ツイッターやインスタグラムを中心にSNSで勉強垢で受験勉強に取り組んでいる人が増えています。
勉強垢では「絶対に東大に合格する!」といった志望校合格を目指す意気込みをつぶやいたり、日々の勉強の記録をまとめたり、
模試の結果を投稿するといった使い方が見られますが、勉強垢を使うことで受験勉強にはどんなメリットがあるんでしょうか?
またどんな使い方をすると勉強垢は効果的と言えるんでしょうか?
勉強垢の使い方
勉強垢とは
勉強アカウント → 勉強アカ → 勉強垢
といった感じの造語で、「○○垢」という表現はSNSでは良く見られますよね。
勉強は勉強でも、特に高校受験・大学受験に受験勉強に取り組む10代の受験生が勉強垢を作っているケースが多く見られますが、
勉強垢とはどんな使い方をするのかというと、
- 勉強時間の記録・つぶやき
- 独自の勉強のコツ
- 成績の公開
- studyplusとの連携
- 苦手分野のまとめ
個人的におすすめなのは「苦手分野のまとめ」で、現時点ではほとんどの勉強垢では行われていないものの、
自分の弱点を潰して不要な失点を防ぐためには効果的な使い方ができます。
もちろん、ここに上げた使い方だけではないだろうし、そもそも他の目的で勉強垢を作っているケースも見られます。
また勉強垢は受験勉強を終えると更新が止まってしまうもので、「次は大学受験でお会いしましょう~」みたいに、
数年後の再開を臭わせた勉強垢も多く見られます。
といった点が挙げられます。
日々の勉強の記録・つぶやき
いろんな受験生がいろんな使い方で勉強垢を運用しているものの、そのうちの9割は毎日の勉強の終わりに、
その日にどれだけ勉強したのかを勉強垢で呟いています。
たとえば
- チャート式 解法と演習 数学B 12ページ~17ページ
- 実戦 物理重要問題集 102ページ~110ページ
といった感じですね。
他にも、受験勉強中に感じたことや思ったこと、受験勉強のストレスを愚痴ったりしている勉強垢も多いですね。
あとでまた触れるように、勉強垢は、名前や住所などを自ら名乗るようなことをしなければ匿名性が確保されるので、
リアルの友達づきあいと違って、普段なら言えない本音も言いやすいメリットがあります。
独自の勉強のコツ
受験勉強をしていれば、独自の勉強のコツやノウハウというのが1つや2つくらい自然と生まれてくるんじゃないかと思います。
地理や歴史、生物などの重要単語を覚えるための語呂合わせを独自に編み出してみたり、
数学や物理で良く見られる問題の解法パターンを見つけた時に、ツイッター140文字に収まらないときには、
ノートを撮影して写真を勉強垢に投稿している人も見られます。
ただどちらかというと、マインド(精神的な部分や根性論)に関するつぶやきが多く、
モチベーションを維持したり、辛いときにもうひと踏ん張りするための応援的なメッセージが多い印象があります。
成績の公開
学校の期末テストや中間テストなどの定期テストのほか、模試の結果を投稿するのも勉強垢で良く見られる使い方です。
良い結果であれば成績を投稿することで優越感に浸られる自己承認欲求にもつながりますが、
逆に悪い結果をあえて投稿してみんなに見てもらうことで、「次のテストでは挽回してやる!」とう意気込みを表明する意味合いにもなります。
あの徳川家康も三方ヶ原の戦い(みかたがはらのたたかい)で武田信玄に完膚なきまでに打ちのめされて、
命からがら敗走したときの様子を「絵」に残して、武田へのリベンジを硬く誓ったことは有名なエピソードですね。
ちなみに、「家康は恐怖のあまり脱糞しながら浜松城に逃げ帰った」といった記述も見られるものの、
最近の歴史研究では根拠に乏しいということで信ぴょう性が下がっています。
studyplusとの連携
勉強垢の投稿(ツイート)を見てみると、
- #studyplus
- #スタディプラス
- #スタプラ
といったタグがつけられていることも多いですが、これは「studyplus(スタディプラス)」というアプリと連携しているからです。
studyplusとは日々の学習内容を可視化して記録できる無料サービスで、
グラフで表示される日・週・月毎の勉強の記録が勉強垢に投稿されています。
目的としては「日々の勉強の記録」といった意味合いが強いですね。
苦手分野のまとめ
ほとんどの勉強垢では見られないものの、個人的には苦手分野のまとめをする使い方も有効ではないかと思います。
受験勉強をしていれば、成績の良い人・悪い人に関係なく、いつも間違えてしまう鬼門のような問題・公式・重要単語が出てくるものです。
逆に言うと、そういった苦手分野を丁寧につぶしていくことで、1点を争う試験本番で無駄な失点を減らすことにつながります。
人間の記憶というのは、「忘れて覚える」ことを繰り返すことによって記憶がより強化される仕組みになっているようなので、
人を好きになったり嫌いになったりするのも、好きな感情もしくは嫌いな感情を伴って、その人のことを何度も思い出すからだと考えられています。
何度も忘れようがそのたびに覚えなおすことで、苦手分野はいつの間にか得意分野に変わっていたりするものです。
■■勉強垢の効果(メリット)
勉強垢の使い方がわかったところで、では勉強垢を使うことによってどんな効果(メリット)が期待できるのかというと、
ライバルと刺激し合える
勉強する習慣作りになる
本音も投稿できる
といった点が挙げられます。
逆にデメリットを上げるとすると、キラキラした勉強垢を作ることに夢中になってしまうこと。
架空の自分を作り上げて、いかにも頑張っている勉強してるような呟きをしてみたり、
かわいい文房具や綺麗に清書したノートを並べてインスタ映えする勉強机を作るのに夢中になってしまったりと、
勉強垢の本来の目的を見失わないように気を付けないといけませんね。
勉強垢作りに熱心になるのは、勉強前に部屋の掃除や机周りの整理整頓をするくらい無駄な時間になってしまうので、
本来の勉強がおろそかになってしまうくらいなら、勉強垢なんてやらないほうが絶対に良いです。
ライバルと刺激し合える
勉強垢では、大学受験のアカウントの場合に特に、志望校を明記している人が多く見られます。
東大、京大など旧帝大
慶応、早稲田
明治、青山学院、上智
などなど、自分と同じ志望校の勉強垢、つまり合格枠を争うかもしれないライバルは嫌でも見つかります。
同じ学校だと志望校はかぶっても学部が違うとか、そもそも学力に差があってライバルとはなりえないことが多いですが、
広いネットの世界では志望校も学力もほぼ同じ人が見つかるものです。
そんなライバルの日々の勉強の様子を見れば嫌でも刺激になるし、
自分ももっと頑張らなきゃ!という気にさせてもらえるので、毎日の勉強により熱心に取り組みやすくなります。
勉強する習慣作りになる
デメリットと紙一重にはなるものの、勉強垢を作ると勉強垢のために勉強したくなってきます。
たとえば勉強垢で良く見られるタイムラプス勉強法の動画を作るためには、
最低でも30分、できれば1時間くらいは継続して机に向かって勉強をしなければいけません。
studyplusの学習結果を勉強垢にアップするにしても、やはりまとまった勉強時間が確保されていなければ、
勉強していないことを周囲にさらすだけなので、あまり意味がありません。
勉強垢をするのは「がんばっている自分を同じ受験生のみんなに見てもらう」ことにあるので、
勉強垢作りが勉強に取り組む動機になり、それが毎日の勉強習慣につながっていきます。
勉強することが習慣化してしまえば、勉強欲が生まれるようになって
勉強せずにはいられない!
参考書を開かずにはいられない!
英単語を覚えずにはいられない!
といった心理状態を、朝起きて歯を磨くのと同じくらい難なく維持できるようになります。
本音も投稿できる
インスタもツイッターも、基本的に匿名で(身元を伏せて)投稿できます。
ある意味、名無しさんが大勢の名無しさんに向かって情報発信しているだけなので、
反社会的な内容だったり、公序良俗に反することでなければ何を言ってもOK。
リアルな友達や仲間、家族にはなかなか打ち明けにくいことだって、
インスタやツイッターなら本音が言いやすくなります。
リアルでは「受験勉強頑張ろうね!」なんて虚勢を張っていたとしても、
ツイッターの方では「もうやだ、苦しい、助けて」なんて言うこともできます。
本音を投稿することで、自分の気持ちが少しでも軽くなったり、
気分転換になってまた勉強する意欲がわいてくるのであれば、
それはそれで勉強垢の有効な使い方と言えるんじゃないでしょうか。
■勉強垢の文房具:ダイソーのバインダー・ブックスタンドがかわいい
勉強垢といえば、みんないろんな文房具を使っていることがわかりますが、
インスタでは特に写真映えする文房具を揃えている人が多いですよね。
インスタ映えさせることが目的にならない限り、
かわいい文房具を揃えるのは勉強に集中する動機づけの一つになるので良いことだと思います。
勉強垢では100均のセリアやダイソーで買える文房具を使っている人が多く見られます。
アクリルのブックスタンド
B5サイズのバインダー
アクリルのブックスタンドは教科書や参考書などを立てて広げておいたりタブレットホルダーにもなり、
B5サイズのバインダーは重要な公式をまとめた自分だけの参考書にしたり、
間違いやすい問題や分野をまとめるなどさまざまな使い方ができますね。
■ツイッターの勉強垢