自由研究のテーマとしてでんぷんを使うものがありますが、どういうまとめ方をするのが良いんでしょうか?
でんぷんの自由研究では光合成について調べた結果をまとめるのが一般的ですが、ヨウ素液を使った他のまとめ方はあるんでしょうか?
でんぷんの自由研究のまとめ方は?光合成・ヨウ素液
たとえば「光の強さと光合成の関係」といったテーマの自由研究では光合成によって生成されるでんぷんの量を調べるまとめ方が一般的でしょう。
光合成とは植物の働き 光合成とは、植物が光(太陽光)のエネルギーを利用して、水と二酸化炭素からデンプンなどの養分を作り、酸素を放出することです。
光合成と光の強さ 光合成は光の強さに応じてさかんになり、作り出されるデンプンの量も、放出される酸素の量も多くなります
日光に当てておいた葉と、日光を当てていない葉の2枚を採取して、エタノールと熱湯で脱色。
脱色した葉にヨウ素液をかけて、でんぷん反応があるかかどうかを観察します。
この時、でんぷん反応の色が出るのに10~20分ほどかかる場合があるので、反応が出るまでの様子も記録しておくようにしましょう。
稲の葉っぱなど、反応しない葉っぱもあるので注意が必要ですが、でんぷんが生成された植物と生成されなかった植物の違いを自由研究でまとめるのも良いでしょう。
また、ヨウ素液で野菜のでんぷん反応を実験するなら代表的なのはジャガイモですね。
比較したいのなら簡単に手に入る米、小麦、砂糖、サツマイモ、タマネギ、大根、にんじんコショウ、塩などでしょうか。
植物は葉で光合成してできた糖は、日中はデンプンの形で葉緑体にためられている。
夜になってデンプンをショ糖の形に変え師管からあちこちに運ぶ。
どこに運ぶのかということと、運んだ先でどういう形に変えるかということは植物の種類によって違う。
つまり光合成産物をどこにどういう形にして蓄えて置くかは植物の種類によって違う。
ジャガイモは茎にデンプンを蓄えて栄養生殖する。
サツマイモは根にデンプンを蓄えて栄養生殖する。
イネやトウモロコシは種子の胚乳に主としてデンプンを蓄えて、次世代の繁殖を目指す。そういう傾向がある植物を人間が強調するように改良した。
マメ科植物は種子の子葉にデンプンのほかタンパク質を多く含んだものを蓄える。
アブラナの種子は油が多い。
モモ、ナシはもともとは動物散布種子だから、動物に甘みを与え種子を散布してもらうというもので、子房に果糖を蓄える。
(人間が改良して甘みと大きさが限界まで強調されている)
タマネギやユリは鱗茎の形で栄養分を蓄えて栄養生殖する。タマネギの成分はデンプンばかりではない。
ピーマンやナスは種子を作ればよいというもので特に栄養分を蓄えるということはないと思う。人間がピーマンの実やナスの果肉部分を強調した改良を加えただけだろう。
なぜピーマンやナス、玉ねぎ、桃、梨にはでんぷんがないのですか?→植物がどこに何を蓄えるかは種類により異なる。デンプンを蓄える植物は植物の中で少数派である。
なぜデンプンを蓄えないかと言うが、それは植物がそういう性質だからだというほかない。
植物はそれぞれ一番繁殖と生育に適したと思われる形に、光合成産物をつくりかえてそれぞれの所に蓄えている。デンプンに変えるだけが繁殖に有利だということではない。
ジャガイモなどのやり方はジャガイモの原産地では適合的だったが、他にも色んなやり方がある。
ちなみに、ヨウ素デンプン反応はデンプン分子のらせん構造の内部にヨウ素分子が入り込むことで呈色がおきます。
デンプンには厳密にはその結合のしかたによって、大きく2種類
アミロース(直鎖状の構造)
アミロペクチン(枝分かれ構造)
があり、アミロースの水溶液は濃青色、アミロペクチンの水溶液は赤紫色を示しまます。
通常のデンプンには両者が含まれているため、2つの色が混ざり合った、青紫色を示すことが一般的です。