薔という漢字はなぜ人名に使えないんでしょうか？
なぜ名前に「薔薇」はいけないんでしょうか？
薔｜なぜ人名・名前に使えない漢字？
薔という漢字が人名に使えない理由は、政府が定めた「常用漢字・人名漢字」に含まれていないからです。このため、役所の窓口での出生届けなどでは受け付けてもらえません。
政府が定めた「常用漢字」は、一般的に使われる漢字のリストであり、これに含まれている漢字は公的な書類や文書で使用が認められています。一方、「人名漢字」は人名に使える漢字のリストであり、これに含まれている漢字は戸籍や公的な文書で使用が許可されています。
薔の字は、「常用漢字・人名漢字」のいずれにも含まれていないため、人名としての使用が認められていないのです。そのため、出生届けなどでこの漢字を使おうとすると、役所の規定により受理されません。
人名・名前に使えない漢字の調べ方｜薔など
人名・名前に使えない漢字は法務省のホームページで、人名に使える漢字かどうか検索することができます。
「常用漢字表」「人名用漢字表」のほか、「戸籍統一文字情報のページ」では、読みや画数から使える漢字の検索も可能です。
「薔」は、人名に使えません。
まとめ：薔｜なぜ人名・名前に使えない漢字？
薔という漢字は、人名に使えない理由は2つあります。
1つは、政府が決めた「常用漢字・人名漢字」に含まれていないからです。
常用漢字は、日常生活でよく使われるものとして、政府が定めた漢字です。人名漢字は、常用漢字に含まれる漢字のうち、人名に使える漢字として、政府が定めたものです。
薔という漢字は、常用漢字にも人名漢字にも含まれていないため、人名に使うことができません。
もう1つの理由は、薔という漢字が、読み方や意味が曖昧だからです。
薔という漢字は、本来は「バラ」の意味を持つ漢字です。しかし、近年では、「薔薇」の略字として使われることも多くなっています。また、「薔」という漢字だけを見ると、読み方が「しょう」とも「そう」とも読めるため、読み方や意味が曖昧です。
そのため、政府は、人名に使う漢字としては適切ではないと判断し、常用漢字・人名漢字から除外したと考えられます。
なお、中川翔子さんの例のように、薔という漢字を人名に使うことは可能です。しかし、役所に出生届を出す際には、薔という漢字ではなく、常用漢字・人名漢字に含まれる漢字で届け出なければなりません。そのため、戸籍上は、薔という漢字ではなく、別の漢字で名前が登録されることになります。
