忘年会の座席決め(席決め)は基本的には、
役職の高い人から順番に上座に座ってもらいます。
上座とは出入り口から一番遠い座席とか、
床の間のある座敷であれば床の間の目の前が
上座にあたります。
上座を中心に役職の高い人の座席を埋めていき、
出入り口に一番近い場所には幹事や新入社員(新人)が座り、
次々と運ばれてくるお酒や料理を各テーブルに配るのを助ける、
といった仕事をしていきます。
ただ座席の決め方に関して、それほど形式を重んじる必要はなく、
幹事が自由にできる裁量の余地があるのであれば、
くじ引きで座る場所を決めて行ったり、
女性社員が孤立しないように配慮すると良いです。
忘年会でお店を予約をしている場合、
自分が幹事だと2時間くらいは本当にあっという間に過ぎてしまいます。
全員が着席するのに時間がかかってしまうと、
乾杯がなかなかスタートすることができなくなり、
結局、忘年会を楽しむ時間もそれだけ短くなります。
席決めはスムーズに進めるように
事前にしっかりプランやスケジュールを組み立てておいて、
忘年会当日は滞りなく締めの挨拶ができるようにしましょう。
席決めの基本:上座(かみざ)には上司の席
忘年会などのように役職の高い偉い人から新入社員まで揃う
会社の公式行事は、上座・下座に気を付けるのが基本中の基本です。
上座とは出入り口からもっとも遠い場所で、
会場の形がくの字になっていたりする場合には、
「会場の中でもっとも出入りしにくい場所」を選べば、
間違えることはないでしょう。
もし、テーブルを1列に並べるような形式で、
一番奥のテーブルに役職の高い人を揃えるのであれば、
テーブルの真ん中にもっとも役職の高い人が座り、
その両隣に2番目、3番目、、といった感じで席を決めていきます。
床の間がある座敷や中華テーブルがある場合
良く見かける掘りごたつ形式ではなく、
床の間もあるような座敷の部屋だった場合には、
出入り口に離れた場所ではなくて
床の間の前が上座となります。
また、中華テーブルのような円卓の場合には、
上座・下座をそこまで意識する必要はないものの、
とりあえず入り口から遠いところを上座とするのが良いです。
上座の座席を決める役職の順番
上座の座席決めでは役職の偉い順を気にしなければいけませんが、
一般的な役職の序列は、
- 社長
- 専務
- 常務
- 本部長
- 部長
- 課長
- 係長
- 主任
大きな会社だと会長、相談役などもありますし、
執行役員制となっている会社もあると思います。
役職の序列がわかりにくい場合には、
先輩や職場の上司に確認をするのが確実です。
幹事は下座の出入り口側
上座に対して出入り口に近い席を一般的に下座と呼び、
幹事の座席は基本的に下座となります。
ただマイクなどの音響設備の設置場所の都合で、
必ずしも下座じゃなければいけないわけではありません。
ただ出入り口側は、お店から料理やお酒が運ばれてくるので、
店員さんの配膳の手助けをしなけれいけないため、
新入社員(新人)に座ってもらうのが良いでしょう。
新人だから忘年会にまで上司にサービスしなきゃいけない!
というのは日本独自の理不尽な理屈というか慣習だとは思いますが、
新人が明らかに嫌な顔をしないのであれば、
新人さんに任せてしまうのが無難な席決めです。
年配者から奥へ詰める
役職に加えてもう一つ
配慮しなければいけないのは年配者の席決めです。
役職はないけれど、年齢が高い人というのは、
上座に近い奥の方の席に座ってもらうと、
余計な波風が起こらずに済みます。
年配者の中には「年下は年上を敬え!」という考えを、
非常に強く持っている人もいます。
特に学生時代は体育会系だった人というのは、
年功序列意識が非常に気にしていたりするので、
年配者にも役職者と同じくらいの配慮をするのが無難です。
人間関係を配慮する
忘年会の席決めで最も頭を悩ませるのが、
人間関係を配慮したほうが良い点じゃないでしょうか。
会社というのは、当然ですが仲良しグループではありません。
みんながみんな、お互いのことを尊敬しているわけじゃないし、
困った時には助けようと思っているわけではありません。
人間同士ですから好き嫌いの感情はもちろんありますし、
人間性や価値観がどうしても合わない人はいるものです。
普段から顔を合わせれば口論をするような犬猿の仲の人を、
隣同士にしたり席を近くにしてしまうと、
近くに座らされた人たちだって迷惑です。
忘年会の規模が大きくて、
自分の知らない人も参加するような場合、
自分の知っている知識で席決めをするんじゃなくて、
先輩や上司にも相談をして席決めしたほうが失敗せずに済みますね。
同じように、女性が少ない場合には、
女性の配置にも気を配るようにしましょう。
女性を一人ひとり分散させて座らせてしまうと、
あまり楽しむことができなくなってしまいます。
少なくとも女性2人は近くの席に配置したほうが良いですし、
女性同士の仲の良さも配慮するようにしましょう。
その他の席決め方法
忘年会の席決めは幹事(もしくは幹事グループ)が
1から全部決めなければいけないケースもあると思いますが、
最低限、上座だけは指定して、その他の席は、
逆に来た人から順番にフリーで座ってもらう、といった形式もあります。
年齢順で決めていく
人間関係を考えるのが煩わしければ、
いっそのこと年齢順に座ってもらう、
というのもアリです。
ただもちろん、
女性の中には年齢をすごく気にする人もいますから、
女性の席決めに関しては別ルールを設けたほうが良いです。
くじで座る場所を決める
忘年会の会場近くに会費の徴収もかねて受付を設置し、
そこで席決めのくじを引いてもらう、というやり方もあります。
人数が多いとくじで席を決めるのが大変になるので、
テーブルごとに番号や記号を指定して、
くじで引いた番号・記号の場所に座ってもらう、
という席決めの方法もあります。
一工夫入れるならば、一つのテーブルに女性が固まったり、
年配者もしくは新人の割合が極端に多くならないように、
くじ引きの箱を「若手」「ベテラン」とか
「男性」「女性」みたいにあらかじめ分けておくと良いです。
席替えするなら名刺を集めてシャッフル
忘年会参加者の交流を深めるためには、
忘年会の途中で席替えをするのも良いです。
ただもちろん幹事が「席替えは自由です!」
と言っても、フットワークの軽い人じゃなければ、
なかなか最初の席から動くことなないでしょう。
そこで、幹事があらかじめ忘年会参加者から、
名刺もしくは名前を書いたカードを集めておいて、
くじ引き形式でランダムに席替えをしていく、
というやり方もあります。
忘年会の集合写真の場所
忘年会のように会社のメンバーなどが
一堂にそろう機会はそんなにあるわけではありません。
そこで忘年会で集合写真を撮影するのが
恒例行事になっている会社もあります。
忘年会写真を撮影する場合にも、
役職者の配置には気を配るようにして、
基本的に最前列の中心に役職の高い人トップ3を
配置するようにしましょう。
集合写真の中央を中心に
序列の高い人・年配者を配置していって、
幹事や新人はできるだけ端っこによるようにしましょう。
集合写真をきれいに撮影するコツ
スマホカメラでも集合写真をできるだけきれいに撮影するには、
逆光にならない位置に集合する
連射で何枚も撮影する
という2点に気を付けるようにしましょう。
お店の中だったとしても逆光になってしまうと、
どうしても暗い集合写真になってしまいます。
※カメラの設定を変えて、明るさの基準となる点を調整すると、
逆光でも明るくできます。
そして、きれいな写真を1発で撮影するのは難しいものがあります。
「はい、チーズ!」と言いつつ、
シャッターボタンを何度も連射をして、
何枚も撮影するようにすると、
きれいな写真が1枚くらい出てくるはずです。
忘年会をスムーズに進めるコツ
忘年会幹事の腕の見せ所としては、
とにかくスムーズに忘年会を切り抜けることです。
席決めに戸惑って乾杯が遅くなってしまうと、
早く来てくれた人ほど長く待たされることになり、
不満を残すことになります。
また、集金作業などに不手際があって、
後日、お金の合わない分を追加徴収するようなことがあれば、
ますます自分の評判を落とすことになります。
忘年会をスムーズに進めるには、
- 幹事の服装は分かりやすく
- 早目に会場に入れるように仕事を切り上げる
- 手伝い役を早目に見つけておく
- スムーズに集合させる
- 当日の時間配分を細かくスケジューリング
といった点に気を付けるようにしましょう。
幹事の服装は分かりやすく
忘年会の最中、幹事はあちこちから呼び出されます。
「飲み放題で何が飲めるの?」
「料理はあと、何が来るの?」
「○○さんがトイレに行って帰ってこない…」
などなど、店員さんと同じくらい一生懸命に、
忘年会をサポートしなければいけないこともあります。
逆に店員さんからも、「幹事はどなたですか!?」
と聞かれることもありますから、
幹事はできるだけ目立つ格好をするのが良いです。
「今日の主役」と書かれたタスキをかけても良いですし、
- 被り物
- タスキ
- 大きくて派手なサングラス・メガネ
- ギラギラのスパンコールジャケット
などは、ドンキホーテでも安く手に入ります。
早目に会場に入れるように仕事を切り上げる
忘年会当日は会場の様子を事前にチェックしたり、
マイクやプロジェクタを使うのなら器材のチェック、
そして、受け付けを設置するといった準備が必要です。
忘年会の規模にもよりますが、
十分な準備ができるように、
早目に会場に到着しておくようにしましょう。
忘年会の予算との兼ね合いもありますが、
忘年会でどんちゃん騒ぎになることが予想される場合、
お店にお菓子などをプレゼントしておくと、
店員さんも協力的に働いてくれたりします。
手伝い役を早目に見つけておく
忘年会の人数が多くなればなるほど
幹事一人だと手に負えなくなってきます。
会費の徴収や席決め、忘年会中の数々の要望や、
余興やゲームの司会進行や時間管理など、
幹事の仕事はたくさんあります。
そこで、幹事一人で全ての仕事を背負うのではなく、
手伝い役を早目に見つけておきましょう。
喋りが上手な新入社員に司会進行をお願いしたり、
会費の徴収や席決めを先輩社員にお願いしたりして、
幹事も忘年会を楽しむ時間を作りましょう。
スムーズに集合させる
予約したお店が会社から歩いてすぐ行ける場所だったとしても、
会社の玄関やお店の前などでいったん集合してから、
会場に向かうようにするのが良いです。
バラバラに会場に到着されてしまうと、
どうしても、到着が遅くなる人が出てきてしまうものの、
偉い人も含めていったん集合するとなると、
遅刻してくる人をかなり減らすことができます。
もちろん業務の都合もありますから、
皆に内緒で集合の時間も2つに分けます。
一便でほとんどの人を会場となるお店に誘導し、
二便で残った人を誘導していく、といったやり方がオススメです。
当日の時間配分を細かくスケジューリング
忘年会は、挨拶だけでも、
- 乾杯の挨拶
- 中締めの挨拶
- 締めの挨拶
というのがあります。
さらに余興やゲームもするとなると、
気になるのはお店の予約時間です。
お店の方からは事前に「○時までには撤収をお願いします。」
という風に伝えられているはずなので、
その時間までには忘年会を終わらせて、
全員をお店の外に出さなければいけません。
時間管理が非常に重要になってくるので、
当日の時間配分を細かくスケジューリングしておくと良いです。
テレビ番組を作成するような気分になって、
それこそ分単位でスケジュールを組み立てておくと、
忘年会当日は進捗が遅れていないかどうかを細かくチェックでき、
遅れている場合の対策を早目に立てることができます。
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