「沈黙の艦隊」は原子力潜水艦「シーバット」が独立国「やまと」を宣言するという架空の戦記マンガ。
コミック(全32巻)の累計発行部数は2500万部以上の人気作ですが、沈黙の艦隊の最後・最終回ネタバレは?
沈黙の艦隊の最後・最終回ネタバレは?
「沈黙の艦隊」の最後・最終回は簡単にまとめると次のとおりです。
・「やまと」←沈没(米軍の攻撃で)
・海江田四郎←植物人間(国連の演説中に狙撃)
・深町洋←沈黙の艦隊オブザーバー?
・竹上首相←総理まま
・ベネット米大統領←大統領まま
・各国政府・国連←政府そのまま、国連は沈黙の艦隊容認
・核弾頭←やまとの核弾頭は存在せず
海江田艦長は国連総会に出席を果たし核の先制使用を監視・懲罰する沈黙の艦隊の成立を提案しますが、その壇上で狙撃されてしまいます。
すぐに病院へ運ばれましたが、「脳死状態」になり、回復の可能性は限りなく0に近いと診断されてしまいます。
が、彼の心臓は強く脈打っており、この心音がTV中継で流されました・・
海江田が残した超国家原潜艦隊(沈黙の艦隊)は旗艦が「やまと」からイギリス艦「タービュレント」へ移されて、
総会の最中に「やまと」は軍需産業マフィアに動かされたアメリカ海軍の奇襲攻撃を受け、ニューヨーク沖に沈没したため。しかしその際やまと艦内に国連特使として同乗していた深町らの行動によって「やまと」乗組員は全員無事。その寸前に放たれた魚雷もまた、核弾頭ではなかった
「やまと」は、核攻撃に対しては核を、通常攻撃に対しては・・・、という沈黙の艦隊の行動を実地に見せつけることになりました。
総会で「沈黙の艦隊」は否決されたものの、「すでに存在している」艦隊であるとして、「世界の核廃絶のその日まで活動を続ける」と声明を出し、艦隊の「寄港」を求められたいくつかの世界各国の都市の中から、とりあえずオーストラリアのシドニーを選び、出港していきました。
テロリストの凶弾に倒れた海江田は意識不明の植物状態となり、ニューヨークの病院で眠り続ける。そしてベネットはようやく、核だけが残ってしまった世界の平和を見つけ出そうとする海江田の真意を理解する。
その後の国連総会で、ベネットは沈黙の艦隊を否定、アメリカ主導による世界の核廃絶プログラムの提案を行う。
国連はベネットの提案を可決し、沈黙の艦隊の成立を否決した。しかしすでにおもな原潜の艦長たちによって、沈黙の艦隊は成立していたのだ・・・。
21世紀に向けて核がのこってしまったこの世界を導くために、ニューヨークの病室で力強い心拍をメッセージとして眠り続ける海江田四郎を離れて、ベネットは大統領として、深町や原潜の艦長たちは沈黙の艦隊の一員として、それぞれの有るべき場所に戻ってゆく・・・・
深町艦長は艦隊に残らず、海江田の収容先の病院へ「会いに行く。友達だからな。」と、脚を運びます。
(そこで民衆の一人から銃撃を受けますが、傷は軽微なもので済みました。)
そして、深町は海江田から昔言われた言葉を思い出しながら、「・・・政治家にでもなってみるか!?」などと考えています。
そこでニューヨークの場面は終わり、エピローグとして海江田艦長の実家で彼を待つ妻と息子の図が描かれ、物語は幕を閉じています。
「やまと」を巡って戦ってきたベネットと海江田。
「そのベネットが率いる常設軍で世界平和を目指す世界政府」
「一方、海江田が残した沈黙の艦隊は核兵器使用を抑止し核廃絶を目指す」
両方がセットになって世界統一政府、核兵器廃絶を目指していく。そんな壮大な最後を迎えることになりました。
沈黙の艦隊のその後は?
最後のコマを「脳死状態となった海江田の志が、彼の息子に託された」と読むことも出来なくはないですが、今までのところ、これがどこかで「回収」されてはいないと思います。
あのラストは原子力潜水艦を操るテロリスト(少なくとも、諸外国はそう見ていた)として世界を震撼させた怪物・海江田が、その実、島の住民や家族から愛されている「普通の人間」だったということを表現したかったのではないでしょうか。
元「やまと」クルーは沈黙の艦隊に参加している各国の原潜に分散して収容され、山中副長は確かイギリス原潜「タービュレント」のストリンガー艦長の副長になっていたと思います。
沈黙の艦隊から分かれた深町はどうなるかは最終巻では描かれていなかったと思いますが、確か最後に「政治家にでもなってみるか」と言っていたと思います。