各国のラグビー代表チームにはそれぞれ相性がつけられていますが、
最も有名なのはニュージーランド代表の「オールブラックス」じゃないでしょうか。
試合前に踊る「ハカ」もトンガやサモアといった国で踊っているものの、
おそらくはハカで最も有名なのも、オールブラックスじゃないかと思いますが、
なぜハカを踊るのか?ハカで舌を出す理由て何なのでしょうか?
オールブラックスが試合前にハカを踊る理由は?
ハカ(HAKA)とは英語で「war cry(ウォークライ)」、日本語訳すると「鬨の声」という意味があり
鬨の声とは「エイエイオー!」みたいな掛け声のことです。
マオリ族のオリジナルでは「HAKA」に「HA」が息、「KA」が炎という意味がが込められていて、
グループが一致団結してエネルギーを外に出して、集中するため儀式とされています。
マオリ族が他部族と争わなければいけなくなった時、
相手を威嚇したり自分達を鼓舞するために行われるようになり、
オールブラックスが試合前にハカを踊るのは、
この対戦を受け入れ、対戦を望んでくれたチームに対し敬意を表する
と言う意味が込められているとされています。
ハカで舌を出す理由は?オールブラックス以外にサモアやトンガは?
オールブラックスのハカ動画を見ていると、必ずと言ってよいほど舌を出す選手を見かけます。
これから戦いを挑む相手に対して、舌を出すというのは、中指を立てるのと同じように、
相手を挑発することになるのでは?と感じるものの、確かにそういった意味が含まれているとは思います。
マオリ族が戦闘前に相手を威嚇する目的でハカを披露していたわけだし、
過去にオールブラックスがハカで舌を出すのはいかがなものか?と議論を呼んだこともあります。
出した舌に対してまるでナイフで舌を切るようなジャスチャーをしている光景もしばしばみられ、
スポーツマンシップとは言い難いと言われたこともありましたが、その時には、
「相手への威嚇ではなく、負けたら自分の舌を切り落とす覚悟で戦いを挑む」姿勢をあらわしているということで決着したと記憶しています。
ハカの成り立ちを考えると、マオリ族は言葉を持たない民族だったことから、
舌は手足と同じく身体機能の一部として考えられていたようで、
ハカを踊る上で、手足を使うのと同じように舌を使った表現もするようです。
手足や目などを使った身振り手振り(ボディーランゲージ)の中の一つとして、
マオリ族は舌も使っていたようで、その名残がハカにも残ったようです。
墓を踊る理由は様々!卒業式、結婚式、葬式などなど、
ハカは戦争や戦で士気を高める儀式として用いられてきた以外にも、
エネルギーや恐怖心を外に出す儀式という側面もあることから、
- 卒業式
- 結婚式
- 葬式
などなど様々なシーンで用いられています。
こうした動画を見る限り、舌を出すシーンが随所に見られることがわかります。
結婚する新郎新婦に舌を出すことがあれば、
なんと国家来賓に向かって舌を出すハカのシーンもありました。
ラグビーのグラウンド上では長髪の意味合いがあるかもしれませんが、グラウンドを出ると、
ハカで舌を出すのはやはり、パフォーマンスの一環で手足を使うのと同じという風に考えられますね。