鳥(カラス)や猿は電線に乗ってるのになぜ感電しないんですか?
電線は被覆されてるとはずなのに、人間が電線に触ると感電するのは何故なんでしょうか?
電線で感電しない理由はなぜ?鳥や猿は人間の条件は?
感電とは体に(ある程度の)電流が流れた結果生じ、電気は人間の身体を流れます。
被覆された電線は確かに電流が流れにくい物質で被覆(絶縁)されております。
しかし「流れない」のではなくあくまでも「流れにくい」です。
この流れにくさ(抵抗)があってもこれを打破する力(電圧)が大きい場合には感電することになります。
20万ボルト以上の超高圧送電線に片手でぶら下がった場合、電気は、身体に伝わり、身体の湿った表面から大気に放電します。即ち、高圧電流が身体を流れるという訳で、もちろん感電します。
一本の電線に両手でぶら下がった場合、電気はキルヒホッフの法則という法則通り、例えば右手から肩を経て左手、そして電線へ通過します。ただし、人間の身体を電気が流れるとはいったものの、電線に比べると遥かに抵抗が大きいので、流れる量は僅かです。身体を通過する電流の量は、電線の電圧に比例します。
人間も電線の触れ方によっては感電します。特にたれさがった電線に触れるのは非常に危険です。最悪の場合は死に至ります。決して触らないでください。
鳥は電線に止まっているのになぜ感電しないのかというと理由はごく微弱な電気しか流れないので、何も感じていないはずです。
鳥が両脚で電線に止まった場合、電線に対して電気回路で言う「並列つなぎ」になり、原理的に並列は抵抗が小さい方によりたくさんの電流が流れます。つまり電線の抵抗のほうがうんと小さいことから電線の方により多くの電流が流れます。
但し、超高圧送電線に止まった場合はどうなるか、これについては、ごくまれに、鳥の死骸が落ちていたという話を聞きますが、感電によるものなのか、別の理由によるものなのか、判りません。
また複数の導体(電気をよく通すもの)相互の間には「静電容量」なるものが存在します。
この静電容量は通常非常に小さいものですがこれは交流電気の場合の抵抗に相当します。
したがって高圧(交流)電気の場合は電線に近づいただけで感電します。ご注意下さい。
この静電容量は直流を通しませんがこれらの導体間に初めて電圧をかけるときに「充電電流」が短時間流れますので
これも直流電圧が高い場合には当然(充電電気の流れる間だけ)感電します。
いづれにしても安易に電線には触らないようにして下さい。
地面の電位が0Vなのに対し、電線の電位は100万Vですから、そのとても大きい電位差のせいで、人間の足先から空気中を経由して地面へと電流が流れることもあります。
電線、人間、空気、地球の直列つなぎです。この場合感電します。