恩田陸さんが構想12年、取材11年、執筆7年という途方もない時間と労力を費やして、
ついに完成したのがピアニストをテーマにした小説「蜜蜂と遠雷」。
蜜蜂と遠雷は史上初となる第156回直木三十五賞と第14回本屋大賞ダブル受賞を果たし、
同じ作家が違う作品で「本屋大賞」を2回受賞するのも初の快挙。
異例ずくしともいえる蜜蜂と遠雷が満を持して映画化となりましたが、
ロケ地(撮影場所)はどこなのか?調べてみました。
蜜蜂と遠雷の芳ヶ江国際ピアノコンクールは浜松国際ピアノコンクール?
4人の才能のあるピアニストたちがしのぎを削るさまを暑苦しいまでに克明に描写した蜜蜂と遠雷では、
3年に1回開催されるという芳ヶ江国際ピアノコンクールで個性と情熱をぶつけ合います。
蜜蜂と遠雷では、そのあまりにも非日常的なリアリティから「実写は不可能」
と言われていましたが、映画ではどうやらピアノを弾くシーンが数多くみられるようです。
蜜蜂と遠雷ではいくつかのロケ地(撮影場所)が確認されているものの、
まず芳ヶ江国際ピアノコンクールのモデルになったのは浜松国際ピアノコンクールであることが、
著者の恩田陸さんから明らかにされています。
恩田陸さんが取材に11年も費やしたうちの大半は浜松国際ピアノコンクールのようで、
芳ヶ江国際ピアノコンクールと同じく、世界的なピアノコンクールに出場するための登竜門的なコンクールとされています。
蜜蜂と遠雷の作品中にも浜松市内に実際にあるお店をモデルにしたであろう描写がいくつかあって、
うなぎのお店は
- 五代の老舗 浜松 うなぎ料理 あつみ(〒430-0934 静岡県浜松市中区千歳町70)
- うなぎ藤田 浜松店(〒433-8113 静岡県浜松市中区小豆餅3-21-12)
- うなぎ 八百徳 本店(〒430-0928 静岡県浜松市中区板屋町655)
ではないかとみられています。
インドカレー屋はアクトシティ浜松内の
地下レストラン街「インド料理 クマール」だろうし、
和楽器専門店も浜松市の商店街の中に三味線の店が数店舗あるようです。
蜜蜂と遠雷ロケ地(撮影場所)は?
蜜蜂と遠雷では、
- 風間塵(かざま じん):鈴鹿央士
- 栄伝亜夜(えいでん あや):松岡茉優
- マサル・カルロス・レヴィ・アナトール:森崎ウィン
- 高島明石(たかしま あかし):松坂桃李
という4人が主人公で、
風間塵は今は亡きピアノの神「ホフマン」が遺した元神童で、
養蜂をしている父親と一緒に各地を転々と移動する異端児。
高島明石は音大出身ながら目が出ないまま楽器店に勤務していて、
コンクールの年齢制限ギリギリでのエントリー。
マサル・カルロス・レヴィ・アナトールは、
名門ジュリアード音楽院に通う完璧な演奏技術と音楽性を持ち、
「ジュリアード王子」と呼ばれる優勝候補筆頭。
そんな4人がしのぎを削る
蜜蜂と遠雷ロケ地(撮影場所)となったコンサートホールはどこかというと、
- 武蔵ホール(埼玉県入間市)
- 佐野市文化会館(栃木県佐野市)
の2か所のようです。
蜜蜂と遠雷ロケ地の撮影ではエキストラを募集していましたが、
埼玉県入間市と栃木県佐野市でそれぞれ「コンサート観覧客」となっていて、
コンサートホールを絞り込むことができました。
埼玉県入間市の武蔵ホールは小規模のコンサートホールなので、
芳ヶ江国際ピアノコンクールとは別のコンクールの撮影ではないかと思われます。