飛行機(航空機)は大型の台風接近時などで欠航することがありますが、欠航する風速には基準はあるんでしょうか?
風速何メートル以上で欠航するなど、基準はあるんでしょうか?
飛行機で欠航する風速の基準は何メートル?
航空機が欠航する・しないの条件や基準は風速だけでなく風向や周辺の状況などにも影響を受けるため、風速何メートル以上なら欠航する、何メートル以下なら飛ぶ、という基準はありません。
飛行機の種類、離着陸するときの重さ、機長が操縦するか副操縦士が操縦するか、滑走路はぬれているか、滑走路の長さはどうか、などによって、ひとつひとつ1機1機ごとに細かく規定が航空会社で定められています。
各航空会社が台風などの異常気象の際に、運航の可否を予め決めますので、決定的な条件はない物と思った方が良いですね。
なので、同じジャンボでもJALは着陸できないけどANAは着陸できるケースなんてのもありますし、ANAは着陸できないけどJALは着陸できるケースもあります。
飛行機は向かい風が一定の強さで吹いてるぶんにはかなり風が強くても離着陸に問題ありませんが、台風のように、風向きがコロコロ変わったり、突風が吹いたりやんだりのムラのある風だと欠航の可能性が高くなります。暴風域(風速25メートル以上)では、運航されない場合がほとんどになります。
風速15メートルで飛行機は欠航するかと言われると、その風が機体の真正面から吹いている分には全く問題ありませんが、問題は横風成分です
飛行機は横方向からの風に弱く着陸可能な風の強さは相当低くなるので、簡単に離着陸不可能、欠航となります。
例えばB777の場合ですと、
乾いた滑走路では横風成分は38ノット:19m/sec
濡れている滑走路では20~25ノット:10~13m/sec
雪などの雪氷滑走路では10~20ノット:5~10m/sec
等の制限が有りこの値を超えると離着陸が出来なくなります。
例えば、千歳の滑走路は北向きですから北からの風でしたら少々強くても問題ありませんが、東西からの強風だと欠航のリスクが高くなります。
ちなみに、欠航になる一番の原因は視程(見える距離)が小さくなった時です。
霧や激しい降雪などで見える距離が550m以下などになると着陸する事が出来ません。
滑走路横で測定器で測った視距離です。