朝や昼に月が見えることがありますがなぜなんでしょうか?
朝や昼・日中にみえる月が白い理由は?
朝・昼に月が見える理由は?
朝や昼なのに月が見えることがありますが月齢が15(満月)を過ぎると、朝、西の空に見えるようになります。こういう月のことを「有明の月」と呼んでいます。
月齢15(満月)過ぎから10日ぐらいは昼間でも太陽の進んで行く手前に見えて日を追うごとに欠けていくのが分かるはずです。
月齢が25ぐらいになると、夜明前に東の空から昇ってくるようになります。
月の出の時間は太陽の周期とはずれているため毎日ずれてゆきます。
月は27.3日で地球のまわりを1周します。
太陽は1日に1度弱動きますが、月は1日に13度強動くので、平均24時間50分ごとに出てきます。
(地球の1自転は23時間56分ほど、動いた太陽に対してあと1度自転すれば24時間。)
太陽が季節によって出ている時間の長さが違うように、月も27.3日のサイクルの中で出ている時間の長さが違いますが、おおまかにいうと、
新月は朝でて夕方沈み、
上弦の月は昼でて夜中に沈み、
満月は夕方でて朝沈み、
下弦の月は夜中に出て昼に沈むということになります。
月も地球も太陽からの距離はほとんど変わりません。地球に当たっているのと同じ太陽の光が月に当たっています。地上の昼間の風景と明るさです。ですから、地上の風景と同じように見ることが出来ます。ただ、青空に埋もれてうっすらと見えます。
夜になれば、周りが暗くなります。空も暗くなります。目が暗さに慣れます。昼間と同じ明るさの月ですが、暗さに慣れた分明るく感じます。
太陽などに照らされていないと真っ暗です。
朝・昼の月はなぜ白い?
太陽の光には、虹で見られるようにさまざまな色(スペクトル)が含まれていますが昼間、太陽の光のうち波長の短い青系統の光は空気の分子に当たると散乱し、波長の長い赤系統の光は空気中を直進します。
赤い光は邪魔なものがあっても直進できます。青い光は邪魔なもので曲げられやすいのです。
逆にイロイロな色の光を混ぜると白に戻ります。
よって快晴の真昼の空を見ると、太陽以外の空は至る所から青い光が目に入って来て空は青く見えます。
夜見える月は黄色ですね。昼の太陽の光と同様、月の光のうちの波長の短い青色が空気によって散乱し、波長の長い赤や黄色の光は月を見ないと見えないのです。
昼に出る月は、太陽からの散乱している青い光が月の前面に来るので、黄色と青が合成されて白く見えます。
月自体は黄色で、空が青だから、光の色の組み合わせで考えると黄色+青=白になるからです。
これは遠くの山が青く見えるのと同じ原理です。
月は月齢によって見える時間が異なります。
新月は太陽とともに東から昇り、太陽とともに西に沈むので見えません。
上弦の月(右半分が光る)は、昼に東から昇り、夜中に西に沈みます。
満月は、夕方東から昇り、朝方西に沈みます。
下弦の月(左半分が光る)は、夜中に東から昇り、昼に西に沈みます。
■参考:光の三原色
赤R、緑G、青Bを光の三原色と呼びます。光の三原色は色素系(絵の具やインク等)の三原色とは違います。簡単に言えば赤、青、緑の絵の具を重ねると黒になってしまうのに対して光だと白になります。
赤と緑が重なると黄色Yに、緑と青が重なるとシアンCに、青と赤が重なるとマゼンタMになります。そして赤、青、緑が重なると白になります。
これを加色法と言います。
赤Rのサークルを見てください。G、B、Y、Mは赤と重なると色をなすのにシアンCと重なると白くなってしまいます。そこで赤RとシアンCは補色の関係にあると言います。同様に緑Gの補色はマゼンタM、青Bの補色は黄色である事が分かります。この事をしっかり覚えておいておいてください。フィルターを使って色補正する際に重要となります。
カラー写真においてフィルターを使って色補正する時、上記の事柄で簡単に判断出来ます。
たとえば、カラーポジで蛍光燈を使って撮影した場合、画面が緑色になって気持ち悪い絵柄になった経験はありませんか?画面が緑になってしまうのなら何色のフィルターを使って補正すればよいかといえば緑Gの補色マゼンタMのフィルターを使って補正すればよいのです。上の図を見てください。緑GとマゼンタMを加えると白になってしまいます。これで色の偏りが消えてしまうのですね。逆に画面にマゼンタMがかかっているのなら補正のフィルターは緑Gを使います。他の色も同様ですね。