忘年会・新年会などの飲み会全体の終了の「締め」の前に、
帰らなければいけない人たちのことなどを考えて、
飲み会にいったんの区切りをつけるために行われるのが中締め。
お店の予約終了時間の10分前など、
飲み会参加者に帰宅準備を促すのが中締めの主な目的で、
中締めは誰にお願いすれば良いのかというと、
忘年会・新年会など会社の公式であれば2番目に偉い人になります。
会社の仲の良い同期や先輩が集まっただけの飲み会であれば、
幹事が中締めをしても良いですし、
誰か適当な人が中締めの音頭をとっても構いません。
中締めで良くある挨拶としては、
皆様、まだまだお話は尽きないと思いますが、
一応ここで中締めとさせて頂きます。
それでは、一本締めで締めたいと思います。
といった感じのごく短いもの。
中締めの挨拶は、
飲み会参加者の移動を促さなければいけないので、
話したいことがあったとしても、
手短に済ませるようにしましょう。
忘年会(飲み会)の中締めの意味
忘年会(飲み会)で中締めをする目的は、
飲み会参加者に対してお店の予約終了時間が迫っていて、
会場を出なければいけないことを知らせること。
二次会を用意しているのであれば二次会会場への移動の準備や、
忘年会(飲み会)が終わったらすぐに帰らなきゃいけない人に、
帰るきっかけを作るのが中締めの目的になります。
中締めをした場合には、
最終的な「締めの挨拶」もすることになりますが、
お店を出た後に残っている人たちだけで行う光景も良く見られます。
中締めするのは2番目に偉い人
正式な忘年会(飲み会)になると、中締め以外にも、
- 開宴の挨拶
- 来賓の挨拶
- はじめの挨拶
- 乾杯の音頭
- 中締めの挨拶
- 締めの挨拶
- 閉会の挨拶
これだけの挨拶があります。
開宴・閉会の挨拶は通常は幹事がやりますが、
はじめの挨拶や乾杯の音頭などは、
役職によって決まっています。
中締めは誰がやるものなのかというと、
基本的には忘年会(飲み会)参加者の中で、
2番目に偉い人に依頼をするのが無難です。
中締めで忘年会(飲み会)をほぼ正式に終了させ、
締めの挨拶は残っている人の中で一番偉い人だったり、
閉会の挨拶と合わせて幹事がやっても構いません。
忘年会(飲み会)の中締めの挨拶例や注意点
忘年会(飲み会)の中締めの挨拶を任された場合、
座敷のお店であれば座布団を踏まないように気を付けましょう。
座布団というのは座るための道具なので、
踏みつけるのは失礼とみなされるからです。
忘年会(飲み会)の中締めの挨拶例(短め)
中締めの挨拶は、
それでは、本日お集まりいただいた皆さまのご健康とご活躍を願って、
一本締めで締めさせていただきます。
それでは皆さんお手を拝借!
(一本締め)
ありがとうございました!
のように簡単なモノでも構いません。
「皆様、まだまだお話は尽きないと思いますが、一応ここで中締めとさせて頂きます。
それでは、一本締めで締めたいと思います。
本日は忙しい中お集まりいただき、ありがとうございました。」
「ではここらへんで、会場のお時間が迫っておりますので、一旦締めさせていただきます。
本日はお忙しい中お集まりいただき、ありがとうございました。」
「皆さんのおかげで今年も無事に一年を過ごすことができました。改めて御礼申し上げます。
年明けにはまた笑顔で再会できるよう、正月休みにはぜひ英気を養ってきて頂きたいと思います。
それでは乾杯をして一旦お開きにしましょう。お疲れ様でした。」
忘年会(飲み会)の中締めの挨拶例(長め)
会社の公式の忘年会・新年会の場合には、
コメントやメッセージ・訓話が求められることがあります。
その場合には、
- 幹事へのねぎらい
- 忘年会の感想を一言
- 来年に向けた抱負
- 手締め
といった感じで構成するようにしましょう。
「本日は、お忙しい中お集り頂きまして本当にありがとうございました。
この場にいる全員の努力のおかげで、忘年会を迎えることができました。
これも、ひとえに皆様のおかげだと思います。ありがとございます。
当社がますます栄えますように祈念いたしまして、締めの挨拶とさせて頂きます。
来年もよろしくお願いします。
それでは、一本(三本)締めで締めくくりたいと思います。
「みなさん、会場のお時間が迫っておりますのでこのあたりで一旦締めさせていただきたいと思います。」
(みんなを座らせる)
「本日はお忙しい中お集まり頂きありがとうございました。」
「まったく飲み足りないという方もいるかと思いますので、この後は○○で二次会を予定しております。お時間に余裕がございましたら、ぜひご参加ください。」
「では、皆様のますますのご発展を祈念いたしまして、一本締めを行いたいと思います。皆様、お手を拝借願います。」
「ご指名に預かりました○○と申します。
僭越ながら締めのご挨拶をさせていただきます。
今日は美味しいお料理を食べ、皆様とも久しぶりにゆっくり話せてとても楽しかったです。
お忙しい中、このような素晴らしい会を企画してくださった○○さんもありがとうございました。
今年一年間の皆様のご功労に敬意を表し、ますますのご発展を祈念いたしまして、私の締めの挨拶とさせていただきます。」
「ご指名に預かりました○○と申します。僭越ながら締めのご挨拶をさせていただきます。
今年一年を振り返り、怪我もなく、無事に過ごせたことを本当にうれしく思います。
今日のこの素晴らしい会で来年の鋭気を養うことができましたので、来年もまた新たな気持ちで頑張っていきましょう。
それでは、本日お集まりいただいた皆様のご健康と、ますますのご発展を祈念いたしまして一本締めで締めさせていただきます。
お手を拝借、よー!」
「宴もたけなわではありますが、ご指名により締めのご挨拶をさせていただきます。
振り返ってみると、この一年はあっという間に過ぎ去ってしまったように思います。
今年は○○に苦しめられた一方で○月には○○というような明るい話題もありました。
晴れた日も雨の降る日も、この場にいる全員で積み重ねてきた努力の成果を今日この会で実感することができました。
どうか、お正月にはゆっくり休んで、また年明け○日には元気な顔で再会しましょう!では、当社がますます繁栄するよう祈念いたしまして締めの挨拶とさせていただきます。
それでは、一本締めで締めたいと思います。お手を拝借、よー!」
宴もたけなわではありますが、ご指名により締めのご挨拶をさせていただきます。
みなさん、一年間お疲れ様でした。今年一年を振り返り、無事に予算を達成できたこと、非常にうれしく思います。
大変なことも多々ありましたが、こうして一人も欠けることなく年を越せるのは、みなさん一人ひとりの努力の結果だと思っております。
年明けにはいよいよ新しい企画がスタートいたしますが、今日のこの会を通して改めてメンバーの結束力を強く感じ、来年の企画の成功も確信いたしました。
また来年も力を合わせて頑張っていきましょう!
では、当社がますます繁栄するよう祈念いたしまして、締めの挨拶とさせていただきます。それでは、一本締めで締めたいと思います。
お手を拝借、よー!
中締めの挨拶を幹事がする場合
幹事が中締めの挨拶をして、
締めの挨拶と閉会の挨拶も兼ねる場合には、
二次会の有無も合わせて報告すると良いです。
具体的には、
それではそろそろお開きにしたいと思います。
この後は二次会も企画しておりますので、
まだ飲み足りないという方はぜひご参加ください。
(一本締め)
それでは、本日お集まりいただいた皆さまのご健康とご活躍を願って、
一本締めで締めさせていただきます。
それでは皆さんお手を拝借!
(一本締め)
それでは、本日お集まりいただいた皆さまのご健康とご活躍を願って、
一本締めで締めさせていただきます。
それでは皆さんお手を拝借!
(一本締め)
ありがとうございました!
この後は二次会も企画しておりますが、
お帰りになる方はどうぞ気を付けてお帰りください。
ご参加の方はいったん店の外に出てお待ちください。
宴もたけなわの意味は?
急に中締めの挨拶を任されたとしても、
ぱっと思いつく便利な言葉として、
「宴もたけなわではございますが…」
というものがありますよね。
「たけなわ」ってそもそも、
どんな意味があるのかというと、
宴などの行事や季節等が一番盛り上がっているとき
宴の盛り上がり(季節の盛り)が衰え始めるとき
を指しています。
忘年会(飲み会)で良くある無礼講って?
忘年会(飲み会)では上司など偉い人が良く
「今日は無礼講だ!」なんて言ったりします。
無礼講と言われると、上司を敬うことなく、
友達以下のように接して良いという意味かな?
と思ってしまいがちですが、
無礼講は何をしてもいいというわけではありません。
「無礼を働いてもおとがめなし」という意味ではなく、
上下関係なく交流し、親睦を深めましょう、という意味です。
上司とため口で話して良いわけじゃないし、
バカにしても良いというわけでもありません。
無礼講では友達以上先輩未満といった感じで接しなければいけないものの、
バランス加減が非常に難しいので、普段通りに接するのが無難です。
忘年会(飲み会)のルーツ
忘年会はいつから始まった者なのかというと、
鎌倉時代に年末に行われた『年忘れ』と呼ばれる会が起源のようです。
ただ連歌を読むのが目的だったようなので、
現代のように飲んで騒ぐ会ではなかったようです。
江戸時代に入ってから、
一年間の憂さを晴らすために、
親しい者が年末に酒を酌み交わすようになったそうです。
行事として慣例化したのは明治時代に入ってからとされていて、
政府の官僚や学生を中心に忘年会がにぎやかに行われるようになりました。
年末と言えば官僚はちょうどボーナスが出た頃だし
学生は年末年始の帰省で集まる良い機会だったので、
忘年会で人が集まりやすかった、という背景があるようです。
実際に明治後期に書かれた夏目漱石の「我輩は猫である」にも、
特に注釈もなく「忘年会」という言葉が使われていることから、
この時期にはすでに忘年会の習慣は定着していたと考えられます。
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