赤い炎と青い炎では何が違うんでしょうか?温度?
赤い炎と青い炎にはどのような違いがあるのでしょうか?
赤い炎と青い炎の違いは温度?
赤い炎と青い炎の違いは主に温度です。
光(電磁波)は、エネルギーの高い方が波長が短くなりますが、可視光では紫(380~450nm)・青(450~495nm)・緑(495~(495~570nm)・黄(570~590nm)・橙(590~620nm)・赤(620~750nm)の順に波長が長くなって行きますから、同じ強度の光なら青い光の方が高エネルギーになります。
惑星では青いほうが赤いほうよりも高い温度ですがガスこんろやガスバーナーでは、もっとも青いところ(ガスの噴出口に近いところ)は炎心とよばれ300℃ぐらいで温度がもっとも低く、その外側の薄青色の内炎は800℃ぐらいで、ほとんど色がない外炎が1600℃ぐらいで温度がもっとも高くなります。
LPガスは、青い炎でも1500~2000℃くらいですが、太陽は、赤い炎でも6000℃~数万℃なんてことになります。
ガスバーナーの炎は青いのが理想ですが、ガスか空気のどちらかが不足している場合は赤(橙)の炎になります。
赤い炎は酸素不足なためものを近づけるとススが付きます。つまりガスが完全燃焼してないのです。ここに酸化した金属表面を触れさせると表面の酸化膜を還元する事ができるので、還元炎と呼ばれます。
逆に青い炎はガスが完全燃焼し、酸素の方が少し多い状態です。なので金属を触れさせると逆に酸化するので酸化炎と言います。
空気の混ぜ具合を上げていけば、赤→青→青白の順で高温になっていきます。
調節やバーナーの種類によりますが当然完全燃焼している青色の炎だとガラスや石英を溶かせるので、1000~1500℃くらいでしょう。
ちなみに、炎と言うのはプラズマです。原子、分子から電子が脱離しイオンと電子が等価で存在しています。即ち電子配置は励起状態な訳です。
励起状態にもエネルギー毎に色々あり、電子状態によって発光スペクトルが変化します。色のエネルギーは、赤橙黄緑青藍紫の順で赤が一番エネルギーが低く紫が一番エネルギーが高くなります。エネルギーが高い程電子は高い準位に励起されている事になります。
■恒星のスペクトル分類
星のスペクトルを写真に写す作業は、1872年にヘンリー・ドレーパーが始めていました。4年後にドレーパーが死去すると夫人が望遠鏡をハーバード大学へ寄付、ハーバード大学のピカリングはドレーパーの意思を次いで撮影を続けました。アニー.J.キャノンら十数人の女性が写真を顕微鏡で調べて分類する作業にあたりました。キャノンは、1分間に3つの星を分類するというほどの早さで、1917年までに220000個の星のスペクトルを調べました。そして1918年から「ヘンリー・ドレーパーのカタログ」が出版されました。
キャノンが整理したOBAFGKMRNSというスペクトルの順番について、後にH.N.ラッセルは、
Oh,be a fine girl; kiss me right now,sweet.
という名文句をつけました。
星は、質量が大きい星ほど高温で明るく青く光りますが、燃料の消費が早いので短命です。太陽を代表とするG型の星はおよそ100億年間安定して輝き続けます。ベテルギウスのように肉眼で見える赤っぽい星の多くは、赤色巨星という大きく膨張した低温の星です。