「異存」と「異論」の意味の違い・使い分けは？

「異存」と「異論」の意味の違いは？

「異存」と「異論」は似たような意味があると思われますが、どのように使い分けするのでしょうか？

「異存」と「異論」の意味の違い・使い分けは？

「異存」と「異論」は、どちらも異なる意見や考えについて話すときに使われる言葉ですが、微妙に違う使い方やニュアンスがあります。

まず、「異存」についてです。この言葉は、「他と異なった考え」や「反対の意見、不服な気持ち」を表す言葉です。例えば、会社の方針に対して違和感を感じている人が口に出さなくても、内心では異存があるかもしれません。あるいは会議で出された結論について、「異存なし」ということで賛成の意志を示すこともあります。つまり、「異存」は他人の意見や決定事項に対して、不平不満や違和感を感じている場合に使われる言葉です。

「異論」は、「他と異なる意見」や「対立した考え」を表す言葉です。こちらも会議などで使われることが多いですが、異論を唱えること自体に焦点が当てられます。例えば、ある説に対しては異論が多く、まだ確定した定説ではないと言えます。異論を示す人は、自分の意見や考えをしっかり主張し、他とは違う視点を示すことがあります。

要するに、「異存」は他人の意見や決定に対する不平不満や違和感を表す場合に使い、「異論」は他とは違う意見や考えを示す場合に使います。

また、それぞれの言葉は似ているようで違いがあるため、使い分けに注意が必要です。一般的には、ビジネスシーンや公的な場で「異存」が使われることが多く、同じく大切な場面で「異論」や「異議」も使われることがあります。ただし、「異議」は法律用語として使われることもあるため、その使い方には特に注意が必要です。

異存

異存とは、何かに対して「違う」「不満がある」という気持ちを表す言葉です。 例えば、 親に「お小遣いを1000円から500円に減らす」と言われたら、「えっ、前は1000円だったのに！」と異存を唱える。友達に「あの映画、面白かったね」と言われたら、「私は、あんまり面白くなかったかな」と異存を唱える。このように、異存は、ある事柄に対して不満や不服を持っている場合に使われます。 異存は、法律用語としても使われますが、その場合は「不服」という意味合いが強くなります。例えば、裁判で、原告が被告の言い分を認めずに「異存があります」と主張することがあります。 小学生にもわかるように説明すると、 「異存って、何かに対して『違う』とか『不満がある』って言う時に使う言葉だよ。例えば、お小遣いが減ったとか、友達の意見に賛成できないとか、そういう時に使うかな。」 このように説明すると、イメージしやすいと思います。

異論

異論とは、ある事柄に対して「違う」という気持ちを表す言葉です。 例えば、 友達に「あの映画、面白かったね」と言われたら、「私は、あんまり面白くなかったかな」と異論を唱える。先生に「この問題の答えは1ですね」と言われたら、「私は、2だと思います」と異論を唱える。このように、異論は、ある事柄に対して「違う」という気持ちがある場合に使われます。 異論は、法律用語としても使われませんが、その場合は「不服」という意味合いが強くなります。例えば、裁判で、原告が被告の言い分を認めずに「異論があります」と主張することがあります。 小学生にもわかるように説明すると、 「異論って、何かに対して『違う』って言う時に使う言葉だよ。例えば、友達の意見に賛成できないとか、先生の答えに納得できないとか、そういう時に使うかな。」 このように説明すると、イメージしやすいと思います。

まとめ：「異存」と「異論」の意味の違い・使い分けは？

異存と異論の違いは、以下のとおりです。

異存は、ある事柄に対する不満や不服のニュアンスが強い言葉です。
異論は、ある意見や考えと異なるというニュアンスが強い言葉です。

具体的な例を挙げると、

異存
「えっ、今月からお小遣い500円って？前は1000円だったのに！」
「あの計画は、環境に悪影響を及ぼすのではないか」

異論
「私は、この意見に異論を唱えます」
「彼女の判断は、正しいとは言い難い」

このように、異存は、ある事柄に対して不満や不服を持っている場合に使われます。一方、異論は、ある意見や考えと異なる意見を持っている場合に使われます。

また、異存は法律用語として使われることがあまりありませんが、異論は法律用語としても使われます。例えば、裁判では、原告と被告は、お互いの主張に異論を唱え合います。