「ニワトコの杖」はハリーポッターの世界で最強の杖とされていますが、ニワトコの杖の歴代の持ち主(所有者)は?
「ハリーポッターと死の秘宝」でニワトコの杖の真の持ち主・所有者(所有権)がなぜハリーになるんでしょうか?
マルフォイではなく最後にハリーの持っていた杖がなぜニワトコの杖なんでしょうか?
ニワトコの杖の持ち主(所有者)なぜマルフォイじゃない?
ハリー・ポッターはマルフォイの館で杖を奪ってからドラコの杖を使うようになり、最後のヴォルデモートとの戦いで使っていた杖もドラコマルフォイの杖でした。
ゴドリックの谷から逃れるとき、ハリーの杖は折れました。でもハリーは折れた杖を捨てる気になれず、ずっと持ち歩いていました。
小説「死の秘宝」24章、ビルとフラーの家でハリー・ポッターたちがオリバンダーと話す場面があります。
ハリーはドラコのものだった杖をオリバンダーに見せて、自分がこの杖を使っても安全かと尋ねます。
オリバンダーは、ハリーがドラコからこの杖を奪ったのなら、今はハリーのものだと言います。
「克服された杖は、通常、新しい持ち主に屈服するものじゃ」と。
次に31章、必要の部屋の場面でドラコはハリーに「お前が持っているのは、僕の杖だぞ、ポッター」と話しかけています。
ハリーがずっとドラコの杖を使っていたことがわかります。
そして、36章、戦いが終わったあとで、ハリーは自分の折れた杖をニワトコの杖を使って直します。この場面、映画では省略されていました。
ちなみに、ニワトコの杖の持ち主(所有者)については、まず、ダンブルドアが死ぬ前にドラコを新しい杖の持ち主と認識しますが、その後、ハリーがドラコを倒したことから、ニワトコの杖の所有権はハリーに渡り、ハリーポッターが真の持ち主(所有者)となりました。
ニワトコの杖の持ち主(所有者)・所有権については、ニワトコの杖を実際に手に持っている者と、ニワトコの杖が忠誠を誓う主人が、それぞれ別にいることが前提となっています。
ニワトコの杖はダンブルドアからヴォルデモートの手に渡ってしまいますが、ただを持っているだけにすぎず、所有権はなかったことから(ニワトコの杖に真の持ち主(所有者)として認められていなかったから)杖の力を十分に発揮することは出来ていませんでした。
杖が忠誠を誓う主人、つまり所有権のある真の所有者(持ち主)は、作中でも移り変わっています。
ニワトコの杖は常に勝利者の手に渡る性質があります。
ダンブルドア→ドラコ→ハリー
と流れます。
過去の出来事を省いて現在だけでみると、最初に持っていたのはダンブルドア。彼は死の直前にドラコに武装解除をかけられています。ドラコはトドメを刺すことは出来ませんでしたが、この時点ですでにニワトコの杖に認められて新たな主人となっていました(実際ダンブルドアは反撃不能なので、ドラコが事実上勝利)。
武装解除の件を知らないヴォルデモートは、トドメを刺したスネイプこそが主人になっていたと誤解し、殺害に至ります。スネイプから忠誠がヴォルデモートに移ると思いきや、スネイプは杖の忠誠問題に無関係だったために変化無しでした。
そして「死の秘宝」にてハリーはドラコに武装解除をかけることに成功します。ここで杖の忠誠はドラコからハリーへ。ドラコはニワトコの杖の主人であったことを知らずにその役目を終えます。
最後のハリーとヴォルデモートの一騎打ちの時点では、
ニワトコの杖を実際に手に持っている者→ヴォルデモート
ニワトコの杖が忠誠を誓う主人→ハリー
となっています。
ヴォルデモートは杖の忠誠を得ていないので死の呪文が上手く機能せず、またニワトコの杖自身が真の主人であるハリーに攻撃することを拒んだため、ハリーに死の呪文が効きませんでした。
最後の最後で、ニワトコの杖は無事、勝利者であるハリーの手元に。所有と忠誠を両方揃えたハリーこそが、ニワトコの杖の最強たる能力をフルに使用できる唯一の存在となりました。
それでやったことが「折れた自分の杖の修理」というわけです。
ちなみに、ダンブルドアはニワトコの杖をスネイプに託していましたが、所有権を目的にスネイプがヴォルデモートに葬られることをあらかじめ予想していた可能性言ついては、おそらくはNOだと思われます。
この時点ではおそらくヴォルデモートはニワトコの杖の存在を知らなかったと思われるからです。
もし知っていたら、もっと早くにグリンデルバルドのところへ行き着いたはずですから。
それにヴォルデモートと直接接触しているスネイプからヴォルデモートの様子を聞いていれば、ヴォルデモートがニワトコの杖に関心をもっていないこともダンブルドアにわかっていたんじゃないかと思われます。
ダンブルドアはスネイプに「適切な時期が来たらわしを殺してくれ」と自分を葬ってくれるよう頼みますが、その意図の中には、ドラコをヴォルデモートから守るというものもありました。
もし仮にスネイプではなくドラコがダンブルドアを倒していた場合、ヴォルデモートがニワトコの杖を完全に自分のものにするために殺したのは、ドラコになるはずでした。
ニワトコの杖の歴代の持ち主・所有者(所有権)は?
ニワトコの杖の歴代の持ち主・所有者(所有権)については、ハリーポッターの作中で確認できるのあh、
グレゴロビッチ
グリンデルバルド
ダンブルドア
ドラコマルフォイ
ハリーポッター
と移り変わっていきます。
まず、グレゴロビッチがどうやってニワトコの杖を入手したのかは作中では触れられていないので不明です。
グリンデルバルドはグレゴロビッチからニワトコの杖を盗むと、その力で最強の魔法使いの名をほしいままに力をふるっていいましたが、ダンブルドアとの決闘に敗れています。1945年のことです。
ハリーポッターのスピンオフとなる「ファンタスティックビースト」で明らかになりますが、実は、グリンデルバルドとダンブルドアは若い頃は大の親友でした。
二人ともとても賢くそして野心に満ちていて、自分たちが圧倒的な力をつけることで、マグル界を含むすべての世界の指導者となり、「より大きな善のために」世界を支配し導くということを夢見ていたのでした。
そして二人がその力をより強大なものにするために求めたのが、集めた者は「死を征する者」となることができる「死の秘宝」でした。
この恐ろしい野望からダンブルドアの目を覚まさせたのは妹・アリアナが不慮の事故で命を落としてしまったことから。
グリンデルバルドとの旅行を計画していたダンブルドアを弟のアバーフォースが責めたことで、グリンデルバルドが激昂し三つ巴の決闘になりました。
そして誰かの呪いが命中してしまったのでしょう、アリアナは死んでしまっていました。
結局グリンデルバルドはその場からずらかり、1945年の決闘まで二人は顔をあわせることはありませんでした。
決闘後、グリンデルバルドはヌルメンガードという監獄に収監されていましたが、ハリーポッターの7作目「死の秘宝」にてヴォルデモートに殺されてしまいます。
ニワトコの杖を追っていたヴォルデモートはグリンデルバルドに杖の在り処を訪ねますが、グリンデルバルドは最期まで口を割らずに息絶えます(映画では何故かあっさり白杖しています)。
ちなみに、ハリーポッターシリーズで「グリンデルバルド」という名前が出たのは原作1巻の序盤の序盤。
何気なくサラッと記述されているだけでしたが、それが最終巻のキーパーソンだったという壮大な伏線となっていました。