「働かざるもの食うべからず」は誰の言葉なんでしょうか?語源・由来は?
また意味は誤解されている言われることもありますが、本当の意味は?
働かざる者食うべからず由来は誰の言葉?
「働かざる者食うべからず」は英語では「He who does not work, neither shall he eat.」
語源・由来は新約聖書から来ていて正確に言うならば、「働きたくない者は食べるな(働きたくない者は、食べてはならない)」というのが聖書の記述です。
パウロ テサロニケ人への第2の手紙3章10節 If man will not work, he shall not eat.
文語訳聖書では「人もし働くことを欲せずば食すべからず」です。
ロシア革命を起こしたレーニンが、これを引用しソビエト連邦の憲法にも採用したことから有名になりました。
「働かざる者食うべからず」の他にも聖書には、日本のことわざとよく似た表現が出てきます。
■豚に真珠
マタイ7:6「あなた方の真珠を豚の前に投げて(は)なりません。
彼らがそれを足で踏みつけ(る)…ことのないためです。」
■七転び八起き
箴言24:16 正しい者は七たび倒れても、また起き上がるからだ。悪者はつまずいて滅びる。
■目から鱗
使徒9:18 するとただちに、サウロの目からうろこのような物が落ちて、目が見えるようになった。
■笛吹けど踊らず
マタイ11:17 笛を吹いてやっても、君たちは踊らなかった。弔いの歌を歌ってやっても、悲しまなかった。
■砂上の楼閣
マタイ 7:26~27
また、わたし(=主イエス)のこれらのことばを聞いてそれを行わない者はみな、砂の上に自分の家を建てた愚かな人に比べることができます。雨が降って洪水が押し寄せ、風が吹いてその家に打ちつけると、倒れてしまいました。しかもそれはひどい倒れ方でした。」
他にも、
人はパンのみに生きるにあらず
笛吹けど踊らず
一粒の麦死なずば
などもあります。
働かざる者食うべからず意味は誤解?
「働かざる者食うべからず」の意味に関しては、レーニンが引用しているものの、レーニンの考える「働かざるもの」とは不労所得を非難することが目的でした。
レーニンは帝政ロシアからの抑圧を解放して、民衆の政治を取り戻した時、自ら働く者のみが、その恩恵に与ると演説をぶった事で有名になっています。
レーニンも、キリスト教世界の人間だったことからキリスト教世界の倫理観として新約聖書の一節を引用したようです。