“看取り犬” として話題の文福とは?
文福はなぜ人の死期を悟り20人以上を看取ってこれたのでしょうか?文福はどこの老人ホームにいる?
文福(看取り犬)とは?どこの老人ホーム?
文福は、神奈川県横須賀市にある老人ホームで暮らす、推定14~5歳の雑種犬です。2012年4月に、保健所で殺処分される寸前に動物保護団体「ちばわん」に保護され、開設準備をしていた施設長の若山三千彦さんに引き取られました。
文福は、入居者の死期を悟り、最期まで寄り添う“看取り犬”として知られています。共に暮らした20名以上の入居者すべてを看取ってきたというから、偶然とは考えられないほどです。
文福がどのようにして看取り犬になったのか、その理由は明らかではありません。しかし、若山さんは、文福が自身も保護犬であったことから、入居者やその家族の苦しみや孤独を理解し、寄り添うことができるのではないかと考え、看取り犬として活動することを決めました。
文福は、陽気で天真爛漫な性格の持ち主です。しかし、入居者が亡くなる直前になると、いつもと様子が変わり、悲しげな表情を浮かべます。そして、その入居者のもとに行き、最後まで寄り添います。
文福(看取り犬)なぜ死期がわかる?
文福が人の死期を悟り、20人以上を看取ることができた理由は、明確にはわかっていません。しかし、以下のような可能性が挙げられます。
犬の持つ高い感覚
犬は人間よりも優れた嗅覚や聴覚を持っています。そのため、人間が気づかない微かな変化を察知し、死期を悟る可能性があると考えられます。また、犬は人間の感情を敏感に察知することもできます。そのため、入居者が死期が近づき、不安や孤独を感じている様子を見抜き、寄り添うことでその苦しみを和らげようとしているのかもしれません。
文福の経験
文福自身も保護犬であったことから、入居者やその家族の苦しみや孤独を理解し、寄り添うことができるのではないかと考えられています。また、文福は特別養護老人ホームで暮らす中で、多くの入居者と接してきました。その中で、死期を悟った入居者の様子や、その家族の姿を目にしてきたのかもしれません。
文福(看取り犬)どこの老人ホーム?
文福はどこの老人ホームかというと、「さくらの里山科」という特別養護老人ホームです。
介護保険指定事業所番号 1471904613
事業・定員 介護老人福祉施設・100名、短期入所生活介護・20名
所在地 〒238-031 横須賀市太田和5-86-1
連絡先 TEL:046-857-6333 ●FAX:046-857-7799
設立 平成24年4月1日
■アクセス
JR横須賀線「衣笠駅」下車~京浜急行バス「衣笠十字路」バス停より三崎・長井行方面バス乗車、「北武」バス停下車徒歩15分
まとめ:文福(看取り犬)とは?どこの老人ホーム?
文福くんは、神奈川県横須賀市にある特別養護老人ホーム「さくらの里山科」で暮らす「看取り犬」の一匹です。なぜ彼が人の死期を悟り、20人以上を看取ったのか、そしてどのように高齢者とペットの関係が深まっているのか、それについてご説明いたします。
文福くんは、推定14?15歳の雑種犬で、特別養護老人ホーム「さくらの里山科」にやってきたのは2012年4月のことです。彼は元々保健所で殺処分になる寸前でしたが、動物保護団体「ちばわん」によって保護され、施設長の若山三千彦さんに引き取られました。
「さくらの里山科」は高齢者とペットが一緒に入居できる日本初の特別養護老人ホームで、若山さんが教員だった頃に介護の現場に入り、犬や猫と同伴入居できる施設を開設することを決意しました。これは、高齢者がペットと共に生活できる場が少ない中で、その望みをかなえるためのものでした。
文福くんは施設に入って2年後、特定の入居者が亡くなる時期を察知し、その方の最期まで優しく寄り添う「看取り犬」として活動を始めました。その行動は偶然ではなく、20人以上の入居者を看取るなど、その共感性と高い理解力が注目されています。
文福くんが「看取り」に気づいたのは、ある入居者の部屋の前でうなだれていたときでした。その入居者が亡くなる3日前には、文福くんはその方のベッドの脇に座り込み、最期まで寄り添っていました。文福くんは、死期を悟るだけでなく、明確な意思でその人に寄り添い、安らかな最期を迎えさせていたのです。
「さくらの里山科」では年間30名が亡くなり、その中でもユニットごとに数名が亡くなることがあります。文福くんはその中で20人以上の入居者を看取り、その優れた共感性が入居者やスタッフにとって心の支えとなっています。
なぜ文福くんが死期を悟り、最期まで寄り添うのかははっきりとはわかりませんが、彼の高い共感性や人をよく見る力が、高齢者たちの心に寄り添い、安らぎをもたらしていることが伺えます。そのため、「さくらの里山科」では、文福くんを信じ、その行動を尊重し、高齢者たちの最期を温かく迎えられる環境づくりが行われています。