映画「名探偵コナン 天国へのカウントダウン」最後のシーンで、ビルから車で爆発の力を借りて脱出することは可能?
灰原哀の計算は正しいのでしょうか?
天国へのカウントダウン|最後の灰原の計算・車の空気抵抗は?
映画「名探偵コナン 天国へのカウントダウン」最後のシーンで爆弾の仕掛けられたツインタワービルから助かるために、A塔の75階に取り残されたコナンたちは、隣のB塔の69階に車で飛び移らなければいけないというピンチを迎えています。
高低差20mがあり距離は60mもありましたが、灰原哀は
「ビルの間は50メートル。飛び移るという事になれば、60メートルって所ね。隣のビルとの高低差は20メートル。地球上の物体は、空間では水平方向に同じ速度で進むけど、下向きには重力により、決まった割合で速度を上げながら落下して行くの」
と計算上は飛び移ることができると主張。
20メートル落下する時間を求める式は、加速度の定義により
s=(1/2)gt^2
t=√(2s/g)
t=求める時間(s)
g=重力加速度=約9.80m/s^2
h=落下距離=20m
これを式に当てはめると
2.02秒
「つまり、20メートル落下するのに約2秒。2秒で60メートル進まなくてはいけない。という事は、1秒で30メートル。時速に置きかえると、108km/h」
灰原哀が求めた計算によると、時速108キロでビルから飛び出す必要がありますが、ビル内は狭く加速距離が足りない。
そこで、爆風と同時に飛び出すというアイデアが飛び出し、それが実現しました。
天国へのカウントダウン|最後の脱出は不可能?
映画「名探偵コナン 天国へのカウントダウン」最後のシーンで、ビルから車で爆発の力を借りて脱出していますが、物理法則に関しては、一応計算式で理論的に求めている設定なので、あくまで「理論的には」可能でしょう。
ただし爆風と同時に飛び出すのは現実的に言えば無理に等しいものがあります。
例え、コナンくんの強運で同時に飛び出せるというミラクルが起こったとして、
・コナン達が車内で移動すると計算にはなかった変数が生じる
・実際に灰原哀は車から振り落とされそうになり、光彦が腕1本で掴んでいる
・その結果、灰原哀の空気抵抗が生じやはり最初の計算とは食い違ってくる
ということで、ビルに激突もしくは逆にビルを通り越してしまい地上に落下していた可能性もあるでしょう。
天国へのカウントダウン|最後の車のメーカーはフォード・マスタング
映画「名探偵コナン 天国へのカウントダウン」最後のシーンで、隣のビルに飛び移った際の車の車種はフォード・マスタングです。
ツインタワーで行われていたパーティーでは余興ゲームの景品で小五郎が(偶然)的中させていました。
ちなみにフォードは2016年下半期に日本市場を撤退しています。
マスタングとは北アメリカ大陸で野性化した馬の名称ですが、車種名の由来について第二次世界大戦後期に活躍したノースアメリカンの戦闘機であるP-51 マスタングにイメージを重ねたとも言われているそうです。