テレビ番組「世界が騒然!本当にあった?衝撃ファイル」ではコロラド州で失踪したシンシア(Cynthia McLuen)の失踪殺人事件(コールドケース)が紹介されました。
■放送内容「世界が騒然!本当にあった?衝撃ファイル」
1982年、アメリカ・コロラド州。5歳の娘と暮らしていた22歳女性が失踪、人気のない墓地で遺体となって発見された。警察の捜査で、元恋人や墓地近くで暮らす男が容疑者として浮上するも、証拠がなく未解決事件となってしまう。しかし3年後、稀代の名刑事が特命の再捜査班に着任したことで事件が動き出す。そして、この名刑事が探し出した容疑者は、前代未聞のシリアルキラー“連続殺人鬼”だった…。
シンシアの失踪殺人事件(コロラド・コールドケース)の経緯
1982年当時、22歳のシンシア・マクルーエン(Cynthia McLuen)は娘のステファニーを育てるシングルマザー。
コロラド州コロラドスプリングスのウインタ・ガーデンズ・ショッピングセンターにある薬局チェーン「ウォルグリーン」で、美容師として働いていました。
1982年12月8日の夜、シフトが終わる少し前に、彼女は車を暖めたり、フロントガラスの氷を削ってから帰宅することにしましたが、それっきりにシンシアが生きている姿を誰も見ることはありませんでした。
警官が駐車場をパトカーで通りかかったとき、放置されたようなシンシアの車を見つけエンジンがかかっていて、ライトも点灯していたが、彼女の姿は見当たりませんでした。
こうして、シンシアさんの捜索が始まった。その日のうちに、数キロ離れたホリデイ・インの裏でシンシアの服が発見されます。
その6週間後の1982年1月18日、ジョギングをしていた人が、フェアビュー墓地の林の中で、凍りついたシンシアの裸体を発見しました。
シンシアはレイプされ、頭を殴られ、遺体には合計25回も刺された箇所もありました。
シンシアの失踪殺人事件(コロラド・コールドケース)の犯人や動機は?
現場には決定的な証拠がなく、シンシアをら生むような人物もいないため、捜査はすぐに行き詰まります。
コールドケース(未解決事件)とされてきましたが数年後に事件が再会されると、すぐにシンシアが一連の連続殺人犯(シリアルキラー)の被害者である可能性が浮上。
シンシアの失踪・殺害から3年後の1985年
そして1985年、コロラド・スプリングスに住んでいた男、ジェームズ・ラマー・ローズがフロリダでシンシアを殺害と同じような犯罪を犯していることを知った刑事が、ローズを事件の容疑者ではないかと疑いを持ちます。
捜査官がフロリダに飛んでローズに質問したところ、ローズはあっさりとシンシア殺害を自供します。
ローズは、シンシアが働いていたウインタ・ガーデンズ・ショッピングセンターで同じく働く妻を迎えに行った際、駐車場にいるシンシアを拉致し、強姦して殺害したとのこと。
死刑を避けるため、ローズは1986年2月に第一級殺人の罪を認め、裁判官に「被害者の家族をこれ以上苦しめたくないので、罪を認めたい」と証言。
判事はローズに1986年2月、仮釈放のない終身刑を宣告。
シンシアを殺害したローズはフロリダ州ブラッドフォード郡にあるフロリダ州刑務所に収監されており、第一級殺人未遂と性的暴行の罪で6つの終身刑と420年の刑に服しています。
シンシアの失踪殺人事件(コロラド・コールドケース)のジョー・ケンダとは?
コロラド州のコールドケースとされたシンシアの失踪殺人事件を解決へと導いたのは、ジョー・ケンダという伝説的な刑事です。
ジョー・ケンダはコロラド・スプリングス市警の元刑事警部補で、23年間のキャリアの中で387件の殺人事件に関わり、356件を解決し、解決率は92%に達しています。
アメリカ人気の犯罪ドキュメンタリー番組「Homicide Hunter」シリーズの監修・出演もしているのでちょっとした有名人でもあります。
コロラド・スプリングス市警(CSPD)で在職中は殺人課の刑事として19年以上働き、最終的には殺人課を率いるポジションについています。
退職後は1998年から10年間、特別支援学校のバス運転手として働いていましたが当時、アメリカの犯罪を再現した台本のないシリーズが人気を博していました。
新しいテレビ番組の企画を考えていてプロデューサーがコロラドスプリングスに住んでいて地元のテレビ局で働いていたこともあり、ジョー・ケンダが重大犯罪課を担当していたことも知っていました。
そこでジョー・ケンダに白羽の矢が立てられ、彼の殺人担当刑事としてのキャリアをテーマにしたテレビシリーズが放送されることになります。