9月11日の未明に発射予定だったH2Bロケット(こうのとり)が打ち上げ中止となりました。
H2Bロケット(こうのとり)はすでに発射台に設置され、
エンジンの燃料にも添加されたようですが、発射台から出火が見られたため、
打ち上げは急きょ延期となった模様です。
H2Bロケット(こうのとり)の火災原因は?発射台がなぜ出火?
宇宙飛行士のための食料や飲料水、衣料などを搭載していたこうのとり8号を乗せて、
H2Bロケットが9月11日午前6時33分に打ち上げが予定されていたものの、
3時10分ごろに火災発生を確認。
ロケットの周辺に炎が見え黒煙が広がる様子が遠くからでも目視できたようで、
H2Bロケット(こうのとり)の打ち上げを担当していた三菱重工から、
午前4時過ぎにH2Bロケット(こうのとり)打ち上げ中止が発表されました。
H2Bロケット(こうのとり)は、航空研究開発機構(JAXA)と三菱重工業が合同で、
国際宇宙ステーション(ISS)に物資を輸送するミッションがありました。
宇宙飛行士がISSで過ごすために必要な生活物資の他、
- ISSで使うバッテリーなど
- ソニーコンピュータサイエンス研究所などが開発した「光通信システム」の実験装置
- ISSから放出する超小型衛星
- 日本実験棟「きぼう」での実験に使う細胞培養装置
などなど合計で約5トンもの物資を積んでいました。
今回は、移動式の発射台からの火災発生が打ち上げ中止の原因でしたが、これまでのH2Bロケット1~7号機の打ち上げでも使用されてきたものです。
発射台には、打ち上げの際にロケットのエンジンから出る炎や煙を逃がす目的の穴が空いているものの、現時点では、この穴の付近で火災の火元とみられているようです。
なぜ火が出てしまったのか?出火原因はまだ発表されていないので、
詳しい情報が入り次第、ブログに追記する予定です。
火災が原因で中止となったH2Bロケット(こうのとり)の打ち上げ再開はいつ?
鹿児島県の種子島宇宙センターの周りにはいつものように
H2Bロケット(こうのとり)を見守ろうと多くの人が駆け付けたようです。
移動発射台の開口部付近から火が出たようですが、
とりあえず液体推進薬200トンと固体推進薬260トンもの燃料を搭載したロケットに、
火災が燃えるようなことはなくて一安心です。
もし、ロケットまで損傷したり、こうのとりが焼失するようなことがあったら、
H2Bロケット(こうのとり)計画に大幅な見直しが必要になったかもしれません。
今までのH2Bロケット(こうのとり)打ち上げ中止とはちがい、
今回は発射台の火災というちょっとこれまでになかった事態となり、
H2Bロケット(こうのとり)は座ったまま下から火であぶられたものの、
H2Bロケット(こうのとり)の打ち上げ再開は最短でも9月14日以降になるのではとみられています。
作業員が火災現場付近で立ち入り検査をするには安全確保のために燃料をいったん抜き取る必要があるため、少なくとも、火災の原因を調べるのはそれからとなります。