映画「22年目の告白」で5人目の被害者となったのが牧村里香(牧村刑事のの妹)でしたが、真犯人はなぜ牧村の妹を殺したのでしょうか?
牧村の妹は牧村を殺す場面の目撃者になるはずだったのでは?最後に口パクで何か伝えようとしていますが、言葉は?
22年目の告白で里香の口パクの言葉は?
映画「22年目の告白」では曾根崎雅人(藤原竜也)、牧村航(伊藤英明)の2人は真犯人を名乗る覆面男がNEWS EYESに持ち込んだビデオで、ビルの屋上で最後を迎えようとする里香の様子を見ることになります。
映像では里香が最後を迎える前にカメラに向かって何かを言っているシーンが残されていましたが、ラストで本当の真犯人・仙堂俊雄(仲村トオル)から「里香が最後に何と言って死んでいったか教えてやろう」と曽根崎に言っています。
音声がない為、映像からは口パクのようになり何を言っているか分かりませんでしたが、仙堂がいうには、
「阪神大震災で死んでいった人々とともに私も死んでいくべきだった。」
「私が1人生き残って幸せになる資格はない」
という言葉でした。
仙堂による一連の殺人事件が起きたのは1995年の1月から2月にかけて。
実際に阪神大震災が起きた時期で、牧村里香はすでに多くの犠牲者を目の前にしノイローゼに陥っていました。
小野寺のプロポーズに対しても自分だけが幸せになることへの後ろめたさから決断できずにいました。
そんな仙堂もまた戦場ジャーナリストをしていたころにテロリストに親友が目の前で絞殺されトラウマを抱え、里香とは何か通じるものがあったのかもしれません。
22年目の告白で里香なぜ殺された?
映画「22年目の告白」で5つの連続殺人事件の真犯人として名乗り出た曾根崎は殺人にあたり、独自の美学による3つのルールがあるとしていました。
■第1のルール
後ろから縄で締め上げて絞殺すること
■第2のルール
殺害する瞬間を被害者の家族、もしくはもっとも親しい人間にみせること
必ず1対1でなければならない。
■第3のルール
目撃者を決して殺さず生かしておいてメディアに自分の犯行を証言させること。
このルールに照らし合わせると、里香がなぜ殺されたのかが分かりません。
里香は背後から絞殺されたようですが、目撃者が存在しません。
第2のルール、第3のルールから外れていますが、そもそも、これらのルールは真犯人を装った曽根崎(実際には小野寺拓巳)による発言です。
牧村が警察の立場から調べた結果、今までのパターンから割り出した事を「ルールを決めた」として拓巳と共謀していただけにすぎません。
※ただし、真犯人の仙堂が戦場カメラマン時代に捕虜になった時、仲間を目の前で絞殺されたけど自分は助かったことがトラウマとなり、自分と同じ境遇の人間を生み出すことで心のバランスを保とうとした、という背景があります。
仙堂自身が必ずしも先ほどの3つのルールを順守して一連の殺人事件を起こしたわけではありません。
仙堂にしてみれば『こだわり』だったかもしれないけども『絶対に守るべきルール』ではなかったと思われます。
仙堂がなぜ里香を殺したのかというと、自分と同じくトラウマを抱えていた里香が生きる気力を失くしたような発言をしたことから。
つまらないと感じた仙堂は里香の命を奪うことになります。
遠目から爆破場面を見てるだけでは牧村以外の人が死んだとは分からなかったはずなのに確認することなく殺すことになります。
牧村と拓巳にしてみれば曽根崎雅人という人間を作り出し真犯人を挑発して炙り出す事が狙いでした。
真犯人の意図と違う事を言うのは、真犯人を炙りだすには好都合です。なにせ、自分がやってた事と違う事をドヤ顔で語ってるんだから、これもまたいい挑発になります。
ちなみに、牧村が告白本の中で妹のことについてなぜ触れなかったのかというと、純粋に妹がどうなったかを知らなかったからではないかと思われます。
行方不明の状態で、まだ遺体も見つからない中、真犯人が妹を殺した証拠を出してきて、妹を殺した自分が犯人だと名乗り出てきたことになります。
また、牧村と曽根崎こと拓巳はいつごろ仙堂が真犯人だったか悟ったのかというと、仙堂のある言葉から。
仙堂は「牧村里香さんは婚約して新たな人生を歩み始めようとしていました」としていますが、 曾根崎(拓巳)は里香と婚約したことを牧村航以外には伝えていませんでした。
ではなぜ仙堂はそのことを知っているのか?じゃあ犯人はと推測していき仙堂に辿り着いたとみられます。
牧村刑事の方は第4の殺人の後、犯人との格闘で負わせた傷が決定的な証拠となりました。
牧村は頬を切られたが代わりに犯人の肩に銃弾を撃ち込んでいます。
犯人に怪我を負わせたことが逆に怒りを買うことになり、犯人への恨みを忘れないために牧村はわざと傷を残したままにします。
ネットの動画投稿者の服を破ったのは銃の傷があるかどうかを確かめるため。投稿者には傷がなかったので偽物だと確信したようです。