高速道路の通行止め、交通事故、鉄道の遅れ・運休、空港の閉鎖・船舶の欠航 車、自転車などは、ライト(フォグランプ)等を点灯して自分の存在を回りに知らせる。
霜 — 春先など季節はずれの霜による農作物への被害 農作物への被害は「静かな災害」と呼ばれるほど、深刻な害をおよぼすことがあるので、霜よけを使用するなどして、農作物を守る。
なだれ — なだれによる山のレジャーの遭難、家屋の倒壊 スキー場などでは、立ち入り禁止区域に入らない。
低温 — 夏の日照不足による農作物への成育不良、冬の寒波による水道管の凍結・破損 水道管の蛇口を少し開けて水を出しておく。
着氷・着雪 — 湿った雪や、雨、波しぶきの凍結による電線の切断、船舶の損傷、転覆 停電に備え、ローソク、懐中電灯を常備しておく。乾電池の予備もストックしておく。
融雪 — 春先の雪解け水による洪水、山崩れがけ崩れなどの土砂災害 増水した川に近づかない。山の急斜面に近づかない。
着雪は湿った雪が物に付着する現象で、この現象による被害に注意を促すために着雪注意報が出されます。
その注意すべき被害には、以下のようなものがあります。
★電線・電話線・架線などに湿った雪が付着する場合、粉雪の場合と違って電線の太さ以上に雪だるま式に雪がくっつきます。
湿った雪の比重は水とほぼ同じですから、その重量は相当なものになり、電線などが切れる恐れがあります。
これらが切れると感電などの恐れがある上、停電・電車の不通・通信網の遮断など混乱をもたらします。
★走行中の電車ではワイパーの払拭力以上に着雪があると前方が見えず、走行自体が危険です。
一定以上の着雪があると大きな氷の塊となって落下し、線路下の石砂利を巻き上げ、沿線に被害をもたらす場合があります。
★湿った雪は路面でシャーベット状となり、路面温度の低下によって氷状となるため歩行者の転倒などの危険があります。
骨折の危険はもちろん、頭部を強打して死亡する危険性もあります。
★自動車のワイパー払拭能力以上に着雪すると電車以上に危険です。
ガラスや屋根の着雪は粉雪の場合と違って大きな塊となってから塊の下部が解けることによって滑落しますが、これは後続車にとって危険なものです。
走行中に前の車の屋根に厚みのある雪が乗っている場合など、車間距離をあけるなどの注意が必要です。
★自動車は通常フロントグリルなどから走行中の風圧を利用して空気を取り込んでラジエターを冷やしており、これによってオーバーヒートを防いでいます。
フロントグリルから入り込んだ湿った雪がラジエターに着雪すると、エンジン冷却機能が働かなくなり、オーバーヒートの可能性があります。
多くの人は雪の降るような寒い時にオーバーヒートするとは思わないため、また降雪によって普段より周囲に注意して運転するため、水温計を見落としがちです。
車通りのないような道でオーバーヒートした場合、携帯電話の電波状態によっては凍死の恐れさえあります。
といったようなことに注意する必要があります。