アルバス・ダンブルドアの妹の名前はアリアナ・ダンブルドア(Ariana Dumbledore)。
「ハリーポッター」シリーズではすでに故人だったため名前すら登場しませんでしたが、ファンタスティックビーストではダンブルドア兄弟の一人として重要人物の一人となっています。
クリーデンスの妹がアリアナ?
クリーデンスの養母(体罰をしていた女性)メアリーは、3人の孤児を養子にとっていました。
クリーデンスの他にはチャスティティとモデスティという2人の養女。
同じ養母に育てられた血の繋がらない妹ということになります。
またティナが「彼を”一番”いじめていた」と言っていたようにクリーデンスは鬼畜そのものの養母から庇って代わりに折檻を受けようとしてました。
クリーデンスがその力を放出したのは、少女が事実を話してクリーデンスが身代わりに折檻を受けるのを止めようとしたときでした。
メアリー・ルーは養育の傍ら、クリーデンスの魔力を抑えようと彼に精神的および肉体的な虐待を加えていました。
メアリーは過激な反魔法族団体、新セーレム救世軍のリーダーをしていたマグルでもあり、クリーデンスの実母のことを「邪悪で異常な女」とののしっていたことから魔法使いであると知っていたようです。
クリーデンスにも魔法の力があるであろうことは予測していたとみられ、執拗に虐待していました。
この日常的な虐待のせいでクリーデンスはやがてオブスキュリアルとなっていきます。
ちなみに、ファンタスティックビーストで、養母が死んでしまったのはすべて、(パーシバル・グレイブスに成り済ました)グリンデルバルドが仕掛けた罠であり策略でした。
半妖精の乳母から真実を語らせず、口封じの為に殺した事で行き場も無くなったクリーデンスを「レストレンジの墓場」まで行かせ、自分の手中に収める為だった、と考えます。
クリーデンスを攻撃するはずの呪文が当たった訳ではありません。
何せ、尾行したその魔法使いはイギリス魔法省から「殺せ」と命じられた身ながら、グリンデルバルドの悪に染まった二重スパイですから、殺しては新たな主に背く事になる。
グリンデルバルドの目的は、自分の言葉でクリーデンスの出自を明かす事。それが嘘か真かは我々には分かりません。
しかし、クリーデンスは信じてしまった。
グリンデルバルドの目的は達成されたことになります。
ダンブルドアの妹はアリアナ
ダンブルドアの妹・アリアナは心優しい少女だったが、6歳のころに魔法を使っているところをマグルの少年たちに見られ、暴行を受ける。
それが原因で精神的に不安定となり、自分を抑えきれなくなると感情が爆発し、魔力が暴走する「発作」を起こすようになった。
おそらくはアリアナもオブスキュラスだと思われます。
グリンデルバルトが執拗にオブスキュラスを探していたのでアリアナのこともあり、そういうことだと思います。
それを隠すため、一家はゴドリックの谷に引っ越し、アリアナは軟禁状態に置かれた。
14歳のころアバーフォースが留守のあいだに「発作」を起こした彼女を静めることができず、母のケンドラが死亡。残されたアルバスとアバーフォースはどちらがアリアナを世話するかで争ったが、結局はアルバスが妹を世話することになった。
しかし数週間後にグリンデルバルドがゴドリックの谷に訪れたことで、アルバスはグリンデルバルドと行動をともにするようになる。その後、グリンデルバルドとアルバス、アバーフォースのあいだで暴力による争いが起こり、この最中に「発作」を起こしたアリアナは、誰かが放った呪いによって命を奪われる。3人が気づいたときには、彼女は息絶えていた。
アルバス・ダンブルドアの父親は最愛の娘・アリアナを傷つけられた怒りからその3人に復讐しようとし、その罪でアズカバンに投獄されてしまいます。
もちろんアルバスはアリアナを妹として家族として大切に思ってはいたのですが、若く才能にあふれ、最も血気盛んだった頃だったダンブルドアは、妹の世話で身動きが取れず、その才能と力を存分に発揮できないことに不満を感じてしまいます。
そんな中、彼はのちに稀代の闇の魔法使いとなるゲラート・グリンデルバルドと出会い、自分と同じく傑出した力を持つ彼に心酔していきます。
(作者は後のインタビューの中で、ダンブルドアには同性愛の向きがありグリンデルバルドに愛情も感じていたと発言しています)
ある時グリンデルバルドによって死の秘宝を集めマグルを支配するという計画を持ちかけられたダンブルドアは、彼に心酔するあまり盲目となっていたためにその計画に夢中になり、より一層妹をないがしろにしてしまいます。
兄の妹への態度に怒りを覚えていたアバーフォースは二人の計画に反発。
やがてダンブルドア・アバーフォース・グルンデルバルドの三つ巴の争いに発展していまいます。
もめあう中、3人の中の「誰か」の呪文がアリアナに命中。アリアナは命を落としてしまいます。
それをきっかけにグリンデルバルドはダンブルドアのそばを去り、のちに闇の大魔法使いとなり再び対峙するまで二度と会う事はありませんでした。
それから後のアルバス・ダンブルドアは、教師として大魔法使いとして活躍する一方で、「自分の術が妹に当たり死なせたのではないか」という恐怖と、己の力と友に心酔するあまりに妹をないがしろにしたことへの後悔、妹を死なせてしまった事への罪の意識、そして妹の死の悲しみを背負い続けていたのです。
「みぞの鏡」の虜となるほどに。
ダンブルドアがハリーに死の秘宝や過去、秘密の全てを話さなかった理由もここにあります。
最愛の教え子に同じ過ちを犯してほしくなかったのです。