エリック・ルドルフ（Eric Robert Rudolph）とは、アトランタ爆破事件の真犯人。
1996年7月27日の夜、オリンピック開催中にアトランタの100周年オリンピックパークで爆弾が爆発する前にリチャードジュエルという警備員が警報を鳴らしたものの、１人が死亡、１００人以上が負傷します。
一方で、リチャードジュエルはが英雄として称賛されますがからわずか2日後、彼はFBIの主任容疑者となり、アメリカ中の注目を集めることになりました。
その後、エリック・ルドルフが真犯人だということがわかり逮捕されています。
エリック・ルドルフwiki｜アトランタ爆破事件とは？
アトランタ爆破事件は、1996年にアトランタオリンピックの期間中に発生しました。この事件の主人公はリチャード・ジュエルという警備員です。1996年7月27日、アトランタのセンテニアル・オリンピック公園に不審なバックパックが置かれていることをジュエルが発見しました。彼は即座にジョージア州捜査局に通報し、周囲の人々を避難させました。ところが、そのバックパックに仕込まれたパイプ爆弾が爆発し、2人が死亡し、100人以上が負傷する悲劇が起きました。
この事件の初期の報道では、ジュエルはバックパックを見つけたことで英雄として称賛されました。しかし、その後、FBIが犯罪プロファイルに基づき、ジュエルを事件の容疑者として扱う姿勢を明らかにしました。ジュエルは一時的に「要注意人物」とされ、犯人とも疑われました。メディアは彼を堕落した法執行官として描き、彼が爆弾を仕掛けた可能性まで示唆しました。
しかし、ジュエルの無実が証明される過程がありました。彼の弁護士が元FBI捜査官によるポリグラフテストを実施し、ジュエルが関与していないことが証明されました。そして、1996年10月にジュエルの容疑が晴れることが公式に発表され、事件への関与がなかったことが確認されました。
エリック・ルドルフの生い立ち｜アトランタ爆破事件
エリック・ルドルフは1966年にアメリカのフロリダ州メリット島で生まれました。彼の家族はその後、1981年に父親が亡くなった後、母親と兄弟と一緒にノースカロライナ州西部のメーコン郡ナンタハラに移りました。
彼はナンタハラの学校に通いましたが、9年生のときに中退しました。その後、彼は兄のダニエルと一緒に大工として働くことになりました。18歳の時には、ミズーリ州にあるキリスト教アイデンティティ施設として知られるイスラエル教会で、母親と一緒に過ごしました。
ルドルフは後にGED（高卒認定試験）を取得し、アメリカ陸軍に入隊しました。ジョージア州のフォートベニングで基礎訓練を受け、その後ケンタッキー州フォート・キャンベルの第101空挺師団で勤務しました。しかし、1989年1月にマリファナ使用のため除隊しました。彼は除隊前の1988年にフォート・キャンベルの航空強襲学校に通い、スペシャリスト/E-4のランクを得ていました。
爆破事件を起こす前の数年間、ルドルフは白人至上主義団体に参加していました。彼はこのような団体に関与していた背景がありました。
エリック・ルドルフその後は？｜アトランタ爆破事件
アトランタ爆破事件の真犯人はエリック・ルドルフという人物でした。彼はこの爆破事件を実行し、パイプ爆弾を仕掛けました。ルドルフは2003年に逮捕され、裁判で終身刑が確定しました。
さかのぼること1998年2月14日、2人の証人、ジェフリー・ティカルとジャーメイン・ヒューズからの情報提供によって、司法省はアトランタ爆破事件の容疑者として初めてエリック・ルドルフを特定しました。ティカルとヒューズはルドルフが事件現場から去るのを目撃し、彼の外見とトラックのナンバープレートに注意を払いました。その後、1998年10月14日にはアトランタとアラバマで発生した他の事件の容疑者としても指名されました。
その後、1998年5月5日にはFBIの最重要指名手配者リストの454番目の逃亡者となりました。FBIは彼が武装していて極めて危険であると判断し、逮捕につながる情報に対して100万ドルの懸賞金を設定しました。彼はその後、アパラチアの荒野で5年以上にわたって逃亡生活を送りました。この期間中、連邦政府とアマチュアの捜索チームがアパラチア地域を捜索しましたが、彼を発見することはできませんでした。
ルドルフの家族は彼を支持し、彼が全ての容疑で無実であると信じていました。彼らも尋問を受け、監視下に置かれました。1998年3月7日、ルドルフの兄ダニエルは自分の手で自分の左手をラジアルアームソーで切断し、その様子をビデオで撮影しました。この行為は、FBIやメディアへのメッセージとして行われたものでした。その後、手は外科医によって無事に再接続されました。
ルドルフは逃亡者としていた時期、ノースカロライナ州チェロキー郡とグラハム郡近くのナンタハラ国有林でキャンプをし、ドングリやサンショウウオを集めて生活していました。また、庭から野菜を盗んだり、穀物サイロから穀物を盗んだり、ノースカロライナ州マーフィーのゴミ箱を漁ったりして、生計を立てていました。その後、彼の逃亡生活は続きましたが、彼は最終的に逮捕されることとなりました。
そして2003年5月31日、ノースカロライナ州マーフィーで、ルドルフは定例の午前4時頃、セーブ・ア・ロット店裏のゴミ箱を調べていたところ、マーフィー警察署の新人警察官ジェフリー・スコット・ポステルによって逮捕されたのでした。
2005年7月18日、1998年の警察官殺害の罪で仮釈放なしの終身刑を言い渡されると、2005年8月22日にはアトランタでの爆破事件で有罪判決を受け、2年連続の終身刑を受けます。
