苦土石灰と堆肥を撒く順序はどっちが先?
苦土石灰とは、酸性の土壌を中性化するためのものであり、堆肥は有機物質を分解して作られたもので、栄養分が豊富なため野菜作りに適しています。
先に苦土石灰を撒いて時間をおいて堆肥と肥料を撒くのでしょうか?
それとも苦土石灰と堆肥を同時にして、時間をおいて肥料を撒く?
また、苦土石灰を撒いてからどうして一週間寝かせるのでしょうか?
肥料と石灰はどっちが先?順序は?
苦土石灰と堆肥を撒く順序については、苦土石灰を先に撒いて、時間をおいて堆肥を撒くのが理想的です。
ただし、苦土石灰は種や苗を植える2週間前に入れて土になじませるのが理想的です。
この時に堆肥や有機肥料を一緒に混ぜ込んでも大丈夫です。また、石灰と肥料を短期間で同時に使用するのはNGです。それぞれを土に混ぜ込んだ後に寝かせる期間が必要です。
また、石灰を撒く場合は強度の酸性土壌の場合に施すもので、ホウレン草等の酸性土壌に弱い作物意外はそれほど使われません。
石灰を撒くのでしたら草木灰の方をお勧めします。
石灰や苦土石灰を撒くのでしたら苗植え、種蒔きの二週間前に撒いておきます。
苦土石灰と消石灰の違いは苦土石灰には土壌中に含まれるレアな成分、つまり、マグネシュウム等の不足しがちな微量成分が配合されており、作物が思うように育たない場合に栽培途中でも撒くと追肥をよく吸収してくれることがあります。通常は消石灰を使って数年したら苦土石灰にした方が経済的でもあります。
肥料は通常8-8-8または16-16-16の化成肥料とし、葉物野菜には更に窒素分を多く含む油粕を施し、実物の場合には溶性燐肥(通称溶燐)を施すとよいでしょう。
堆肥と鶏糞牛糞は別物で、堆肥の役割は土壌改良に用いられ、鶏糞牛糞は窒素肥料として使われます。鶏糞の方がよく効きます。
ですから、堆肥と鶏糞牛糞、石灰、苦土石灰は作物の種蒔きや苗の植え付け前に施す肥料で、化成肥料や油粕等の有機肥料は元肥にも追肥にも使われる肥料です。
苦土石灰で一週間寝かせる理由は?
土には緩衝能と言う作用が有って、石灰を撒いたからと言って、直ぐにその分アルカリ側に傾くということは有りません。
苦土石灰を撒いた後に一週間寝かせるのは、苦土石灰が土壌中で反応してpH値を調整するためです。苦土石灰は、酸性の土壌を中性に近づけるために使われますが、その効果はすぐに現れるものではありません。
苦土石灰を撒いた後に一週間寝かせることで、苦土石灰が土壌中でゆっくりと反応し、pH値を調整することができます。また、寝かせることで、土壌中の微生物や有機物が苦土石灰と反応することにより、土壌の質が改善されます。
さらに、苦土石灰を直接植物の根元にまいてしまうと、苦土石灰が植物の根にダメージを与える可能性があります。一週間寝かせることで、苦土石灰が土壌中でしっかりと分散され、植物の根にダメージを与えることがなくなります。
逆に、苦土石灰を撒いて、直ぐに種蒔きしたり、苗を植え付けて問題なければ、強い酸性土ではないということで、もともと、苦土石灰の投入は必要なかったということになります。
肥料と石灰を一緒に撒かないのは、皆さんご指摘のように、石灰とチッソ肥料分が反応してアンモニアガス化してしまうからです。
生石灰などのアルカリ度の高い石灰ほどその作用は強く働き、苦土石灰などアルカリ度の低い種類は、比較的影響は少ないようです。
植え付けも、肥料を入れてから1~2週間待った方が初期の野菜の生育は良くなります。肥料が土tに馴染み、吸収されやすい形になっているからです。
苦土石灰と肥料(堆肥)の効果の違いは?
苦土石灰と肥料(堆肥)は、それぞれ異なる効果を持ちます。
苦土石灰の効果:
pH値の調整:苦土石灰は、酸性の土壌を中性に近づけるために使われます。酸性の土壌では、植物が必要とする栄養素が吸収されにくくなってしまうため、苦土石灰を使用することで、根に必要な栄養素の吸収を促進することができます。
硬化防止:苦土石灰は、土壌を硬化させる鉄分やアルミニウム分を中和し、土壌の硬化を防ぐ効果があります。
飽和カルシウムの供給:土壌に飽和カルシウムが含まれる場合に、苦土石灰を添加することで、飽和カルシウムを除去する効果があります。
堆肥の効果:
栄養素の供給:堆肥は、植物の成長に必要な窒素、リン、カリウムなどの栄養素を含みます。これらの栄養素を供給することで、植物の成長を促進し、収量の向上や、実の味わいの向上などが期待できます。
水分保持効果:堆肥は、土壌の保水力を向上させ、植物に必要な水分を確保する効果があります。
空気透過性の向上:堆肥は、土壌の粒子間の隙間を増やし、土壌内の空気透過性を向上させることができます。これにより、根の成長を促進し、病気や害虫の発生を防ぐことができます。
微生物の活性化:堆肥には、微生物が含まれています。これらの微生物が土壌内で活発に活動することで、土壌の有機物質の分解が促進され、土壌の改良効果が期待できます。
肥料と石灰はどっちが先?順序は?苦土石灰で一週間寝かせる理由は?
苦土石灰を先に敷く理由は以下の通りです。
苦土石灰は土壌のpHを中性に近づけるため、植物の根に必要な栄養素を吸収しやすくします。堆肥と同時に敷くと、苦土石灰が堆肥に反応し、栄養素の吸収を妨げることがあります。
苦土石灰は堆肥と比較して分解が遅いため、長期的な土壌改良効果が期待できます。堆肥は比較的早く分解するため、一時的な肥料効果がありますが、効果が短期間で終わってしまうことがあります。
堆肥を後に敷く理由は以下の通りです。
堆肥は土壌の肥沃度を高め、微生物の活動を促進し、水分保持能力を向上させるため、植物の成長を促進する効果があります。
堆肥は苦土石灰よりも分解が早いため、堆肥を先に敷いてしまうと、その効果が短期間で終わってしまう可能性があります。
苦土石灰と堆肥を撒く順序については、苦土石灰を先に撒く理由は、酸性の土壌を中性化するためであり、堆肥は有機物質を分解して作られたもので、栄養分が豊富なため野菜作りに適しています。苦土石灰は、酸性の土壌を中性化するために使用されるものであり、中和作用があるため、酸性度が高い場合には、苦土石灰を先に撒くことで、土壌のpH値を中性に近づけることができます。また、苦土石灰は種や苗を植える2週間前に入れて土になじませるのが理想的です。この時に堆肥や有機肥料を一緒に混ぜ込んでも大丈夫です。石灰と肥料を短期間で同時に使用すると、アンモニアガスが出るため施肥には時間を空ける必要があります。
苦土石灰を撒いてからどうして一週間寝かせるのかというと、苦土石灰を撒いてから一週間寝かせる理由は、苦土石灰が土壌中に溶け込む時間を与えるためです。苦土石灰は、水分と反応して徐々に溶け込んでいくため、一週間ほど寝かせることで、より効果的に土壌中に溶け込むことができます。
苦土石灰を撒いてから一週間寝かせる理由は、苦土石灰が土壌中に溶け込む時間を与えるためです。苦土石灰は、水分と反応して徐々に溶け込んでいくため、一週間ほど寝かせることで、より効果的に土壌中に溶け込むことができます。
家庭菜園で使われる肥料
家庭菜園で使われる肥料には以下のような種類があります。
■化学肥料:窒素、リン、カリウムなどの必要な栄養素を含む人工的に製造された肥料です。速効性が高く、迅速な肥料効果が期待できます。
■有機肥料:堆肥、腐葉土、鶏糞、油かすなどの天然由来の肥料です。肥料成分が安定しているため、土壌の改良効果が期待できます。
■ミネラル肥料:カルシウム、マグネシウム、硫黄などの微量栄養素を含む肥料です。土壌の栄養バランスを調整する効果があります。
■オーガニック肥料:有機物質を分解して得られる液体肥料や、微生物を含む液体肥料など、天然由来の肥料の中でも、特に有機的な素材を使って作られた肥料です。植物の生育を促進する効果があります。
■ホルモン肥料:植物の成長を促進するために、植物ホルモンを含む肥料です。例えば、成長促進剤、開花促進剤、根張り促進剤などがあります。
■微生物肥料:有用な微生物を含む肥料で、土壌内の微生物を活性化させ、植物の成長を促進する効果があります。
家庭菜園で使う肥料には、有機肥料と化成肥料があります。有機肥料は、堆肥や鶏糞、豚糞などの動物性のものや、落ち葉や草木くずなどの植物性のものがあります。
有機肥料は、土壌改良効果があるため、土壌を健康に保ち、野菜の栄養素を補給することができます。
また、化成肥料は、窒素・リン・カリウムなどの栄養素を含んでおり、野菜の成長に必要な栄養素を補給することができます。
ただし、化成肥料は、過剰に使用すると野菜に悪影響を与えることがあるため、使用量には注意が必要です。
鶏糞の中には「牡蠣ガラ(有機石灰分)」が含まれており、強いて石灰を施す必要はありません。
油粕は土を酸性にする性質があるので、出来れば使用を控えて方がよいでしょう。
有機石灰は働きが穏やかで、多少多くても問題はないのですが、白い粉状の「無機石灰」は、使い方を間違えると「逆効果」と言う事もあります。
おすすめの肥料については、野菜によって異なりますが、一般的には有機肥料を基本にして、必要に応じて化成肥料を使用することがおすすめです。
また、野菜ごとに必要な栄養素が異なるため、野菜ごとに適した肥料を選ぶことも大切です
参考:家庭菜園の栽培の基本
しっかりした菜園の準備が 健康な野粟を育てます
野菜づくりによい場所は、日当たり、水はけ、風通しの良いところです。
こうした条件は庭の一部を菜園に利用する場合
むずかい‐ものですが、少しでもよい状態に近づくよう
改善することが大切です。
■菜園を選ぶポイントは
潅水の便利が良く、排水の良いところ
日当たりの良いところ
家に近く、管理、収穫のしやすいところ
連作地でないところ(作ろうとする品目について)
土づくりができて土壌条件の良いところ
■野菜づくりに適するのはどんな土?
「水はけと通気、保水がよく、よくこなれた肥料分を適度に含んだ
やわらかい土で、弱酸性から中性の土」
PHの計測=薬局で試験紙を売っています。
■計測のしかた
土5~10グラムをコップに入れる。
水200ccを入れて、混ぜる。
上澄みの水に、試験紙を浸けて反応させる。
凡例の色と、合うものがPH値です。
■酸性になる要因
日本の土は、ほとんどが母岩そして降雨が多く、 流出する成分の関係上、また、施用する肥料の 種類によるほか、有機物が分解するときに出る 酸並びに野菜の根から出す酸などにより徐々に 酸性に傾きます。
雨が多いので、雨水に溶けやすいアルカリ成分が流出する。
肥料を多く使うと、土壌の硝酸対窒素が増加し、この硝酸がカルシウム成分を流出しやすくする。
○酸性土に弱い野菜(PH6.5~7.0)
エンドウ、ホウレンソウ
○酸性土にやや弱い野菜(PH6.0~6.5)
キュウリ、メロン、トマト、ナス、ピ-マン、オクラ、 エダマメ、ソラマメ、インゲン、ラッカセイ、ハク サイ、ネギ、タマネギ、レタス、サラダナ、セロリ、 パクチョイ、 チンゲンサイ、タアサイ
○酸性土にやや強い野菜(PH5.5~6.5)
キヤベツ、カリフラワー、ブロッコリ‐、コマツナ、 ダイコン、ラディッシュ、カブ、ニンジン、ゴポウ、 ミツバ、シュンギク、トウモロコシ、カボチヤ、シ ロウリ、スイカ、ソ‐メンカボチヤ、ニラ、ミョウ ガ、アサツキ、セリホン、・ンルムラサキ、ニガウリ
○酸性土に強い野菜(PH5.5~6.0)
ジヤガイモ、サツマイモ、サトイモ、ラッキョウ、 ショウガ
■野菜づくりは土づくりから
よく土を起こす(深耕)
酸性土壌の改良
野菜を栽培する前に、あらかじめ苦土石灰などを施して、土壌の酸度矯正をしておく必要があります。石灰は元肥を施す1週間前には施しておくのが理想です。
注意=一度に多量の石灰を施すと、土がアルカリになり、マグネシウム・鉄分などの養分が溶けにくくなり、これらの養分を野菜が吸収できず、美味しい野菜ができません。注意して下さい。
目安=苦土石灰なら、1平米当たり=90~130グラムです。
完熟堆肥を土にまぜると、極端な酸性やアルカリ性はしだいに中和される。
毎年、4畳半当たり20kg程度の堆肥を全面にまいてすき込んでおきます。
■有機物の効果
団粒構造の形成(保水力・通気性が良い)
保肥力の向上(肥料の過不足を補う)
微量要素の補給
微生物の活動を活性化
■水はけの悪い場所は
高畝にして、周りに排水用の溝を作る。
団粒構造の土にして、余分な水がはけるようにする。
■乾きやすい場所は
平畝にして水分が逃げにくくする。
堆肥などの有機物を多く入れて、団粒構造の土にし、保水力をよくする。
水分が地表面から逃げるのを防ぐために、わらや刈り草、マルチを畝に敷く。