映画「akira」では鉄雄が変身して肉塊になり果てますが、鉄雄は結局なにがしたかったんですか?
鉄雄の最後「僕は…鉄雄」とはどういう意味なんでしょうか?
akiraで鉄雄の最後は?肉塊の変身は能力・薬?
映画「akira」では鉄雄の暴走を食い止めるために奔走した超能力を持つ子供たちが「もう私たちにも始まっている」と口にしていますが、これは人類の進化を意味していると考えられています。
「僕は鉄雄」もそうなんですが、ここら辺りはベビールーム戦のあと監禁されたケイが金田に聞かせたアキラの話と同調してるように思います。
鉄雄は金田にずっと引け目・負い目のようなものを感じていたことは明らか。
自分だってすごいんだ、金田に負けない、みんなに認めてもらいたい、誰しも持っているそういう感情をずっと持っていた。
そんな鉄雄が力を手にして暴走。
力に押し負けて自我を失う。
ただ力を解き放つだけの存在になる
結果的にアキラが復活して鉄雄の暴走を収める、といった展開になりました。
鉄雄の肉体が膨張するシーンがありますが、星の断末魔のような爆縮前の症状を現しているのかもしれません。
ちなみに、映画「AKIRA」の絵コンテでは「新たな宇宙が誕生する」といった書き込みがあるそうです。
更に最後の台詞「僕は、鉄男」から、別の次元で新しい宇宙が誕生し、鉄男はその宇宙で初めて自我を持った存在、神となった、と私は解釈しています。
宇宙の誕生についてはドクターがラボの車両ごと潰される直前に「宇宙が誕生したのか!?」と驚くシーンがありますし、膨れ上がった球体が瞬時に消滅する描写は「それがどこかに移送された」事を現していると思われます。
力が暴走した鉄男がどうなるのか、タカシたち実験体にも判らない状況となったため、彼ら実験体がアキラを復活させ、発動。
惑星ではなく、新たな宇宙の誕生です。鉄男はそれに引き込まれましたが、金田も巻き込まれた為に彼だけでも救おうとタカシたちも入り込みます。
そこで金田が見たものは、鉄男やタカシたちの意識の断片。瓦礫がDNAのような二重螺旋構造を描いていました。
そして新たな宇宙は別の次元に移送され、金田は元の世界に戻ります。
移送された宇宙の中で彼らの存在は融合し、鉄男の自我が残った。そして別の次元で誕生した宇宙の初めての存在、鉄男が創造主となった。
金田が「アキラは俺たちの中に生きているぞ!」と言っていましたが、アキラたち超能力者の子どもが異次元か、べつの銀河かどこかにスリップして、アキラの脅威が無くなった後、金田やケイが「大東京帝国」を引き継ぐという展開になります。
金田たちの大東京帝国の宣言と、アキラは金田達の中で生きている、と言ったのは、アキラと言う存在を究極の純粋な力の象徴、奇跡の存在と思える部分、自分等は新たなこれからを形成し生きて行く上で、気概の一つとなる、アキラの生きた其の存在や魂も、姿は見えなくなっている今であっても、思い出や記憶は失せる事はなく、新たな今からを、世界を作り上げて行く指針の中の一つとして忘れずにいる、といった意味合いに受け取っています。