3次曲線と直線の共有点の個数を求める問題の解き方は?
三次関数の曲線と一次関数の直線の共有点はどのように求めると良いんでしょうか?
3次曲線と直線の共有点・個数の求め方|曲線と直線が異なる3点で交わる問題の解き方
3次曲線とは、グラフが3次関数で表される曲線です。3次関数は、x^3 + ax^2 + bx + c = 0 のような形で表されます。直線とは、グラフが直線で表される曲線です。直線の方程式は、y = mx + b のような形で表されます。
例えば、3次曲線が「y = 2x^3 + x^2 – 2x – 1」と直線が「y = 2x + 3」とします。
3次曲線と直線の共有点を求めるために、方程式を連立させます。具体的には、3次曲線の方程式を直線の方程式に代入します。ここで、x座標が共有点となるため、以下のようになります
2x^3 + x^2 – 2x – 1 = 2x + 3
上記の方程式を解くために、方程式を整理して簡単にします。具体的には、左辺と右辺を移項して次のようにします
2x^3 + x^2 – 2x – 1 – 2x – 3 = 0
式を簡単にするために、項を結合して整理します
2x^3 + x^2 – 4x – 4 = 0
次に、この方程式を解くと、この解の個数が3次曲線と直線の共有店の個数と一致します。
2x^3 + x^2 -4x – 4
= 2x^2(x + 1) – 4(x + 1)
= (2x^2 – 4)(x + 1)
= 2(x^2 – 2)(x + 1)
= 2(x – √2)(x + √2)(x + 1)
したがって、2x^3 + x^2 – 5x + 4 = 0の答えは、
x = -1 または x = -√2 または x = √2
です。
3次曲線と直線の共有点・個数の求め方|例題1
実数aが変化するとき、3次関数y=x^3-4x^2+6xと直接y=x+aのグラフの交点の個数はどのように変化するか、aの値によって分類せよ。
y=x^3-4x^2+6xとy=x+aを連立させて、y=x^3-4x^2+5x-aのグラフとx軸
との共有点を調べます。
f(x)=x^3-4x^2+5x-a
とおけば
f’(x)=3x^2-8x+5=(3x-5)(x-1)
ですから、f’(x)=0の解は、x=1、5/3
したがって、y=x^3-4x^2+5x-aは、
x=1で極大値f(1)=2-aをとり、x=5/3で極小値f(5/3)=50/27-aをとる
ことがわかります。
(1)f(1)<0、すなわち、a>2のとき、グラフはx軸と1点で交わります。
(2)f(1)=0、すなわち、a=2のとき、グラフとx軸の共有点は2個です。
(3)f(1)=2-a>0、f(5/3)=50/27-a<0、すなわち、2>a>50/27のとき、
グラフはx軸と3点で交わります。
(4)f(5/3)=50/27-a=0、すなわち、a=50/27のとき、
グラフとx軸との共有点の数は2個です。
(5)f(5/3)=50/27-a>0、すなわち、a<50/27のとき、
グラフはx軸と1点で交わります。
答えは
50/27>a、2<aのとき1個
a=50/27、2のとき2個
50/27<a<2のとき3個
3次曲線と直線の共有点・個数の求め方|例題2
y=x^3-3x^2+4とy=kx-2kの共有点の個数の求めよ
y=x^3-3x^2+4とy=kx-2kを連立して整理すると、
(x-2)(x^2-x-(k+2))=0
となります。後ろのカッコ内、
x^2-x-(k+2)=0 の実数値の解の個数を判別式で考えます。
一点注意としては、x^2-x-(k+2)=0 の解がx=2となるケースがある、という点です。
(x-2)(x^2-x-(k+2))=0 の前のカッコ内x-2=0の解x=2と重複するので、この点には気をつけてください。
x^2-x-(k+2) を変形すると、
(x-1/2)^2-(k-5/4)=0
「x^2-x-(k+2)」という方程式は、少なくともx=1/2の値を取るときに最小値となることがわかります。
1.もしkが5/4よりも大きいとx^2-x-(k+2) の方程式でxがどんな値になってもx軸と交わることがなくなります。
つまり、x^2-x-(k+2)の実数値の解は存在しなくなり、共有点の個数はx=2のみの1つとなります。
2.もしkが5/4よりも小さい場合、x^2-x-(k+2) の方程式はxがどんな値になってもx軸と交わることになります。
つまり、x^2-x-(k+2)はx軸と2点で交わることになりますので、共有点の個数は最大で3となります。
3.もしk=5/4の場合にはx^2-x-(k+2) の最小点がx軸と接することになるので、共有点の個数は2となります。
まとめ:3次曲線と直線の共有点・個数の求め方|曲線と直線が異なる3点で交わる問題の解き方
3次曲線と直線の共有点の個数を求める問題の解き方は、3次曲線と直線をそれぞれ定義している方程式をイコールで結んだ方程式のの実数解の個数にほかなりません。
三次関数の曲線と一次関数の直線の共有点が2個の時、直線は曲線の接線と考えて大丈夫でしょう
ただし、三次関数と一次関数が接しているからと言って、共有点の数が2つになるとは限りません。
単調増加や、単調減少する三次関数と一次関数の共有点は1つです。