塙山(はなやま)キャバレーは50年近い歴史がある飲み屋街で、キャバレーという名前が冠されているもののどちらかというと雰囲気は「昭和のスラム街」といった方が良さそうな佇まい。
塙山キャバレーがザ・ノンフィクションで紹介されました。
塙山キャバレーはフジテレビのドキュメンタリー番組「ザ・ノンフィクション」で紹介されました。
■放送内容「酒と涙と女たちの歌 ~塙山キャバレー物語~」
トタン張りの小さな飲み屋街を守ってきた人生ワケありの女たち…年の暮れに突然やってきたのはママが20年前に生き別れた娘…初めて語られる過去…母娘再会の結末は…
トタン張りの小さな建物が肩を寄せあうように立ち並ぶ飲み屋街。女たちが守るその場所は、人生の重荷を下ろし、心をほどく場所なのかもしれない…
茨城県日立市。チェーン店が並ぶ国道沿いに、まるで終戦直後にタイムスリップしたような佇まいの不思議な一角がある。13軒の小さな飲み屋が並ぶ「塙山キャバレー」。
店を守ってきた女たちは過酷な人生を歩んできた。「めぐみ」のママは17歳の時、眠っている間に母親から芸者と
して身売りされたという。なんとか逃げ出し、たどり着いたのがこの街だった。
「京子」のママは夫に続き息子を亡くしたばかり。それでも笑顔で店に立つ。ここはそうした訳ありのママたちが、力を合わせて守り続ける特別な場所だ。
そんなママたちの店を「心の拠り所」に、様々な過去を抱える人々が夜な夜な塙山キャバレーに集まる。この街で自ら営んでいた店で、周囲の店も燃やしてしまう火事を起こし自殺を考えた男。突然、妻を
亡くし、一人家に引きこもっていた男。コロナ禍で演奏の場を奪われたバンドマンたち…ママたちは、そんな客の話を黙って聞き、時に説教し、時に歌うことで、彼らの心をほぐしていく。
2020年も終わろうとしていた夜、塙山キャバレーに事件が…自らの過去を決して語らなかった「ラブ」のママを一人の女性が訪ねてきた。ママが20年前に生き別れた娘だった。複雑な過去を抱える母と娘の20年ぶりの再会。果たしてその行方は…
塙山キャバレーの場所・アクセスは?
■場所
塙山キャバレーの場所は巨大企業・日立の城下町である日立市。
■アクセス
常陸多賀駅から徒歩20分
茨城交通のバスで「塙山バス」で下車
塙山キャバレーは現代日本の建造物とは思えないバラック群。
未舗装の細い路地にトタン作りの居酒屋が立ち並んでいます。
塙山キャバレーでは火事も
塙山キャバレーは高度成長期に誕生した50年以上の歴史があります。
日立工場の社員や地元の人たちの癒やしの場となってきたそうですが、これらバラックはあくまで屋台という建前で営業をしているそうです。
そのため、扉を閉めたりしてはいけないし土台を固定してはいけないなど、いろいろなルールがあるそうですが、今現在の状態はどちらかというと違法状態。
ただ昔から営業を続けていることから警察もうるさくは言わずに黙認しているという。
そんな塙山キャバレーの中央部分に何もないスペースが存在しますが、駐車場や空地というわけではなく、以前までは飲み屋があったそうです。
それが漏電による火事によって焼失してしまったそうですが、塙山キャバレーの建物(?)の多くは実は2011年3月11日の東日本大震災を乗り越えています。
北茨城市の方では5名の方がなくなり、津波によって多くの家屋も崩壊した中、塙山キャバレーも大きな揺れ見舞われるものの、建物が倒壊することなく無事だったんだとか。
ちなみに、屋台である以上、核店舗にトイレも設置することはできないため、塙山キャバレーでは、敷地内(?)の数カ所に共用トイレが設置されています。