八国山病院が七国山病院のモデル?狭山事件とは?

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八国山病院とは?

映画「となりのトトロ」でサツキとメイの母親が入院していた七国山病院のモデルが八国山病院とも言われていますが、実在するんでしょうか?

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八国山病院が七国山病院のモデル?狭山事件とは?

「となりのトトロ」の「七国山病院」は、東京都北多摩郡東村山町(現在の東京都東村山市)にあった「保生園病院」という名前の結核療養所がモデルと言われています。

八国山緑地のふもとにあった結核療養所「保生園」はかつて旧南湖院第一病舎と同じく「東洋一のサナトリウム」とも称されていたそうです。

つまり八国山病院というのも実在する病院の名前ではなく、八国山緑地にあった病院「保生園」が過去に八国山病院と呼ばれていた可能性はあります。

ただ映画「となりのトトロ」で「七国山病院」という名前は、「八国山」を文字っている可能性もあり、名前もよく似ていることから、八国山病院と七国山病院を混同している人も少なくないようです。

「保生園病院」は「新山手病院」と改称して現存していますが、建物は「保生園病院」当時の木造建築ではなく、ビルに建て替えられています。

新山手病院
新山手病院は、東京都東村山市に位置する「二次救急医療機関」です。北多摩エリアの中核病院として医療体制の強化に加え、敷地内に介護老人保健施設とメディカルマンションを併設し、全人的な治療の提供を目指した医療機関です。

一方、東京都町田市には七国山という小さな山があることから、病院のモデルは多摩丘陵病院という説もあります。

また、当時結核は不治の病であるという話も流されていましたが、トトロの設定時(昭和30年代前半、1950年代後半)では、すでに治療法が確立していました。

八国山病院(七国山病院の)の狭山事件とは?

となりのトトロは実際にあった「狭山事件」という実話をモチーフにしているのでは?という都市伝説もありますが、まずデマだと言ってよいでしょう。

狭山事件で犠牲になったのは当時16歳の女子高生なのでサツキとメイの年齢設定とはかけ離れています。

狭山事件とはトトロの舞台となった所沢の隣町である狭山で昭和30年代に起きた”少女惨殺事件”である。

行方不明になった少女が数日後にバラバラ死体として発見されたという話だが、この際姉が妹を探し回っていたり、片親の家族だったりと「となりのトトロ」と共通点も見られたことが、狭山事件をモチーフにしたのでは?と言われるようになりました。

妹を探していた姉が放心状態で見つかり、警察の事情聴取にも脈絡の無い答えが返ってくるばかりだったという。

この事件はどちらかというと、犯人逮捕に焦った警察が、別件の小さな盗みで同じ頃逮捕された男性を、暴力的な取調べで強引に自白させた冤罪事件として有名になった(ちなみに冤罪の申し立ては門前払いされ続け、その男性は現在も名誉回復に至っていない)が、結局のところ真犯人が捕まっていません。

冤罪・狭山事件―石川一雄さん不当逮捕から57年をむかえて:決議・声明|部落解放同盟中央本部

この狭山事件を念頭において『となりのトトロ』の設定をを改めて振り返ってみると、まず”トトロは子供にだけ見える”という印象だがサツキの同級生であるカンタには見えないなどの矛盾がある。

そこで登場したのは”トトロは妖精のようなものであるから、死に近い人間が見える”という事だ。

死期の近づいた老人が、先に死んでしまった家族を見るなど良くある話である

つまりサツキとメイは、あの段階で死期が近づいていたのである。

結論から言うとメイは母親に会うために1人で病院に向かう最中に死んでしまったのである。

村の人たちの捜索で沼でサンダルが発見され、サツキは「メイのじゃない」と否定するが、実はあの段階でメイは既に水死していて、現実を認めたくないサツキがひきつった顔で「メイのじゃない」と言って走り去ってしまうという流れである。

そして森の精霊であるトトロにすがり「メイがいなくなっちゃったの! お願い、メイに会わせて! きっとあの子、1人で泣いてるわ!」と言って、サツキは妹に会うため”自らの命を捨てる選択をする”

そう猫バスとはこの世とあの世を結ぶ乗り物なのだ。物語中盤で登場した猫バスに、サツキが乗る事を恐れた理由も、ただ単に異様であるというだけでなく、「乗ってしまったらもう戻れない」と本能的に感じ取ったからであろう。

その辺は、「凄い、木が避けてる!」や「みんなには見えないんだ…」のセリフからも、猫バスが実体の無い虚無の存在であると伺える。

そして重要な証拠としてよく挙げられるのは、沼でサンダルが発見されたシーン以降、”作画からメイの影が無くなっている”のである。

そして自分が死んだ事に気づかずにさ迷っていたメイの元に、冥界の乗り物である猫バスとともにサツキが迎えに来て、姉妹は再会する。

そうしてサツキとメイは母親の入院する病院を訪ね、メイが渡したかったトウモロコシを渡すのだが、このシーンでも不自然なポイントが2つ。

何故サツキとメイは、お母さんに直接会って渡さなかったのだろうか?

そして何故、病室の窓の外目の前の木に座っていた2人を、両親は見えなかったのか?

ふと風が通り過ぎ、両親が窓の外を見ると、「おかあさんへ」と書かれた紙と共にトウモロコシが置いてあり、母親がふと窓の外の木を見つめ(絵では目の前に座っている)、「今…サツキとメイが笑ったきがしたわ」

そして母親の入院している七国山病院は不治の病の末期患者や、精神疾患者を半ば強制的に収容していた病院”だったという誤解からお母さんの方も先は長くないと解釈ができる

エンディングと共に流れるハッピーエンド風味の映像「サツキとメイが家に帰ってきて、おばあちゃんと再会し抱き合う」、「お母さんの病状も回復して家に帰ってくる」、「そして家族4人で幸せに暮らす」

この流れを加味すると、このエンディングは全てが終わってしまった後、1人残されてしまったお父さん(作家)が、こうだったらよかったと想像する「最良の可能性」だったのであろう。

とは言えこの説は宮崎駿本人が公式で否定しています。

メイの影がなかったのは 技術面の問題か必要ないと判断したからつけられなかったそうです

母親に直接渡さなかったのも、どちらかというとサツキとメイに対して父親がもともと「母親の病気が子供にうつる危険があるから会いに行っちゃいけない」と厳命していたからでしょう。

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