初詣の甘酒にアルコールは?妊婦・子供は神社・お寺の甘酒はアルコールNG?

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初詣やお祭りなど、神社・お寺の境内で甘酒を振舞っていることがありますよね。

寒いときには甘酒の温かさが体の内側から染み渡ったりしますが、神社・お寺の甘酒にはアルコールが入っているのかというと、
神社・お寺ごとに違うので一概に言えないものの、大半はアルコールなしの甘酒だと思って良さそうです。

妊婦さんや子供を連れた家族連れの場合には、念のため確認をしたほうが良いものの、
甘酒には2種類あって、小さな赤い缶で市販されている甘酒のようにアルコールなしのタイプが
初詣などの機会では振舞われることが一般的です。

ちなみに、なぜ初詣の時期に甘酒が振舞われるのかというと、
お正月に出てくる縁起の良い食べ物の一つ「お屠蘇」の代用というのが有力な説です。

お屠蘇はお酒(日本酒)そのものなのでもちろんアルコールが入っていて、
大人しか飲めないし、大人でも車を運転しなければいけない人は飲むことができません。

そこでアルコールなしの甘酒が神社・お寺でお屠蘇代わりに飲まれるようになったようです。

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初詣の甘酒はアルコールなしが一般的だけど妊婦・子供・運転は注意

一口に甘酒と言っても大きく分けると2つの種類があります

  • 酒粕(さけかす)が加えられるもの
  • 米麹(こめこうじ)だけで作られるもの

甘酒の原点はおそらく「酒粕」を使用する方で、
日本酒を作る過程で残った酒粕を水・お湯で溶かしただけのシンプルな飲み物です。

酒粕とは、豆腐を作る際の副産物である豆乳やおから(大豆のしぼりかす)のようなものですが、
日本酒の絞りかすなのでもちろん、アルコール分が含まれています。

それに対して米麹で作られる甘酒はお米を米麹の働きで発酵させた発酵飲料です。

微生物の働きによってお米のでんぷん質がブドウ糖に分解されて甘酒特有の甘みが生み出されています。

一般的には酒粕の甘酒はアルコール入り、米麹の甘酒はアルコールなしといった認識で、
神社やお寺で振舞われる甘酒の多くは、妊婦さんや子供でも飲めるように米麹の甘酒のようです。

ただ、米麹の甘酒もアルコールは0%ではなく、発酵の過程でブドウ糖だけじゃなく微量のアルコール分も生成されるので、
車の運転をしなければいけない人や、アルコールが極端に苦手な人は、甘酒を飲むのは控えておいたほうが良さそうです。

妊婦さんに関してもアルコールの摂取はお腹の中の赤ちゃんに「胎児性アルコール症候群」を招く恐れはあるものの、
普段の食事でも微量のアルコールは摂取しているものです。

たとえば調味料のひとつ「みりん」だって1%未満のアルコールが含まれていたりするので、
初詣の甘酒のアルコールについてそれほど気にする必要はなさそうです。

ただもちろん、神社・お寺によっては酒粕の甘酒が振舞われている可能性もあるので、
事前に確認したほうが安心ですね。

ドライバー(車の運転手)がアルコール甘酒を飲んでしまったら?

飲酒運転は道路交通法で厳罰が科される違反の一つで
初犯の場合でも「酒気帯び運転」で30万~40万円の罰金とともに13点の減点で一発で免停(90日)となります。

呼気1リットル当たりのアルコール濃度が0.15mgを超えると罰金・減点の対象となりますが、
0.15mg未満でも飲酒運転そのものが道路交通法違反なので、「3年以下の懲役又は50万円以下の罰金」が科されることがあります。

正月早々、不幸な結果にならないためにも、ドライバーさんは初詣の甘酒と言えどアルコールの摂取は気を付けたいところですが、
うっかりしてアルコール入りの甘酒を飲んでしまった場合。

体の中からアルコールを消す(分解する)ためには、

  • 時間

が必要になります。

少しでも早くアルコールの分解を促すには、とにかく水分を摂取することです。

体内でアルコールを分解するためには水分が必要になるので、
多少は無理をしてでも大量の水を飲んで、どんどん排泄するように心がけましょう。

初詣で甘酒が飲まれるようになった由来はお屠蘇の代用

初詣などの機会に甘酒が広く飲まれるようになったのは、いくつかの説があります。

そのうちの一つは「お屠蘇」の代用という説で、
「お屠蘇」はお正月に振舞われる縁起の良い食べ物ではあるものの、
お酒そのものなので、飲める人が限られてしまうことから、
子供でも飲むことができる甘酒が振舞われるようになったそうです。

「お屠蘇」とは、一年の邪気を払い無病息災・長生きを願って頂くお酒のことで、
「お屠蘇」の「蘇」という漢字には「悪鬼を屠る(ほふる、滅ぼす)」という意味や、
邪を屠り生気を「蘇生」させるという意味があります。

数種類の薬草(漢方薬)を日本酒やみりんに漬け込んだ「屠蘇散(とそさん)」という薬草酒の一種で、
唐の時代に中国から伝わって平安時代にはすでに貴族の正月行事に用いられていたようです。

「お屠蘇」を飲むときは家族揃って東の方角を向き、年少者から順番に
「一人これを飲めば一家くるしみなく、一家これを飲めば一里病なし」と唱えてから頂く風習もあるようです。

初詣で甘酒が飲まれるようになった別の理由としては、
米農家の方々が収穫を神様に感謝するために甘酒を作って神社にお供えをしていたという説もあります。

甘酒は「飲む点滴」で夏バテ・熱中症対策などにも健康にも効果的

甘酒のことをメディアでは一時期「飲む点滴」ともてはやしたことがあるように、
甘酒には様々な栄養が含まれていて、健康食品の一つと言っても過言ではありません。

米麹の甘酒の場合、成分の大半はブドウ糖ですが、ブドウ糖は体にすぐに吸収されて活動エネルギーの源となります。

他にも微生物の働きによって、ビタミン、ミネラル、必須アミノ酸などが健康を保つために欠かせない栄養素が豊富に生成されています。

ビタミンB群(ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6)、葉酸、食物繊維、オリゴ糖や、システイン、アルギニン、グルタミンなどのアミノ酸…

たとえばビタミンB群は基礎代謝を底上げしてくれる働きがあり、
免疫力向上や疲労回復のスピードを速めてくれるといった効果が期待できるので、
夏に飲むと夏バテ防止や熱中症対策にもなります。

実際に昔は甘酒を夏に飲む習慣があったようで、
俳句では「甘酒」夏の季語として使われています。

他にも超の掃除をしてくれる食物繊維や腸内細菌の餌となるオリゴ糖も豊富に含まれていることから、
腸の働きを整えて便秘体質を改善してくれるといった効果も期待できでそうです。

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