明石高専の地域貢献プロジェクトがナニコレ珍百景で紹介されました。
明石高専では、学生が地域社会に貢献し、実践的なスキルを身につけることを目的とした、さまざまな地域貢献プロジェクトを実施しています。
明石高専の地域貢献プロジェクト|パン店で子ども無料のシステムがナニコレ珍百景
明石高専の地域貢献プロジェクトは、学生が主体的に企画・運営を行い、教職員やNPO法人と協力しながら進められます。 主なプロジェクトテーマは以下のとおりです。
- 地域資源の活用: 東播磨地域に多数存在する「ため池」の生物多様性保全や、伝統的な民家の保存・活用、遊休地を活用した環境配慮型市民農園の設立 など、地域の特性を生かしたプロジェクトを通して、持続可能な社会の実現を目指します。
- 地域課題の解決: 地域住民と協力して、まち歩きコースやマップの作成、高齢化が進む地域における買い物支援、子ども向けの学習支援 などに取り組むことで、地域社会の課題解決に貢献します。
- 環境問題への取り組み: 明石市の街並みと緑視率の関係を調査し、環境改善への提言を行うプロジェクト や、魚住海岸の清掃活動、竹炭を用いた河川環境改善 などを通して、環境問題への意識向上を図ります。
- 地域文化の継承: 地域の伝統的な太鼓ロボットの製作 や、播磨大中遺跡における竪穴住居の復元 など、地域の文化や歴史を伝える活動にも積極的に取り組んでいます。
- 国際交流: 留学生の受け入れや海外大学との協定締結など、国際交流も積極的に行っています。 また、数学や建築史の授業を英語で行うなど、グローバルな視野を持った技術者の育成にも力を入れています。
これらのプロジェクトは、「ソーシャルマーケット」という仕組みを通じて、学生自らが必要な能力を養いながら地域貢献活動に取り組めるようになっています。 明石高専は、地域と連携し、社会に貢献できる学校づくりを目指しています。
明石高専の地域貢献プロジェクトの目的
明石工業高等専門学校の地域貢献プロジェクトの目的は、学生に地域社会への貢献を通して、教室内の学習だけでは得られない実践的なスキルを習得させ、キャリアアップを支援することです。 明石高専は、「ものづくり」「まちづくり」「情報」「環境」という分野において、地域のニーズと学生の得意分野を結びつけることで、地域貢献と学生の成長を同時に実現しようとしています。
具体的なプロジェクトとしては、中小企業のホームページ作成支援、ため池の有効活用、街づくり、環境対策、ロボット教室など、地域から求められている課題に取り組んでいます。 これらのプロジェクトを通して、学生は主体性、マネジメント能力、コミュニケーション能力などを向上させることを目指しています。
また、明石高専は、地域貢献プロジェクトを通して、学生に「共益」の概念を理解させることも目的としています。 例えば、廃棄される天ぷら油をディーゼル油に転換して再利用するプロジェクトでは、環境保護と事業者への利益提供を同時に行うことで、学生は技術者としての責任と社会貢献の重要性を学ぶことができます。
明石高専の卒業生の進路は?
明石高専の卒業生の進路は、大きく分けて「就職」「一般の大学に編入」「高専の専攻科でさらに2年間学ぶ」の3つの選択肢があります。 多くの高専では半数以上が就職しますが、明石高専では約3分の1の学生が就職を選びます。
その他の選択肢として、
- 国公立大学への編入:明石高専は国公立大学への編入実績が高く、2021年度は東京大学に5名、京都大学に2名、大阪大学に16名が進学しています。
- 就職:企業、官公庁、自治体などからの評価も高く、就職希望者の就職合格率は100%です。
などが挙げられます。
明石高専は5年間の一貫教育で専門分野に没頭できる環境があり、卒業後は希望の進路を選択できます。
就職に関しては、企業、官公庁、自治体などからの求人が多く、就職希望者の就職合格率は100%となっています。 具体的な就職先企業としては、以下の様な企業が挙げられます。
- アイリスオーヤマ株式会社
- AGC株式会社
- 川重明石エンジニアリング株式会社
- 株式会社京都製作所
- 京セラ株式会社
- 株式会社JERA
- 新明和工業株式会社
- 日本車輌製造株式会社
- 不動技研工業株式会社
- マツダ株式会社
- 三菱重工業株式会社
- 大阪ガス株式会社
- キヤノンマーケティングジャパン株式会社
- 株式会社クボタ
- コベルコソフトサービス株式会社
- 任天堂株式会社
- ヤフー株式会社
- 大阪広域水道企業団
- オリエンタル白石株式会社
- 関西電力株式会社
- 協和設計株式会社
- (一社)近畿建設協会
- 株式会社修成建設コンサルタント
- 大成建設株式会社
- 東海旅客鉄道株式会社
- 株式会社NIPPO
- 本州四国連絡高速道路株式会社
- 国土交通省
- 姫路市役所
- 株式会社大林組
- 株式会社J-POWERハイテック
- 須賀工業株式会社
- 住友不動産株式会社
- 住友林業緑化株式会社
- 株式会社総合設備コンサルタント
- 阪急阪神不動産株式会社
- 株式会社ピーエス三菱
- 東京都庁
- 大阪市役所
- 吹田市役所
- 神戸市役所
進学に関しては、約3分の2の学生が進学を選択し、その多くが国公立大学への編入を目指します。 2021年度は東京大学に5名、京都大学に2名、大阪大学に16名が進学しています。 大学編入先としては、以下の様な大学が挙げられています。
- 北海道大学
- 室蘭工業大学
- 帯広畜産大学
- 北見工業大学
- 弘前大学
- 岩手大学
- 秋田大学
- 東北大学
- 山形大学
- 茨城大学
- 筑波大学
- 群馬大学
- 埼玉大学
- 千葉大学
- 東京大学
- 東京工業大学
- お茶の水女子大学
- 東京農工大学
- 電気通信大学
- 東京海洋大学
- 横浜国立大学
- 新潟大学
- 長岡技術科学大学
- 富山大学
- 金沢大学
- 福井大学
- 山梨大学
- 信州大学
- 岐阜大学
- 静岡大学
- 名古屋大学
- 名古屋工業大学
- 豊橋技術科学大学
- 三重大学
- 滋賀大学
- 京都大学
就職先にも進学先にも、大手企業や難関大学が多く、明石高専の教育レベルの高さが伺えます。
また、卒業後さらに2年間、明石高専の専攻科で学ぶ選択肢もあります。 専攻科修了後は、大学院への進学や、より高度な専門性を生かした就職が可能となります。 専攻科修了生の進路には、以下のような実績があります。
- 大学院進学: 東京大学大学院、京都大学大学院、大阪大学大学院、東京工業大学大学院、奈良先端科学技術大学院大学など
- 就職: 神戸市役所、シスメックス株式会社、株式会社日立パワーソリューションズ、三菱電機株式会社、キヤノンメディカルシステムズ株式会社、山陽特殊製鋼株式会社、株式会社ノーリツ、須藤建設株式会社、大成建設株式会社、中央復建コンサルタンツ株式会社、株式会社横河ブリッジホールディングス、兵庫県庁、明石市役所など
このように、明石高専の卒業生は、幅広い進路を選択できる環境が整っており、高いレベルで自身のキャリアを築いています。
明石高専の特徴・特色
明石高専の特徴・特色は以下の通りです。
- 国際的な視野を持った実践的な技術者の育成: 明石高専は、国際社会に貢献できる実践的な技術者を育成することを目指しています。そのために、高度な専門知識・技術の教育に加え、グローバルな感覚を身につけるための様々な取り組みを行っています。 具体的には、英語による数学・建築史の授業、約6カ国からの留学生受け入れ、海外大学への編入学サポートなどが挙げられます。
- 地域貢献: 明石高専は地域に根ざした高専として、地域社会との連携を重視しています。 教職員・学生が一体となって、地域の企業や団体と連携したプロジェクトを数多く実施しています。 例えば、地元企業や自治体と協力して、地域課題の解決や活性化に取り組むプロジェクトなどが挙げられます。
- 実践的な教育: 明石高専は、学生が「生きた」知識や技術を身につけられるよう、実験や実習を重視した教育を行っています。 充実した施設・設備を活かし、座学で得た知識を実際に試せる環境が整っています。 また、企業での就業体験(インターンシップ)も積極的に行われています。
これらの特徴・特色から、明石高専は、学生が高度な専門知識・技術を習得しながら、地域社会にも貢献できる実践的な技術者として成長できる環境を提供していると言えるでしょう。
まとめ:明石高専の地域貢献プロジェクト|パン店で子ども無料のシステムがナニコレ珍百景
明石高専は、地域に根ざした高専として、教育、研究、地域連携の3つの柱を軸に活動しています。地域貢献プロジェクトは、この地域連携の一環として実施されており、学生たちが地域課題の解決に貢献しながら、社会貢献意識や問題解決能力、コミュニケーション能力などを養うことを目的としています。
プロジェクト一覧
明石高専では、様々な分野における地域貢献プロジェクトを実施しています。以下に、その一例を紹介します。
- 高砂海浜公園パークコミュニティーづくり支援プロジェクト:高砂海浜公園のアオサの堆肥化プロジェクトを発展させ、公園に人集まる仕掛けづくり事業を東播磨県民局、NPOシミンズシーズ、高砂青少年自然の家と協働して行う。
- 明石地区ホタル保存プロジェクト:明石市魚住町にある公園のホタルの生息調査、ホタルの幼虫の飼育・放流、ホタル観察会の実施などを行う。
- 数式処理ソフトMapleを利用した地域貢献型教育研究活動:播磨地域の小学校・中学校・高等学校の児童・生徒・教員やその保護者ひいては一般の人々を対象に数式処理ソフトMapleを利用した算数・数学の理解増進活動を実施する。
- 都市計画事業における市民参加型まちづくり支援:明石市において進められている鉄道の高架化事業に伴う市民参加型まちづくり支援を行う。
- 東播磨地域のまちあるきコース&マップ作成:東播磨地域のまちあるきコースやマップを作成し、地域の魅力を発信する。
- 『まちよみ』プロジェクト:地域の人々と学生たちが協働で「小さな図書館=本棚」を作成し、地域に眠っている良書を寄付などで集めて、貸出を行う。
- コラボ型宿題しょーかプロジェクト:学童保育、自治会、望海地区在宅会議支援センター、NPOみっくすなどとコラボしながら、小中学生を対象に、ものつくり、昔遊び、宿題支援など様々な学習支援を行う。
- NPO・作業所等とのゆるやかなつながりプロジェクト:作業所とNPO等と高専が連携して、学生らが様々な地域と協働でデザイン支援、プロダクト支援、アート支援を行う。
- ため池の生物多様性保全プロジェクト-世界農業遺産を目指して-:ため池の生物多様性保全のための活動を行う。
- 遊休地における環境配慮型市民農園プロジェクト:遊休地に環境配慮型市民農園を作り、地域住民に開放する。
- 魚住海岸をきれいにしようプロジェクト:魚住海岸の清掃活動を行う。
- とき打ち太鼓ロボット製作における継続的な授業展開法の検討:明石公園内に展示されているとき打ち太鼓ロボットの製作を継続し、授業展開法について検討する。
- オープンデータ関西設立準備:関西発のオープンデータコンソーシアムの設立を目指す。
- 竹林の間伐整備と河川環境改善のための竹炭の有効利用による環境教育と地域貢献:竹林の間伐整備と河川環境改善のための活動を行い、環境教育にも取り組む。
- 緑視率をもとにした国際的な都市空間比較による明石市の街なみ力向上に関する取り組み:明石市の緑視率調査を行い、国際的な都市との比較を通じて街なみの質向上に提言する。
- 地域と高専がコラボしたソーシャル・デザイン-インプロとホスピタリティマインド溢れた学生の育成-:即興劇「インプロ」と「ホスピタリティマインド(おもてなしの精神)」をイノベーションプロセスに取り入れて、学生の人間力の向上を目指す。
- 竪穴住居復元プロジェクト:竪穴住居の復元を通じて、弥生時代中期の集落復元とその活用を目指す。
- 小学生に算数を英語で教えてあげよう!:近隣の小学校を訪問し、児童たちに算数を英語で教える。
- ぼうさい&ボランティア・トークカフェ:防災活動やボランティア活動について学生同士が語り合える場を提供する。
ソーシャルマーケット
明石高専では、学生たちが自ら企画・立案・実行した地域貢献プロジェクトをソーシャルマーケットとして公開し、受注することで、主体性、マネージメント能力、コミュニケーション能力などを向上させることを目的とした取り組みを行っています。